▲堂々としたサイズを誇るセミキャブ方式の新しい商用バンは、ハイエースとは別車種として投入される可能性もある。フロントノーズには、直4ディーゼルターボが搭載される計画だ ▲堂々としたサイズを誇るセミキャブ方式の新しい商用バンは、ハイエースとは別車種として投入される可能性もある。フロントノーズには、直4ディーゼルターボが搭載される計画だ

セミキャブ式が採用される

15年ぶりに行われるハイエースのフルモデルチェンジは、トヨタにとって失敗が許されない世紀のイベントだ。

同車は国内の商用車マーケットを牛耳っているだけでなく、海外でも人気を集めていることは周知のとおり。

次期ハイエースは、思い切った路線変更を断交して、セミキャブ形式に変わる。

海外マーケットでは、キャブオーバー式は安全性が低そうに見られて敬遠されるフシがある。

こうした市場の声に応える形でセミキャブ採用となったようだ。

一方、海外と比べて道幅が狭いなど道路事情の制約が多い国内では、小回り性能に優れたキャブオーバー式の方が支持される。

極端に全長が伸ばせないこともあり、限られた長さの中で、十分な荷室長を確保するにもキャブオーバー式の方が有利なのは説明するまでもない。

90年代末期に投入された、ハイエースレジアスが、キャブオーバー式のハイエースに取って代われなかったことからも明らかだ。

名称はグランエースか?

上記のような懸念もあり、トヨタはモデルチェンジ後も、現行のキャブオーバー仕様を継続販売する。

つまり、新旧ハイエースが併売されるわけだ。

ただし、ユーザーが新旧を混同しないように、新型の名称にハイエースを使わない案もトヨタ社内で浮上している模様。

新しいネーミングの候補として挙がっているのは、グランエースだ。

これは、「雄大な」「壮大な」を意味するGRANDと、トヨタが商用車のペットネームに使っているACEを組み合わせた造語。

確かにハイエースの上をいく車格をうまく表している。

とはいえ、新名称を用いた場合には、ハイエースのブランド力に頼ることができず、また、販売統計においては別車種として、カウントされてしまう。

こうしたデメリットを考慮すると、必ずしも車名を一新することが最良とは言い難い。

かつてのレジアスのように、ハイエースの名を関した名称の方が現実的かもしれない。

グランエースは、国内よりも先にアジア地域で2019年に発売される公算が大きい。

国内デビューは2020年4月にズレこむとの情報もあるため、車名など続報がわかり次第、改めてお伝えしたい。

※2018年12月21日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【SPECIFICATIONS】
■予想発表時期:2020年4月
■全長×全幅×全高:4800×1880×1980(mm)
■搭載エンジン:2.8L 直4ディーゼル

text&photo/マガジンX編集部