世界を視野に新デザインアイコンを盛り込んだ意欲作
ガソリン価格の高騰で、お盆は車での帰省を控えた人も多かったようですが、中継を見る限り渋滞は例年どおりといった様子。その中で驚いたのは、やはりミニバンの多さ。セダン回帰のキザシが見えたかに思いましたが、まだまだミニバンが世間のスタンダードのようです。

そんないまだ苦難の道のりを歩んでいるセダン市場ですが、最近のキーワードは「スポーティ」。メーカーを問わず、合言葉のように「スポーティ」という言葉が使われています。つまりそれだけ運転そのものに楽しみを求めるドライバーが増えて(戻って?)きたということではないでしょうか。

そこで今回は、三菱が7年ぶりに(国内)投入したセダン、ギャランフォルティスをご紹介します。
三菱 ギャランフォルティス 走り|おいしい中古車 三菱 ギャランフォルティス リア|おいしい中古車
↑“グローバル基準のスポーティセダン”をコンセプトに、欧米市場も視野に入れたギャランフォルティス。逆スラントノーズと台形グリルの個性が光る(左右)
ついこのあいだ登場したばかりという印象のギャランフォルティスですが、デビューは2007年8月。スタイリングの一番の特徴は、逆スラントノーズ×台形グリルのコンビネーション。実はこのフロントマスク、今後三菱からリリースされるセダン系車種のデザインアイデンティティなんだそうです。ギャランフォルティスはその先駆けというわけですね。

エンジンは直4DOHCの2Lを搭載。ミッションはMT(2.0スポーツ、2.0スポーツナビパッケージの2WDのみ)とMTモード付き(6速)CVTの2種類。10・15モード燃費は13.6km/L(CVT車)。このCVT、なんとMTより燃費が良いとのこと(MTは13.2km/L)。技術の進歩は日進月歩と言いますが、凄まじい限りです。

ちなみに先月、ターボで武装しランエボXにも搭載さているツインクラッチSSTを搭載したラリーアートが発売されましたが、こちらはまだ登場したばかりでタマ数も少なく、しかも高価(新車価格298.2万円)なので、この企画ではまだオススメできるような車ではありません。

充実の装備内容がギャランフォルティスの“おいしさ”の秘訣
「じゃあ何だ!?」と疑問をもたれるでしょう。そんななかでオススメしたいのは、2.0スポーツ。このグレードには、18インチアルミホイールやスポーツサスペンション、パドルシフトが装備されているんです。パドルシフトをカチカチっと操作すれば、気分はF1ドライバー。スポーツマインドを高揚させてくれます。

また、外観の雰囲気をよりスポーティに演出するフロント/サイドのエアダムやフォグランプ、ディスチャージヘッドランプ、クルーズコントロール、雨滴感知オートワイパーなども装備され、実用面の充実っぷりも見逃せません。
三菱 ギャランフォルティス インパネ|おいしい中古車 三菱 ギャランフォルティス フロントマスク|おいしい中古車 三菱 ギャランフォルティス 装備|おいしい中古車
↑パドルシフトを備えるスポーツのインパネ(左) 三菱セダンの新デザインアイコンとなるフロントマスク(中) スポーツは18インチアルミなども標準装備(右)
それでいて、新車価格は213.15万円(4WDは234.15万円)。新車で買うにしても十分オトク感は高いのですが、これが中古車になるとあら不思議。最安値はなんと129万円!とんでもなく安く売られているのです。「修復歴車だろ」って?いやいや、修復歴なしで、走行距離は3000km。慣らしが終わって、“さぁこれから”という状態です。調べていた張本人の私もビックリしました。まだ登場から1年ですよ?

セダンの凋落っぷりに愕然としながらも、これはおいしいとご紹介させていただいた次第です。ランエボほどガツガツしなくていいけど、走りの楽しいセダンが欲しい、そんな人にこそぜひ狙ってほしい一台です。

Text/金子剛士

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