音質へのこだわりハンパない! 総額100万円で狙える隠れた名(迷)軽自動車、ホンダ N-BOXスラッシュを知ってるか?
カテゴリー: 特選車
タグ: ホンダ / 軽自動車 / N-BOXスラッシュ / 竹井あきら
2020/08/12
街中でかぶることはまずない隠れた名(迷)車、ホンダ N-BOXスラッシュ
N-BOXスラッシュは、「まじめなやつがはじけると大変なことになる」ということを形にしたような車である。
なんたることか、広さと使い勝手が売りのまじめなスーパーハイトワゴン N-BOXのルーフをすぽんと切り落として全高を100mm低めてしまった。
これは、アメリカンカスタムでいうところの「チョップトップ」といわれる手法だが、イキのいいお兄ちゃんがノリでやっちゃうならまだしも、大メーカーがやると「殿、お気は確かか!」と肩をつかんでゆすりたくなる所業だ。
その結果、生まれた後ろに向かってなだらかに下るルーフが、せり上がるサイドキャラクターラインと相まって、シュッとしたたたずまいを作り出した。
ご丁寧にリアドアのハンドルもウインドウピラーにスタイリッシュに隠され、ハイトワゴンなのにクーペスタイルという離れ業を成立させている。
内装もまた凝っていて、懐かし感のあるビニールレザーのシート地にビビッドな配色やアシンメトリーなアクセントが施されるなど、キャラが立っている。
また、インテリアスタイルのバリエーションも豊富だ。
モデル終了時までに特別仕様車「インディロック」「ノヴァカントリー」も含め、「ダーク」「ダイナー」「トレッキング」「グライド」「セッション」「ブライトロッド」と8種がリリースされた。
組み合わせられるボディカラーもモノトーン9種、ツートーン16種の計25種が展開された。
ただでさえさほど売れていない(失礼!)ので、街中でかぶることはまずないだろう。
なんといっても目玉は、音質にこだわりすぎ! なサウンドマッピングシステム
かようにも軽でありながら趣味性が高いN-BOXスラッシュだが、音楽好きにぜひ注目していただきたい装備が、メーカー純正オーディオシステム「サウンドマッピングシステム」だ。
出力360Wのパワーアンプと高性能な8スピーカー+サブウーファーで構成され、中音域スピーカーにはケブラーコーンを、高音域用ツイーターにはクリアで繊細なサウンドを再生するアルミコーンを採用する気合の入れよう。
そのうえ「サウンドマッピングシステム」搭載の車体には、ルーフとドアに防音材も追加し、静粛性の向上も図っているという。
最上位グレード「X」「Xターボ」に標準装備、それ以外のグレードはメーカーオプションだ。
軽を超えた臨場感あふれる音響環境を手に入れたければ、ぜひ「サウンドマッピングシステム」搭載車を探していただきたい。
また、後席はチップアップ、ダイブダウン、前後スライドできるなど、多彩なシートアレンジが可能。
機能性も十分で、「そういえばN-BOXシリーズの一員だった」と気づかされる。
前席はヘッドレストを外して後ろに倒せば後席とつなげてフラットにでき、広いソファでのんびり音楽を楽しみつつうたた寝なんて最高じゃなかろうか。
ホンダもさすがにちょっとやりすぎたと我に返ったのか、残念ながらこの初代1台限り、2020年2月をもって生産を終了してしまった。
ただでさえ売れていない(再び失礼! )ので、流通台数は限られている。特に総額100万円以下で絞ると、執筆時の2020年8月4日で50台前後だ。
とんがった軽がハートに刺さったら、検索はお早めに。
▼検索条件
ホンダ N-BOXスラッシュ(初代)× 支払総額100万円以下 × 全国カーセンサー9月号(2020年7月18日発売号)では、総額100万円以下で手に入るオススメ軽自動車を20モデル紹介している。
モデルの詳細に加えて狙い目のグレードなども解説している。こちらも合わせてチェックしてほしい。
自動車ライター
竹井あきら
自動車専門誌『NAVI』編集記者を経て独立。雑誌や広告などの編集・執筆・企画を手がける。プジョー 306カブリオレを手放してから次期愛車を物色しつつ、近年は1馬力(乗馬)に夢中。
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