adobestock▲自動車・中古車に関する調査・研究を通じ業界の発展を目指すリクルート自動車総研が、調査データと独自の考察をお届け。今回のテーマは「古い車」。写真はフォルクスワーゲン タイプ1(ビートル)

若者が “あえて” 選ぶ20年超え中古車の魅力とは?

 

中古車と言っても、発売されてすぐの新車に近いものや、生産されてから何年もたった古いものまで様々あります。今回は古い年式の車に注目してみましょう。
 

リクルート自動車総研が行っている「自動車購入意識調査」で「直近で購入した車の年式」を聞いたところ、20年落ち以降の車を購入したのは29歳以下が一番多く、年齢が上がるにつれて減る傾向が出ています。
 

カーセンサー

加えて、同調査で「車はファッションの一部である」と答えた人が全体平均29. 7%の中、29歳以下は46.6%。ここからも、自分を表現するもの=車、という価値観を持っていて、車のビジュアルを重視する若い世代が多いことがわかります。

また、若者向けのファッション誌でも車特集が組まれ、ファッションやライフスタイルの延長として車が紹介されています。
 

このことから、若い世代はカルチャー視点で車選びをしていると言えるのではないでしょうか。
 

個性を求めるなら古い車がおススメ

 

その理由の一つはデザイン性だと考えられます。古い世代の車は、現行モデルにはない生産当時ならではのノスタルジックなデザインが魅力です。
 

別の設問で「誰とも被らない車に乗りたい」と答えた人は全年齢で平均26.5%ですが、29歳以下では46.1%とかなり高めです。つまり、個性を古い車に感じる世代であり、お金をかけながらも古く、個性に惹かれて選ぶ人が多いのでしょう。
 

adobestockファッションへの関心が高い若年層からも人気のフィアット パンダ(初代)


 ただし、購入時の注意も必要。生産から20年以上経つ車は、部品交換が必要となることが多く、購入後に修理費がかさむ場合もあります。販売店で「点検整備記録簿」を見せてもらうなど事前に整備履歴を確認しましょう。
 

中古車は、時代を超えて唯一無二の一台に出会える可能性を秘めています。見た目に惹かれますが、ぜひ一度乗る車として体験してみてください!
 

▼検索条件

物件ALL × 2000年生産以前

 

文/横田佳子、写真/篠原晃一
横田佳子(よこたけいこ)

リクルート自動車総研研究員

横田佳子

「車には毎日をもっとワクワクさせる力がある!」を胸に、自動車・中古車に関する調査・研究を通じ業界の発展を目指して活動している。