▲Vモーショングリルのアレンジ版や、ブラックアウト仕上げのAピラーを採用か。床下にはバッテリーが敷き詰められ、前後2個のモーターに電力を供給。燃料を使わずに走ることもできるだろう ▲Vモーショングリルのアレンジ版や、ブラックアウト仕上げのAピラーを採用か。床下にはバッテリーが敷き詰められ、前後2個のモーターに電力を供給。燃料を使わずに走ることもできるだろう

アライアンスをフル活用

ジュークのデビューが間近に迫っているとささやかれている。次に日産がSUVマーケットに送り込むのは、エクストレイルだろう。

いちだんとマッシブな姿に生まれ変わり、現行のハイブリッド仕様を上回る環境性能の持ち主として、PHEVが設定される可能性もある。

現行エクストレイルには、ルノーとのアライアンスで生み出されたCMF(コモン・モジュール・ファミリー)プラットフォームが使われている。

4代目にあたる次期エクストレイルに、引き続きCMFが採用されることは想像に難くない。

そのシャシーに搭載されるのではないか? と期待が高まるのは、これまたアライアンスの一員である、三菱が開発したPHEVシステムだ。

リーフを擁していて、電動化で一歩先をいっているイメージを強めたい日産が、アウトランダーと車格やパッケージングの似ているエクストレイルにPHEVをラインナップしたいと考えるのは当然。

三菱を日産が傘下に収めた際に、ゴーン前会長は「相手がもっているモノは利用すればいい。同じものを重複して開発する必要などない」と言っていた。

あれから3年。前会長は職を追われたが、あの時に思い描かれた調達は現実となりそうだ。
 

▲北米向けローグと統合されたうえで、初のCMFプラットフォーム採用車として、2013年に登場した現行エクストレイル。その2年後に1モーター2クラッチ式ハイブリッドが追加された▲北米向けローグと統合されたうえで、初のCMFプラットフォーム採用車として、2013年に登場した現行エクストレイル。その2年後に1モーター2クラッチ式ハイブリッドが追加された

高密度バッテリーは採用されるのか

すでに日産のエンジンと、三菱のPHEVユニットを組み合わせる、マッチングは進んでいるに違いない。

バッテリーのモジュールには、リーフ e+で採用された最新の高密度タイプが流用される可能性が高い。

現行アウトランダーで実現されている以上の航続距離とパフォーマンスが引き出されるだろう。

エクストレイルらしさを強調

エクステリアは一段と力強くて、SUVらしさが漂うルックスに進化しそうだ。

マイナーチェンジかとやゆされた2代目、北米向けローグと車種統合され、洗練された姿で登場した3代目という流れで、「エクストレイルらしさが薄れた」との声が聞かれたのも事実だ。

こうした反響を踏まえ、次期モデルは重厚感のあるデザインに仕上がる可能性が高い。

いま海外では、日本以上のSUV人気が過熱しており、コンパクトからラージまで多種多彩なモデルが次々と登場している。

PHEVを設定することで、次期エクストレイルは市場で埋没することなく、異彩を放つことができるだろう。

デビューは2020年が有力で、まずは北米で発表されるとの見方が強い。

※2019年4月20日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【諸元・スペック】
■予想発表時期:2020年以降
■全長×全幅×全高:4700×1825×1735(mm)
■搭載エンジン:2L 直4 他
 

text/マガジンX編集部
photo/マガジンX編集部、日産自動車