▲次期ヴォクシーには、引き続き押し出しの強いデザインが与えられるだろう。フロントマスクには、ギラギラ感を強調するメッキパーツが多用され、おなじみの2段重ねランプとともに個性を発揮 ▲次期ヴォクシーには、引き続き押し出しの強いデザインが与えられるだろう。フロントマスクには、ギラギラ感を強調するメッキパーツが多用され、おなじみの2段重ねランプとともに個性を発揮

TNGA、ついにミニバンにも

車づくりの高効率化を目指して、トヨタがTNGAを提唱してから6年が経過した。国内で外せないのが、ミニバン専用プラットフォームである。

ノア/ヴォクシーとアルファード/ヴェルファイアのモデルチェンジで、それぞれ用いられる。

車の前部分には、実用化済みのTNGAプラットフォームが流用され、後ろ半分にはフラットな室内フロアを実現する専用設計のコンポーネントが組み合わされる。

TNGA化でシャシーが一新される次期ノア/ヴォクシーに、次世代エンジンが用いられることは、想像に難くない。

中でも朗報なのは、ハイブリッド仕様のエンジン排気量が、1.8Lから2Lに拡大されること。高速道路での合流や登坂路で、物足りなさが残る現行モデルと比べて、走りの力強さが増すはず。

駆動用バッテリーは、ニッケル水素のまま構造が見直されて、コンパクト化を達成しつつ総電力量が216Vにアップ。より積極的にモーターがアシストする制御へと見直される。
 

▲新開発の2Lエンジンには、D-4S(ポート噴射と直噴の両方式)やフリクション低減に貢献する鏡面加工のピストンスカートが採用される▲新開発の2Lエンジンには、D-4S(ポート噴射と直噴の両方式)やフリクション低減に貢献する鏡面加工のピストンスカートが採用される
▲ハイブリッド仕様に用いられるパワーコントロールユニットは、現行品よりも20%のコンパクト化と10%の軽量化を実現。トランスアクスルの上に搭載される▲ハイブリッド仕様に用いられるパワーコントロールユニットは、現行品よりも20%のコンパクト化と10%の軽量化を実現。トランスアクスルの上に搭載される

ガソリン車の出力も向上

ガソリン車にも、最大熱効率40%の新開発2Lエンジンが与えられる。

現行モデルと比べて、燃費と走行性能の両方に磨きがかけられる。このエンジンには、直噴技術のD-4Sや電動ウオーターポンプ、電動モーターで制御されるVVT-iEなどを採用。

エンジン始動後に素早く機能するよう触媒の温度が上がりやすい後方排気方式が用いられる。最高出力は、現行モデル比+19psの170psをマークする。

4WD車では、後輪の駆動トルクが増強され、滑りやすい路面での安心感が高められる。

デザイン開発は、まだ確定していないが、ヴォクシーは人気の秘訣である、押し出しの強さが踏襲されるだろう。

対するノアは、フレンドリーさが演出されて差別化が図られる。

今後トヨタは、販売チャンネルの統合を進めていく計画で、これによって兄弟車は減っていく公算が大きい。新参者のエスクァイアは、1代限りで吸収統合される可能性もある。

※2018年12月25日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【SPECIFICATIONS】
■予想発表時期:2021年
■全長×全幅×全高:4695×1695×1820(mm)
■搭載エンジン:直6ガソリン
 

text/マガジンX編集部
photo/マガジンX編集部、トヨタ