ダイハツミラジーノ ▲車名の「ジーノ(GINO)」は「容姿端麗な」という意味のイタリア語「GIUNONICO(ジュノニコ)」からの造語。レトロ顔ブームをリードし、2世代にわたって販売された
 

ダイハツ ミラジーノの中古車は今

イギリスの有名なコンパクトカー「ミニ」のような雰囲気を、ジャパンクオリティ&低価格で楽しめるダイハツのミラジーノ。初代がデビューした1999年当時はクラシック顔の軽自動車が人気を集めていて、同車もそのブームをけん引した1台だ。

1999年から2008年まで2世代にわたり、約9年間生産された。

現在、初代は約560台、2代目は約700台と、ともに流通台数は多く、総額100万円以下の物件が大半を占める。

約20年落ちとなる初代の人気は依然高く、流通台数が多いこともあり、2代目とあまり価格差がないのも特徴だ。それでも、どちらも総額20万円くらいから見つけることができる。

ここからは各世代に分けて、オススメの選び方やそれぞれの特徴、中古車相場について紹介する。

 

 

ミラジーノ(初代)の特徴と中古車相場

■ミラジーノ(初代)DATA
生産期間:1999年3月~2004年10月
中古車流通量:約560台
中古車価格帯:10万~130万円
 

ダイハツミラジーノ(初代) ▲丸目のヘッドライトがレトロな雰囲気を醸し出す

■ミラジーノ(初代)の特徴
同社の基幹モデルであるミラをベースに、名車「ミニ」を意識した顔を備えて登場したミラジーノ。レトロ感のある丸目2灯と大型グリルは、今も新鮮な個性を放つ。インテリアも外観に合わせ、ウッドステアリングやウッド調仕様などが用意された。

さらに、フォグランプやメッキ加飾が追加されるなど、本家「ミニ」を思わせるドレスアップ仕様グレードとして「ミニライトスペシャル」が設定されていた。

搭載されたエンジンは660ccのNA(自然吸気)とターボ。どちらも2WDと4WD、5速MTと4速ATが選択できた。

また2002年8月には、別モデルとして1000ccのNA(自然吸気)エンジンを搭載した、ミラジーノ1000も追加されている。

ダイハツミラジーノ(初代) ▲ミラジーノ1000のボディサイズは、ミラジーノとほぼ同じ。それでいて排気量が大きいため、当然走りに余裕がある

■ミラジーノ(初代)の中古車相場
約20年前に生産されていたモデルだが、走行距離10万km以下が約360台、5万km未満で約90台、3万km未満に絞っても約30台の物件を見つけることができる。

一般的に中古車は年式が古く多走行車の物件の方が価格は安くなるが、初代ミラの場合、10万km未満も5万km未満も総額50万円以下から狙うことが可能だ。つまり、走行距離による価格差はそれほど大きくないので、走行距離は参考にしつつ、実車でコンディションを確認しながら選ぶといい。

スポーティな内外装の「ミニライトスペシャル」は、全体の5割近くを占める。「ミニ」っぽいスポーティなコンパクトカーとして初代を狙うのであれば、このグレードを中心に探したい。走行距離10万km未満でも総額20万円以下から見つけることが可能だ。

高価格帯となる、総額80万円以上の物件の多くは、オールペンやカスタマイズが施されている。2代目よりもクラシックミニの雰囲気が強い初代ゆえ、こうしたカスタムカーが多いのが特徴だ。ミラジーノの個性がさらに強調されているので、「初代の雰囲気が気に入っている」のであれば、予算に余裕をもってお気に入りのカスタムカーを探してみるのもアリだ。

660ccのNAではちょっと非力だなと思うのであれば、約50台と数は少ないが初代にしかないMT車がオススメ。「ミニ」っぽいキビキビした走りが楽しめるだろう。
 

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■ミラジーノ1000(初代)の中古車相場
1Lのエンジンを搭載するミラジーノ1000の流通量は、約10台。

走行距離10万km未満の物件は希少となっており、ある程度コンディションを重視したいなら、早めのアクションが吉となりそうだ。
 

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ミラジーノ(2代目)の特徴と中古車相場

■ミラジーノ(2代目)DATA
生産期間:2004年11月~2008年12月
中古車流通量:約700台
中古車価格帯:10万~80万円
 

ダイハツミラジーノ(2代目) ▲着座位置が、やや高く設定されていることから乗り降りがしやすく、運転時に周囲も見渡しやすい。紫外線を90%カットするUVカットガラスも備えられた
ダイハツミラジーノ(2代目) ▲プラスイオンとマイナスイオンを放出するプラズマクラスター付きオートエアコンが「L」を除く全車に標準装備された。また、MOMO社製ウッドステアリングや、ウッド調のインパネがオプションで用意された

■ミラジーノ(2代目)の特徴と中古車相場
初代と同じ丸目2灯・大型グリルを備えて、2004年に登場した2代目。ボディの多くをミラと共有していた初代と異なり、丸みのある独自のフォルムが与えられた。用意されたエンジンは660ccのNA(自然吸気)のみ、トランスミッションは4速ATのみとなったが、2WDと4WDが用意された。

シートに毛足の長いベロア調が採用され、ローズ系のカラーが施されるなどインテリアはやすらぎや上質感が演出されている。
 

ダイハツミラジーノ(2代目) ▲スポーティな装いの「ミニライト」。グリルがメッシュとなり、メーターもタコメーター付きの2眼となる

また、初代同様にスポーティなエクステリア&インテリアを備える「ミニライト」も設定された。こちらはエアロパーツや専用の15インチアルミホイール、MOMO社製革巻きステアリング、ブラック基調のインテリアなどが装備されている。

2005年12月には本革&スエード調シートなど、さらに上質感が高められたグレード「プレミアムX」が追加され、2006年9月には、MOMO社製のウッドステアリングを備えた「プレミアムL」が特別仕様車として登場した。
 

ダイハツミラジーノ(2代目) ▲より上質な内装となっている「プレミアムL」

■ミラジーノ(2代目)の中古車相場
2代目も走行距離10万km未満が約530台、5万km未満が約100台、3万km未満に絞っても約30台と、走行距離と台数の割合は初代と似たような状況だ。

ただし、2代目は3万km未満でも総額30万円程度から、全体でもほぼすべてが総額100万円以下で選べるなど、初代と比べて走行距離のわりに価格は低めとなっている。年式やそれに伴う装備の進化・安全性の向上も考えると、手頃に個性的な軽自動車を手に入れたいのであれば、初代より2代目がオススメだ。

スポーティな内外装の「ミニライト」は150台超と、初代と比べて割合は低いが、総額20万円程度から、走行距離5万kmに絞っても総額50万円程度から狙える。

また、本革&スエード調シートなどが備わる上級グレードの「プレミアムX」は約150台見つかり、こちらも総額20万円程度から見つけることが可能。装備の充実や上質感を重視するなら、オススメのグレードである。
 

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※記事内の情報は2021年6月21日時点のものです。
 

文/ぴえいる 写真/ダイハツ
ぴえいる

ライター

ぴえいる

『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディA4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。