【スバル レガシィツーリングワゴンの中古車を買うなら?】オススメの選び方や相場、グレードなどまとめ
カテゴリー: 特選車
タグ: スバル / ステーションワゴン / クルマを選び始めた人向け / 4WD / レガシィツーリングワゴン / 人気中古モデル徹底ガイド / ぴえいる
2021/02/22
スバル レガシィツーリングワゴンの中古車は今
それまでの「ワゴン=商用バン」、つまり“働く車"という日本人のイメージを変え、アウトドアなどを楽しむ車にしたのが、1989年に登場したスバルのレガシィツーリングワゴンだ。
ワゴン市場ではレガシィツーリングワゴンの一強時代がしばらく続いたが、ワゴン市場そのものが縮小し、2014年10月に5代目をもって販売が終了した。
しかし、15年以上前に生産が終了した初代モデルで総額200万円以上する物件があるなど、今でも根強い人気がある。
現在の中古車流通台数は各世代で下記の通りとなっており、選びやすいのは4代目以降だ。
初代|5台未満
2代目|約10台
3代目|約130台
4代目|約320台
5代目|約550台
比較的年式の新しい5代目でも、平均価格は100万円未満となっている。
ここからは各世代にわけて、オススメの選び方や特徴、中古車相場について紹介する。
▼検索条件
スバル レガシィツーリングワゴン × 全国レガシィツーリングワゴン(初代)の特徴と中古車相場
■レガシィツーリングワゴン(初代)DATA
生産期間:1989年2月~1993年9月
中古車流通量:5台未満
中古車価格帯:40万~200万円
■レガシィツーリングワゴン(初代)の特徴
スバルの代名詞である「水平対向4気筒エンジン」と、「4WD」を搭載した初代。以降、レガシィツーリングワゴンはこの2つの“神器"を、変わらず搭載し続ける。
デビュー時点では1.8Lと2LのNA(自然吸気)エンジンを積み、4WDのみの設定だった。2Lターボを搭載したグレード「GT」が追加されると、「速いワゴン」として人気が一気に爆発。1992年6月には2.2LのNAエンジンを搭載した「ブライトン220」が追加された。
■レガシィツーリングワゴン(初代)の中古車相場
現在の流通量は5台に満たず、多くが2Lターボの「GT」系だ。90年代前半のモデルで10万km超の走行距離だが、総額150万円超とプレミアム価格がつくものが散見される。
コンディションの見極めやその価格を考慮すると、「手頃なワゴンが欲しい」という人は2代目以降がオススメだ。
▼検索条件
スバル レガシィツーリングワゴン(初代) × 全国レガシィツーリングワゴン(2代目)の特徴と中古車相場
■レガシィツーリングワゴン(2代目)DATA
生産期間:1993年10月~1998年5月
中古車流通量:約10台
中古車価格帯:30万~190万円
■レガシィツーリングワゴン(2代目)の特徴
バブル景気のあおりで、ライバルたちが3ナンバー化されていく中、5ナンバーサイズを死守した2代目。先代で好評を博した2Lターボエンジンを搭載した「GT」系が、2代目でも人気の中心となった。
2代目でツインターボ化された、2L 水平対向4気筒ターボエンジンは、最高出力250psを発揮。さらに1996年6月には2Lの国産車としては初となる最高出力280psを達成し、「GT-B」に搭載された。他には1.8L、2L、2.5L NA(自然吸気)の水平対向エンジンが用意された。
■レガシィツーリングワゴン(2代目)の中古車相場
現在流通しているほぼすべての物件が、2L 水平対向4気筒ターボの「GT」系だ。
ただし、初代のようなプレミアム価格はついておらず、総額50万円以内で狙うことができる。走行距離5万km未満といった、年式のわりに低走行の物件も多く、「速いワゴン」の“レジェンド”を手に入れたい人は、初代よりこの2代目がオススメだ。
▼検索条件
スバル レガシィツーリングワゴン(2代目) × 全国レガシィツーリングワゴン(3代目)の特徴と中古車相場
■レガシィツーリングワゴン(3代目)DATA
生産期間:1998年6月~2003年4月
中古車流通量:約130台
中古車価格帯:20万~130万円
■レガシィツーリングワゴン(3代目)の特徴
ボディサイズは、全長4680mm×全幅1695mm×全高1485~1515mmと、この3代目でも5ナンバーサイズに収められている。
デビュー時に搭載された水平対向エンジンは、いずれも4気筒の2L ツインターボ、2.5L・2L(2機種)の4機種だ。2L ツインターボエンジンは、2代目同様に最高出力は280psだが、最大トルクは35.0kg-m(約343N・m・5速MT)と大幅にアップしている。
1999年5月には専用サスペンションを備えた、最上級グレードの「GT-B E-tune」が、2002年1月にはレガシィとして初となる6気筒の、水平対向6気筒の3L NA(自然吸気)エンジンを搭載した「GT30」が追加された。
また、ポルシェデザイン社がデザインした、エアロパーツを纏う限定モデル「ブリッツェン 2001モデル(1000台)」「ブリッツェン 2002モデル(セダンと合わせて1500台)」「ブリッツェン 6(期間限定)」が話題になった。
■レガシィツーリングワゴン(3代目)の中古車相場
流通している約9割が、2L ターボを搭載した「GT」系となる。MT車は全体の約3割だ。
生産終了から15年以上が経過しているが、走行距離10万km以下の物件が約6割残っているというのは、3代目を狙い撃ちしたい人にとっては美味しい状況。カスタムされていて価格が高い物件もあるが、ほとんどは総額30万~100万円の幅に収まっている。
限定車の「ブリッツェン」系は、わずかに数台見つかった。
▼検索条件
スバル レガシィツーリングワゴン(3代目) × 全国レガシィツーリングワゴン(4代目)の特徴と中古車相場
■レガシィツーリングワゴン(4代目)DATA
生産期間:2003年5月~2009年4月
中古車流通量:約320台
中古車価格帯:20万~300万円
■レガシィツーリングワゴン(4代目)の特徴
ハンドリング性能と走行安定性の向上を図るため、トレッド(左右のタイヤの距離)が拡大された。そのため、全長は3代目と同じ4680mmだが、全幅はわずかに1730mmに拡大したため、レガシィツーリングワゴンとして初めて3ナンバーサイズとなった。
デビュー時に用意されたエンジンは、2種類の2L NA(自然吸気)と2L ターボ。
ターボはツインからシングルとなったが、最高出力は280ps(5速MT)と同じだけでなく、最大トルク343N・mを2400rpmという、従来の半分以下の回転域から発生するようになっている。つまり、低速からでもより力強く加速できるのだ。
トランスミッションは、ターボ車が5速MTまたは5速AT、NA車は5速MTまたは4速ATが組み合わされた。
追加グレードが多いのも、4代目の特徴である。まず、2003年9月には3L NAエンジン×5速ATを搭載する「3.0R」が、2004年10月には「3.0R」の走りの性能を高め、6速MTを装備した「3.0RスペックB」が追加された。
また、2006年5月に行われたマイナーチェンジでは、2L ターボ車の「スペックB」にも6速MTが搭載されている。
2007年5月には、ほぼ0~100km/hの間で先行車に追従して自動で加減速してくれるアダプティブクルーズコントロールを備えた「2.0GT SIクルーズ」と、2L NA車にもスポーティなグレードの「スペックB」が追加された。
さらに、2007年11月に2.5L NAエンジン搭載車が、2008年5月には先進運転支援システムの「アイサイト(ver.1。法規の問題で完全停止しない)」搭載車も追加されている。
この他、3代目と同じくポルシェデザインの専用エアロパーツをまとう「ブリッツェン」の2006年モデルが限定販売された。また、同社のモータースポーツ部門を担うSTIが、「2.0GT スペックB」をベースに走行性能を高めた「チューンドバイSTI」や、唯一2.5Lターボエンジンを積んだ「S402」を限定販売している。
■レガシィツーリングワゴン(4代目)の中古車相場
全体の6割以上を、2L ターボ車が占める。車両本体の平均価格はおよそ40万円だが、限定車の「S402」は総額300万円を超え、「チューンドバイSTI」も総額100万円を超える物件が半数以上を占めるなど、他のグレードと比べてSTIモデルは高価格帯で流通している。
それ以外のモデルであれば、ターボ車でも総額100万円以下で十分狙うことが可能だ。
280psとなるMT車は、約2割となる約70台見つかった。それと比べて同じターボ車でも260psのAT車の価格は安いので、「速いワゴン」を求めるだけなら、AT車の方がお得感は高いだろう。
2L NAモデルなら走行距離5万km未満でも、総額50万円以下から狙えるので、コンディション重視の人にはこちらがオススメだ。
▼検索条件
スバル レガシィツーリングワゴン(4代目) × 全国レガシィツーリングワゴン(5代目)と中古車相場
■レガシィツーリングワゴン(5代目)DATA
生産期間:2009年5月~2014年10月
中古車流通量:約550台
中古車価格帯:20万~240万円
■レガシィツーリングワゴン(5代目)の特徴
レガシィシリーズの最大のマーケットである、北米市場に向けて開発された5代目。そのためボディサイズは4代目よりひと回り大きくなり、堂々たる3ナンバーサイズとなった。
デビュー時に用意されたエンジンは4気筒の2.5L NA(自然吸気)エンジンと、2.5L ターボエンジン。NAエンジンは排気量が大きくなったものの、4代目の2L NAエンジンと燃費は同じ14km/L(10.15モード)で、しかもレギュラーガソリン仕様というのが、ランニングコストの面でうれしいポイント。
組み合わされるトランスミッションは、世界初のチェーン式のCVTだ。一方のターボエンジンの最高出力は285psとなり、5速ATが組み合わされたが、ビルシュタイン社製バンパーなどを備えるスポーティグレード「GT Sパッケージ」のみ6速MTも用意された。4代目と同様に全車4WD車となる。
2010年5月には、完全停止する衝突被害軽減ブレーキを含む、同社の「アイサイト(ver.2)」を搭載するモデルが追加された。その後も「アイサイト」はたびたび精度の向上など改良が行われたが、「ver.3」搭載前に生産が終了してしまった。
■レガシィツーリングワゴン(5代目)の中古車相場
ボディサイズが大きくなったことで「速いワゴン」を求める層が減ったためか、2.5L NA車が約7割を占める。また、全体の半数以上が「アイサイト」を搭載したモデルだ。
2.5L ターボ車は約90台見つかり、総額60万円以内から探せるが、走行距離10万km未満の物件狙いなら、予算100万円以上は用意しておきたい。6速MT車は10台未満しかないが、CVT車より人気が高く、総額200万円を超える物件も存在する。
同じくターボを積む「2.0 GT DIT」も約80台見つかり、価格帯も2.5Lターボ車とほぼ同じ。こちらは総額100万円程度から選ぶことができるが、走行距離5万km未満の物件を狙う場合、150万円以上の予算を組んだ方がよい。
2.5L NAモデルなら、アイサイト装備で走行距離5万km未満でも総額100万円で狙える。
大きくなった分、室内やラゲージは広いし、4WD車だから海や山へも気兼ねなく出かけられる。アウトドアを楽しみたい人は、SUVモデルのレガシィアウトバックも気になるだろうが、あちらは排気量が3.6Lゆえ、自動車税も含めて維持費はこちらの方が安く抑えやすいのでオススメだ。
▼検索条件
スバル レガシィツーリングワゴン(5代目) × 全国※記事内の情報は2021年6月17日時点のものです。
ライター
ぴえいる
『カーセンサー』編集部を経てフリーに。車関連の他、住宅系や人物・企業紹介など何でも書く雑食系ライター。現在の愛車はアウディA4オールロードクワトロと、フィアット パンダを電気自動車化した『でんきパンダ』。大学の5年生の時に「先輩ってなんとなくピエールって感じがする」と新入生に言われ、いつの間にかひらがなの『ぴえいる』に経年劣化した。
この記事で紹介している物件
あわせて読みたい
- 【スズキ MRワゴンの中古車を買うなら】オススメの選び方や相場、グレードなどを徹底解説
- アウトドアブームの過熱を引き金に、規格外に車内が広い車の注目度が上がる!?
- 西川淳の「SUV嫌いに効くクスリをください」 ランボルギーニ ウルスの巻
- 先代BMW 3シリーズ(F30型)を買うなら、総額150万円以下が狙い目だ!
- トヨタと共同開発中のピュアEV、スバル ソルテラ
- 【トヨタ タンクの中古車を買うなら?】オススメの選び方や相場、グレードなどを徹底解説
- 現行型ヴォクシーの平均価格が200万円切り目前|迫力重視の「煌」も、燃費重視のハイブリッドも買い時到来
- SUVじゃなくていいじゃない! この夏、「キャンピングGT」に乗ろう!【カーセンサー8月号】
- 5年落ち以内が車両本体価格200万円以下から狙える! スタイリッシュな輸入車SUV4選
- 【試乗】メルセデス・ベンツ 新型Sクラス│”新時代の車”を堪能できるラグジュアリーセダンの最高峰!