マツダ MPV ▲ミニバンがブームになる前に誕生したMPV。約26年にわたり販売された人気モデル
 

マツダ MPVの中古車は今

アメリカ市場をメインターゲットに開発されたミニバン、初代マツダ MPV。デビューは1990年1月と、初代トヨタ エスティマより早く、乗用車ベースのミニバンとしては元祖と言えるモデルだ。その後2016年4月まで、3世代にわたり販売された。

初代はすでに流通している中古車はほぼなく、超レア車となっている。

2代目の流通量も50台未満と少ないが、予算30万円前後で探すことが可能。

3代目は台数も比較的多く、価格も手頃で狙いやすいミニバンと言えるだろう。


ここからは初代・2代目・3代目に分け、それぞれの特徴や中古車相場について紹介する。
 

 

MPV(初代)の特徴と中古車相場

■MPV(初代)DATA
生産期間:1990年1月~1999年5月
中古車流通量:5台未満台
中古車価格:約70万円

マツダ MPV(初代) ▲後に商用バンをベースにしたミニバンが続々と登場するが、乗り心地やハンドリングで有利だったMPV。しかし、アメリカ市場を意識した1825mmという全幅と、スライドドアではないことが日本市場ではあだとなってしまった

■マツダ MPV(初代)の特徴
初代のMPVが登場したのは1990年。まだクロカン4WD(今でいうSUV)が人気を集めていて、ミニバンブームが幕を開ける前の時代だ。

同年5月に登場したトヨタ エスティマ同様アメリカ市場を見据え、当時のダッジ キャラバンなどを参考に開発された。乗用車ベースのミニバンで、スライドドアはなく、両側ともヒンジ式ドアとなる。

搭載されたエンジンは当初3Lガソリンのみ。駆動方式はFRで、コラムシフトの4速ATが組み合わされた。当初は2+2+3の7人乗りで、一時アンフィニブランドで販売された際に、ライバルのアメリカ車を意識して本革シート仕様も用意されるなどラグジュアリーなミニバンに仕立てられた。

1994年8月に2.5Lガソリンエンジン搭載車が追加された。1995年10月には2.5Lディーゼルターボエンジン搭載車や4WDモデル、2+3+3の8人乗り、さらに2+3の5人乗りも追加されるなど、グレードが拡充されている。
 

■MPV(初代)の中古車相場
流通している中古車は5台未満。

完全なレア車となっているが、価格が高騰しているわけではない。90年代アメリカンミニバンというスタイルが好みで、予算と現車のコンディションが合うのであれば狙ってみるのはアリだ。
 

 

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MPV(2代目)と中古車相場

■MPV(2代目)DATA
生産期間:1999年6月~2006年1月
中古車流通量:約30台
中古車価格帯:10万~50万円
 

マツダ MPV(2代目) ▲初代と比べて全長・全高が伸びたことで、室内空間は当時のライバルに引けを取らない広さが確保された

■MPV(2代目)の特徴と中古車相場
アメリカだけでなく、世界市場へも挑戦するべく開発された2代目。サイズは全長4750mm、全幅1820mmと堂々たる3ナンバーボディとなった。

搭載されたエンジンは2Lと2.5Lのガソリンエンジン。デビュー時の駆動方式はFFのみで、コラムシフトの4速ATが組み合わされた。

2000年には4WDモデルや2Lガソリン車が追加されている。乗車定員は2+2+3の7人。後席用の両側スライドドアを装備していた。
 

マツダ MPV(2代目) ▲3列目シートを床下に収納して、2列目を写真のように畳むと広大でフラットなラゲージスペースを作れる

2代目の特徴のひとつが2列目のカラクリシートだ。セパレートシートとして使えるだけでなく、助手席側をスライドさせて運転席側とつなげてベンチシートにできたり、背もたれを倒せば3列目の乗員のテーブルとして使えるなど、乗車人数や用途に応じてシートアレンジができる。

2002年4月にエンジンラインナップが一新され、2.3Lと3Lガソリンエンジンとなり、3L車は5速ATが組み合わされた。
 

マツダ MPV(2代目) ▲3列目シートは床下に収納できる他、停車時に外に向かって座れるようにもできた

MPV(2代目)の中古車相場
走行距離5万km超が9割近くと、年式相応に走行距離が延びた物件が多い。一方で年式の高低による価格差はほとんどなく、キズやへこみ、汚れと行ったコンディション次第で価格が変わっているという状況だ。

走行距離10万km未満でも予算50万円あれば十分狙えるが、実車でコンディションを確認して購入するようにしよう。

初期型の2Lと2.5L車、後期型の3Lは台数が少なく、選びやすいのは7割以上を占める後期型の2.3L車だ。また、両側電動スライドドアを装備した中古車も3割ほどあるが、走行距離10万km未満の物件の総額はやや高めの60万円程度の物件も存在する。

電動スライドドアにこだわらなければもう少し手頃な価格で手に入るので、購入価格を抑えたいなら両側電動式を外してコンディション重視で探すのがいいだろう。
 

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MPV(3代目)の特長と中古車相場

■マツダ MPV(3代目)DATA
生産期間:2006年2月~2016年4月
中古車流通量:約380台
中古車価格帯:10万~150万円
 

マツダ MPV(3代目) ▲エクステリアは2種類が用意された。ひとつは写真の、スリットの入ったグリルなどスポーティなタイプと、もうひとつはブロックパターンのグリルなどモダンな上質感を強調するタイプだ

■マツダ MPV(3代目)の特徴
ミニバンの「デザイン」「ドライビングダイナミクス」「パッケージング」の進化を掲げて登場した3代目。

搭載されたエンジンは2.3LガソリンのNA(自然吸気)とターボの2種類で、どちらにもFFと4WDが用意された。これに、NAのFFは4速の、それ以外は6速のインパネシフトATが組み合わされている。

当初の乗車定員は2+3+3の8人乗りのみ。ただし、助手席側の2列目シートは2代目同様左右にスライドできるので、セパレートシートにしてゆったりとくつろげる仕様に切り替えることができる。また、オプションでオットマン機能も用意されていた。なお、2012年11月の仕様変更で2列目シートは横スライドのないキャプテンシートとなり、乗車定員は2+2+3の7人乗りとなった。
 

マツダ MPV(3代目) ▲インテリアにはベージュを使用したツートーンスタイルと、ブラックで統一したスタイルの2種類が用意された。2列目シートは2代目に続き、左右にスライドが可能。3列目シートは床下に収納できる

全高を2代目より60mm低くしながら同等の室内空間が確保されるなど、低床低重心化によって走行性能と室内空間の広さを両立させた。ホイールベースが100mm以上伸ばされたことで乗り心地が向上した他、3列目シートの足元も余裕が生まれ、両側スライドドアの開口幅が広くなって3列目のアクセスが容易になった。

2008年1月のマイナーチェンジで2.3L NAの2WD車のATが5速となり、2列目シートの左右スライド機構が運転席側にも備えられた。また、ベージュの本革シートや前席シートヒーター、電動リアゲートなど仕様が充実した「Lパッケージ」が設定された。
 

マツダ MPV(3代目) ▲BOSE社製のオーディオシステムや、後部座席の天井にモニターを備えたリアエンターテインメントシステムを備える。運転席/助手席/後席のそれぞれで温度調整ができるフルオートエアコンが用意された

■MPV(3代目)の中古車相場
2.3LのNA車が9割近くと圧倒的に多い。その中の多くが2008年1月以降の5速ATモデルとなる。走行距離やコンディションを吟味しながら選びたいなら、2008年1月以降の2.3L NA車を中心に探してみよう。

一方、2.3Lターボ車は約40台と台数は少ないが、走行距離10万km未満でも総額50万円から見つけることができる。2.3L NA車との価格差はあまりない。台数が少ない分、比較検討しにくいが、力強い加速力を求めるならこちらがオススメだ。

2016年4月まで販売されていただけに、走行距離5万km未満も約50台ある。2008年1月以前、つまり4速AT車の2.3L NA車であれば、総額50万円以内で手に入れることができる。5速AT車であれば、予算は70万円以上みておきたい。

両側電動スライドドアを備えた物件は、300台超と台数が多いので選びやすい。走行距離10万km以下でも総額50万円以下から狙える。

充実装備のミニバンを長く乗りたいなら、本革シートなど備えた「Lパッケージ」がオススメだが、流通量は約20台と少ない。予算100万円プラスαで、走行距離5万km前後の物件を狙うことができるが、選択肢が限られるため早めの決断がよさそうだ。
 

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※記事内の情報は2021年6月22日時点のものです。
 

文/ぴえいる 写真/マツダ
ぴえいる

ライター

ぴえいる

『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディA4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。