絶好の買い時が来た! 8月発売号の表紙を飾る国産スポーツモデル「トヨタ 86」
2019/08/19
「スポーツをした後のような心地よさ」を得られるのはスポーツカーだけ
みなさん、スポーツはお好きですか。しっかり運動するもよし、軽いランニングや水泳などでもよし。スポーツをすると、心地よい汗をかくことができますよね。そして心もスッキリ。わずかに体に残る、程よい疲れも気持ちがいいものです。
そして、スポーツカーもその名に恥じず“スポーツ”している車です。乗ったことがある人なら、運転した後に爽やかで清々しい、まさに「スポーツをした後のような」あの感覚を味わったことがあるのではないでしょうか。
これは様々なモデルが存在する中で、スポーツカーと呼べるモデルでしか得られない感覚です。
自分の思いどおりに車が動く&操ることができる感動は格別
最近では、室内が広く燃費が良い、効率を求めた車が販売の主流です。必然的に背が高くなりますが、走行性能も向上しています。ハンドリングもよく、コーナーで怖い思いをする車種はそんなにあるものではありません。
しかし、地をはうようなスタイル、低重心で運動性能を追求したスポーツカーのハンドリングは全く別次元。ステアリングを握ってコーナーをいくつかクリアすれば、きっと顔には笑みが浮かぶに違いありません。
そして程よく心拍数が上がり、ワクワクした気分で運転そのものに集中している自分に気づくことでしょう。
ただ、スポーツカーといっても定義は意外とあいまいではないでしょうか。
共通しているのは「自分の思いどおりに車が動く(動かすことができる)」楽しさです。絶対的な速さもスポーツカーの醍醐味ですが、実は楽しさの真髄が、エンジンパワーの大小に左右されないのも面白いところなのです。
往年の名車の呼称を車名に残す「トヨタ 86」
2012年に登場した、現代を代表する国産スポーツカー「トヨタ 86」。スタイリッシュなボディに、水平対向4気筒エンジンを低いボンネットの中に積む、世界でも稀有なスポーツカーとして人気を誇ります。
スバルとの共同開発で生み出されたこと、決して台数が売れるわけではないスポーツカーをあえてこの時代に、しかも流用車種のない専用プラットフォームで設計していることも大きな話題となりました。
86のコンセプトは、「エンジンパワー、ハイグリップタイヤ、ハイテクや4WDに頼らないスポーツカー」ということ。
パワフルすぎないエンジンで、ドライビングスキルに関わらず、誰でも運転(操る)という行為を楽しめるライトウェイトFRスポーツです。
86は、自然吸気の2L水平対向エンジンをフロントミッドシップに搭載し、前後重量配分は前後53:47と、理想といえる50:50に近いボディバランスを誇ります。
水平対向エンジンによって重心を低くしているのも、すべては運動性能を高めるための工夫です。さらに、大人が4人乗ることができるという実用性も兼ね備えています。
車名の86は、1983~87年に発売していたカローラ/スプリンターシリーズにラインナップされていた2ドア・3ドアクーペの「カローラ レビン」「スプリンター トレノ」の型式であるAE85/AE86から取られています。
AE85「ハチゴー」は、1.5Lシングルカム+キャブレターの3A-U型エンジンを積んだ、おとなしい街乗りクーペ版(なんと女性仕様もあり、当時はマダムが日常の足に使っていたりしました)。
AE 86 「ハチロク」は、トヨタ屈指の名エンジン、1.6L DOHC16バルブの「4A-GEU型」を搭載したスポーツモデルでした。
当時のハチロクは手頃な価格、手の内に収まる性能、シンプルなFR車という性格から、車好きな若者に絶大な人気を誇りました。
そして現在は、マンガやアニメに登場したことで、平成生まれの若者にとっては憧れのモデルとなりました。
トヨタ 86は、まさにそのハチロクという呼称をそのまま車名にしました。
車格は大きくなり、AE86よりさらに本格派としてのスポーツカーへ進化しましたが、どちらにも「誰でもスポーツドライビングを楽しめる」という考え方が根底に流れているのです。
リーズナブルで台数豊富。実は今が絶好の狙い時!!
中古車価格をずっと追っていると相場感がつかめてきますが、しばらくぶりにチェックすると驚くほど安くなっているモデルがあります。86もその1台です。流通台数が多いうえに、価格もだいぶこなれてきているのです。
2019年8月7日現在でのカーセンサー掲載台数は、なんと900台超。予算100万~150万円以内でも十分狙えるようになってきました。
本格派の国産スポーツカーが、この価格!? と、かくいう筆者も86のリーズナブルさに驚いた一人です。
エンジンやボディ、足回りが補強され、専用パーツが奢られているスポーツカーは往々にして高いイメージがあります。
特に86のような本格派のスポーツカーには感覚的にそういった印象をもっていたので、「そうか、この手があったか!」と気づかされました。
品揃えと品質、価格のバランスが取れている今が絶好の狙い時でしょう。アフターパーツもたくさんあるので、買った後のカスタマイズも楽しめそうです。
もちろん兄弟車のスバル BRZでもOK! トヨタとスバルの情熱が生んだ現代のエントリースポーツカー86/BRZを伴侶にした「スポーツカーのある暮らし」。
すごく豊かだし毎日が楽しそうと、なんだか考えるだけでワクワクしてきちゃいました。
イラストレーター/ライター
遠藤イヅル
1971年生まれ。大学卒業後カーデザイン専門学校を経て、メーカー系レース部門のデザイナーとして勤務。その後転職して交通系デザイナーとして働いたのち独立、各種自動車メディアにイラストレーター/ライターとしてコンテンツを寄稿中。特にトラックやバス、商用車、実用的な車を好む。愛車はプジョー 309とサーブ 900。
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