▲ナンバープレートがバンパー内に移され、さらにソリッドな面が打ち出されるトランクリッドとシャープな形状にまとまるコンビランプによって、重量感ある後ろ姿が作り出される ▲ナンバープレートがバンパー内に移され、さらにソリッドな面が打ち出されるトランクリッドとシャープな形状にまとまるコンビランプによって、重量感ある後ろ姿が作り出される

シャシー流用のスキンチェンジで登場か

車好きを増やしたいという開発トップの熱意が込められたトヨタ 86、スバル BRZ。

登場からまもなく7年。いよいよ世代交代が視野に入ってきた。

走りが命の車だけにコンポーネントに興味が向くところだが、先に結論を完結に述べてしまうと、2代目には現行モデルのコンポーネントが流用され、正常進化によって熟成が図られる。

具体的に見ていくと、プラットフォームだけでなく、サスペンション、6速MTおよび6速ATの各トランスミッションもキャリーオーバーされる。

逆に大きく変わるのは、搭載エンジンだ。

主戦場である北米マーケットから、パワーアップの要望が寄せられているため、2Lから2.4へと排気量アップが図られる。

これに伴って、最高出力は現状の207psから235psへと向上する見通しだ。

ちなみに新エンジンとなる2.4Lは、現行型のボア拡大版となる。

当然、加速フィールの心地よさが重視され、現行モデルと同じく過給器は与えられない。

▲発売の2年前から存在が暗示され、2012年に正式発表された現行86/BRZ。小まめな改良によりブラッシュアップされてきたが、製造元であるスバルの完成検査不正、バルブスプリングの不良が発覚して立て続けにリコールが届け出された▲発売の2年前から存在が暗示され、2012年に正式発表された現行86/BRZ。小まめな改良によりブラッシュアップされてきたが、製造元であるスバルの完成検査不正、バルブスプリングの不良が発覚して立て続けにリコールが届け出された

シンプルかつ重厚感のあるリアビュー

ボディのデザインもまもなく決まりそうだ。

上に再現したイラストは、案のひとつとしてコンペに提出されたもので、最有力候補に挙がっているという。

現在、トランクリッドに装着されているナンバープレートはバンパーに移され、跡地にはプレスラインもないシンプルな面が打ち出される。

ただ、この状態ではノッペリとした印象も否めないため、車名エンブレムが設けられて、間延び感が抑えられる公算が大きい。

2プラス2のパッケージングに大きな変更がないため、ボディのシルエットは現行モデルに酷似しているようだ。

大規模なマイナーチェンジか!? と勘違いしてしまうかもしれない。

お伝えしてきた86/BRZの世代交代は、2020年に行われる予定だ。

もちろん次期モデルもスバルが一括して生産を請け負うが、スバルは国内でのBRZ販売を打ち切る検討もしており、国内ユーザーが買える2代目は86に限られるかもしれない。

内部事情に詳しい関係者は、「トヨタとスバルが本格的に手を組んで車を開発するのは、これが最後かもしれない」として、両社の間に吹く隙間風を危惧するが、いずれにしても、協業プロジェクトから生み出される新たな1台を心待ちにしたい。

※2019年2月4日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【SPECIFICATIONS】
■予想発表時期:2020年
■全長×全幅×全高:4250×1780×1320(mm)
■搭載エンジン:2.4L 水平対向4

text/マガジンX編集部
photo/マガジンX編集部、トヨタ