唯一無二のスタイルで人気のトヨタ FJクルーザー|販売終了から2年半の今、どれくらい流通してる? いくらで買える?
2020/09/03
トヨタなのに“アメリカ生まれ”のSUV
FJクルーザーは、もともと北米専用モデルとして2006年にデビュー。その直後から独創的なスタイルや4WD性能などが日本でも話題になり、多くの並行輸入車が日本に導入されるようになりました。
ただ、アメリカから輸入されるFJクルーザーは左ハンドルでスピードメーターもマイル表示(内側に小さくキロ表示もされていました)。何よりトヨタの新車保証の対象外だったので、「日本のトヨタで販売してほしい!」という声が高まっていきました。
その声に押され、トヨタはFJクルーザーを日本で正規販売するようになったのです。
その後2018年1月まで生産がされました。2020年8月末現在、中古車は237台流通しています。
そんなFJクルーザーについて説明をしていきますが、「細かいことはいいからとにかく中古車を見たい!」という人は、下記のリンクからチェックしてみてください。
▼検索条件
トヨタ FJクルーザー(初代) × 全国FJクルーザーは基本的には単一グレードです。
その中で装備の違いにより「ベースグレード」「オフロードパッケージ」「カラーパッケージ」という3つのバリエーションが用意されました。
ボディサイズは全長4635mm×全幅1905mm×全高1840mm。全長は現行型のRAV4と同じくらいですが、全幅は40mmほど広くアメリカンサイズです。
エクステリアは丸いライトと分厚いバンパーに目が行きますが、最大の特徴は3ドアに見えて、実はフロントドアの後ろにある観音開きのリアドアです。
4WDはフルタイム式ではなく、シフトノブの横にあるトランスファーで切り替えを行うパートタイム式を採用。
アプローチアングル、デパーチャーアングル、ランプブレークオーバーアングルは、それぞれ荒地を走るタフなマシンとして十分な角度が取られています。
鮮やかなボディカラーを数多くラインナップ
FJクルーザーといえば、鮮やかなカラーリングも人気のひとつ。デビュー時はホワイト以外はすべてホワイトルーフのツートーンカラーで、イエロー、ブルー、ブリックレッドメタリック(2011年8月で廃止)、グレーメタリック、ブラック、ベージュが用意されました。
そして2011年11月には、カラーリングにこだわった「ブラックカラーパッケージ」と「レッドカラーパッケージ」という2つのグレードが追加されました。
「ブラックカラーパッケージ」は、ブラック塗装のアルミホイール、ブラックグリル、ブラックドアミラーなどを装着しています。
一方の「レッドカラーパッケージ」は、レッドのモノトーン外板色、インパネやステアリングシートに赤い挿し色を施したインパクトのあるカラーリングが特徴のグレード。
2012年7月の一部改良では、ツートーンブルーが廃止され、少しくすんだツートーンスモーキーブルーを追加。グレーメタリックの色も若干変わっています。
2013年7月の一部改良ではツートーンオレンジ、ツートーンダークグリーンを追加。ツートーンイエローはこのタイミングで廃止されました。
また、このタイミングでオンロードでの快適性とハンドリングの良さを高める、パフォーマンスダンパーがオプション設定されています。
一部改良で廃止されたツートーンイエローですが、鮮やかなカラーリングはFJクルーザーを象徴するもので、根強い人気があったのでしょう。ツートーンイエローは2014年7月に復活します。
2018年1月での販売終了が決まったFJクルーザーは、2017年9月に特別仕様車となるファイナルエディションを発売。
これはベージュのモノトーンカラーが特徴で、シートやセンタークラスターガーニッシュにもベージュが使われています。グリルもブラックになり、他のグレードとの差別化が図られました。
こちらは流通量が少ないため、狙いを絞っているならすぐにお問い合わせを。
オススメは日本仕様。高速道路を多く走るならカラーパッケージを
中古車を買う際にまず考えなければならないのは、日本仕様を選ぶか、並行輸入車を選ぶかです。
日本仕様は右ハンドルでスピードメーターがキロ表示に。何より大きなメリットは、全国のトヨタディーラーで整備を受けられること。
「絶対に左ハンドル!」という強いこだわりがなければ、日本仕様がオススメです。
▼検索条件
トヨタ FJクルーザー(初代) × 全国一方の並行輸入車は、左ハンドルでスピードメーターがマイル表示に。こちらはトヨタディーラーには整備を依頼できないので、購入した店舗や整備工場で整備してもらうことになります。
並行輸入車は前オーナーも強いこだわりをもって乗っていたケースが多いので、様々なカスタムが施されたものが多いのも特徴です。
237台のうち、並行輸入車は15台。一時期に比べるとだいぶ数が減っています。価格はカスタムの状態により総額170万から320万円と、かなり価格帯の幅があります。
▼検索条件
米国トヨタ FJクルーザー(初代)× 全国日本仕様を選ぶ際に考えたいのは、オンロードの高速クルージングが中心か、キャンプ場やそこに向かうまでの荒れた未舗装路を走る機会が多いかという点。
FJクルーザーの「オフロードパッケージ」には、凹凸の激しい場所での操縦安定性を考えたビルシュタイン製ショックアブソーバーやリアデフロックが標準装備となります。
一方、「カラーパッケージ」にはクルーズコントロール(自動追従機能はなし)が標準装備になるので、ロングドライブの機会が多い人は、楽に移動ができるでしょう。
次にボディカラーごとの流通台数を見てみましょう。
流通しているのはツートーンブラックが71台、ホワイトが63台とこの2色が圧倒的多数。
鮮やかな色のツートーンイエローは18台、ツートーンオレンジが14台、ツートーンブルーが12台と流通量は少なめ。
ツートーンスモーキーブルーやツートーンダークグリーンといった、今の時代に人気が出そうな色も台数が限られているので、こちらも狙っているのならお早めに。
タフギアにこだわるなら、オフロードパッケージがオススメ!
日本仕様のFJクルーザーは昨年10月から今年6月にかけて平均価格が30万円以上下落しましたが、6月以降は10万円ほど上昇に転じています。
FJクルーザーはSUVの中でも人気が高く、相場の下落スピードはかなりゆったりしています。そのため、年式や仕様によっては現在でも新車とあまり変わらない価格のものもあります。
最も流通量が多いのはクルーズコントロールが備わる「カラーパッケージ」。次いで「ベースグレード」が多くなっています。
色や走行距離なども関係してきますが、同じ条件のものが見つかるなら、カラーパッケージの方がお得度は高くなります。
2010年から2013年式だと「ベースグレード」、「カラーパッケージ」ともに総額190万から総額380万円。総額250万円より上のものはリフトアップをはじめ、本気のカスタムが施されたものが多くなります。
2015年式より新しいものだと、最低でも290万円は予算を組んでおきたいところです。
総額320万円くらいまでの中古車は走行距離が5万kmほどの物件が多く、低走行車を探すなら総額350万円はみておいた方がいいでしょう。
「オフロードパッケージ」は20台とかなり少なくなりますが、走行距離10万kmを超えたものでもよければ総額210万円程度で。総額300万円まで予算を増やすと、3万km前後の中古車が見つかるようになります。
※文中のデータは2020年8月25日時点のものです。
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トヨタ FJクルーザー(初代) × 全国
自動車ライター
高橋満(BRIDGE MAN)
求人誌編集部、カーセンサー編集部を経てエディター/ライターとして1999年に独立。独立後は自動車の他、音楽、アウトドアなどをテーマに執筆。得意としているのは人物インタビュー。著名人から一般の方まで、心の中に深く潜り込んでその人自身も気づいていなかった本音を引き出すことを心がけている。愛車はフィアット500C by DIESEL
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