トヨタ自動車、「MIRAI」に採用した燃料電池関連の発明で 全国発明表彰「恩賜発明賞」を受賞
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2015/05/21
トヨタ自動車(株)(以下、トヨタ)は、燃料電池を急速暖機する制御方法に関する発明で、公益社団法人発明協会が主催する平成27年度(2015年度)全国発明表彰において最高位の賞である「恩賜発明賞」を受賞した。「恩賜発明賞」は、皇室からの御下賜金を拝受し、最も優れた発明の完成者に贈呈される全国発明表彰の象徴的な賞である。
今回受賞した発明は、燃料電池の発電時に発生する熱を利用して燃料電池を急速に暖めることにより、発電時に生成される水の燃料電池内での凍結を防止するものである。
この発明により、燃料電池自動車(FCV)が氷点下にて始動する場合、燃料電池内の生成水の凍結で発電が阻害されるという長年の課題が解決され、氷点下での始動ならびに運転が可能となった。FCVが寒冷地においても現状のガソリンエンジン車と同等の利便性を確保できるようになったことで、気候条件の制約を受けることなく需要のある地域への導入が可能となり、FCV「MIRAI」の販売に繋がった。
なお、発明に対する恩賜賞は、授与が始まった1926年に豊田佐吉が、1938年には豊田喜一郎が、自動織機に関する発明で受賞している。豊田綱領にも掲げられた当時の研究と創造の精神を、トヨタは、創業期から今日まで受け継いでおり、今後も革新的な技術の研究開発に取り組んでいく。