トヨタ プリウス ▲現行モデルからシャシーが流用される次期プリウスの先行開発が始まった。いちだんとホイールベースが伸ばされ、全高も下げられることでワイドアンドロ―な印象が強められる。居住性は現行モデル並みか、わずかにタイトになる可能性が高い

おなじみのシルエットはもはや呪縛か

5代目プリウスの開発がスタートした。まだ、デザインは審査段階のため確定していないが、おおまかな方向性がキャッチできたので、継承されるコンポーネントとともに第一報をお届けする。

良好な燃費を実現するために優れた空力特性が欠かせないプリウスにとって、流線型のシルエットは生命線でもある。

ノーズからリアデッキまで一筆書きのように描かれたシルエットは、2代目から長らく継承されていて大きくは変わっていない。

もはや開発人にとっては呪縛のようなもので、このフォルムからは逃れられないのだろう。何しろ優れた空力性能は、プリウスにとって良好な燃費を達成するための欠かせない要素のひとつなのだから。
 

トヨタ プリウス▲歴代プリウス。左から1997年デビューの初代、2003年デビューの2代目、2009年の3代目、2015年デビューの現行4代目。初代以外は、流線型フォルムを踏襲していることがわかる

全高は55mm下げられスポーティに

イラストで再現したとおり、次期モデルもお馴染みのシルエットをまとう。そんな中、大きな変更点として話題を呼びそうなポイントが全高だ。

現行モデルで引き下げられて低くなった印象が打ち出されたが、次のモデルチェンジではなんと55mmも下げることが検討されている。

これは、ルーフ頂点の高さを抑えることで前面投影面積の減少が目的。ヘッドクリアランスは、必要最小限に抑えられる模様だ。結果、低く構えたスポーティな印象が強まることは間違いない。

また、変更される可能性はあるが全長は25mm短縮されることが検討されている。一方で、全幅は拡幅され、20mm広がり1780mmに達しそうだ。

シャシーは、現行モデルで一新されたため基本的に踏襲される。ただし、ホイールベースは50mm延長されて2750mmに。

ますます胴長な印象が強まるかもしれない。
 

トヨタ プリウス▲歴代プリウスのボディサイズとマガジンX編集部による次期型の予想値

時代の先端を行くべくプラグインハイブリッド中心に

エンジンは、TNGA世代の新エンジンが搭載されるのかと思いきや、お馴染みの1.8L直4が継承される模様だ。新世代ユニットが与えられる計画もあったが、開発が先送りになりCセグメントエンジンの世代交代は後回しにされたことが理由だ。

その代わり次期モデルでは、プラグインハイブリッドがメインに据えられる見通しだ。外部から充電できないアンプラグドのハイブリッド仕様は廉価モデルとして残されるようなので、エントリーグレード以外はプラグインハイブリッドに統一されるかもしれない。

※2021年2月12日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【諸元・スペック】
■予想発表時期:2022年以降
■全長×全幅×全高:4550×1780×1415(mm)
■搭載エンジン:1.8L 直4+モーター
 

text/マガジンX編集部
photo/マガジンX編集部、トヨタ