▲「忠犬ハチ公」として有名で、日本だけでなく世界中から人気&認知度の高い犬種です! あの有名フィギアスケート選手も秋田犬を飼っていますよね(^^) ▲「忠犬ハチ公」として有名で、日本だけでなく世界中から人気&認知度の高い犬種です! あの有名フィギアスケート選手も秋田犬を飼っていますよね(^^)

犬が車になったら?

道ですれ違ったり、車から顔をのぞかせていたりかわいいわんちゃんたちを見かける機会ってたくさんありません?

わんちゃんて性格も様々ですよね。

どこに行っても犬より先に人間に愛想を振りまきまくっているわんちゃんや、飼い主さんに忠実でスマートなわんちゃんなど……。

犬種によっても性格や特徴って違いますよね。

そんなわんちゃんたちの性格・性質を車に当てはめてみるとどんな車になるのか!

独断と偏見でわんちゃんを車に当てはめてみました。

果たして、どんなわんちゃんが登場するのか!?

第7回目は、憎めない顔、大きな体、凛々しい姿が魅力の『秋田犬』。

渋谷駅前にある「忠犬ハチ公像」も秋田犬なんですよ!
 

 

秋田犬の先祖は、熊の猟犬であった「秋田マタギ」という犬です。

秋田地方では江戸時代に闘犬が始まったといわれ、明治時代になるとより強くさせるために土佐犬・ジャーマンシェパード・グレートデンなどとの交配が進められ、体のサイズが大きくなっていったそうです。

第2次世界大戦時には、毛皮で防寒衣料を作るために軍へ供出されることもあり、終戦後に残っていた純粋な秋田犬は、20頭にも満たなかったといわれています。

一時は絶滅の危機にさらされたのですが、秋田犬の保存会の尽力により、なんとか避けることができたわんちゃんです。

もともと闘犬として活躍していたり、幾度となく押し寄せる試練を乗り越えてきただけあって「秋田犬」は自分をしっかりもっています。

なので、懐きやすい&飼いやすいわんちゃんとはいえず、手放す方も多いようです……。

必ず「しつけ」が必要になってくるので、扱いに対する理解や経験のある方が家族として迎え入れてあげるのがよいでしょう。

飼い主さんと信頼関係を築けば、まさに忠犬ハチ公! あまりの愛らしさに、片時も離れられなくなるかも?

そんな、秋田犬の特徴を簡単に見てみましょう!
 

▲秋田犬と書いて「あきたいぬ」と読むこと知ってべ?「あきたけん」って間違えるにいことが多いんだ! 失礼しちゃうぜ▲秋田犬と書いて「あきたいぬ」と読むこと知ってべ?「あきたけん」って間違えるにいことが多いんだ! 失礼しちゃうぜ

■ 身体的特徴
体重はオス39~59kg・メス27~50kg。体高はオス64~71cm・メス58~66cmとかなり大きな体格の持ち主です。

肉付きの良い、がっしりした体型&長い足が特徴です。ピンッと立った三角形の耳と、つぶらな瞳には力強さがあり、尻尾は太く巻いています。

猟犬・闘犬として活躍していたので、強い力と優れた身体能力、吠え声も大きいです。

モフモフな2層の被毛で覆われ、冬の寒さに強いのも特徴です。しかし、暑さには弱いです。

■ 性格的特徴
秋田犬は飼い主に忠実で、家族をしっかり守ろうとします。番犬として最適でしょう。ですが、その半面、頑固で独立心が強く、飼い主以外には攻撃的なところもあります。

「忠犬ハチ公」のイメージがありますが、闘犬だったということをお忘れなく。驚かしたり嫌がることをすると、怒ってかみついてしまう危険性もあります。

わんちゃんを初めて飼うという人には、少しハードルが高いかもしれません。
 

▲家族として迎え入れたら、しまいまで責任もってくれよなぁ~。頼んだ!▲家族として迎え入れたら、しまいまで責任もってくれよなぁ~。頼んだ!

これを踏まえると?



……



トヨタ ランドクルーザー56
 

▲アメリカではムース(へら鹿)とも呼ばれています。ですが、ランドクルーザー56はへら鹿ではなく秋田犬にとっても似ていると思います!▲アメリカではムース(へら鹿)とも呼ばれています。ですが、ランドクルーザー56はへら鹿ではなく秋田犬にとっても似ていると思います!

【秋田犬が ランドクルーザー56 だと思うポイント】

●大柄なボディに頑丈な骨格(ラダーフレーム)
●悪路(雪道)に強い足回り
●絶滅に追いやられた経験ももつ、希少価値の高い車


ランドクルーザーシリーズの中でもボディが長く「静粛性&乗り心地&荷物をたくさん積めるなどを兼ね備えた四輪駆動車」という意図で誕生しました。

最近、SUVが流行っていますが、このランクルドクルーザー56(1967~1980年生産)が先駆けと言ってもいいかもしれません。

ランドクルーザーの象徴である『過酷な条件下でもしっかり使える、走れる基本性能を備えたモデル』を可能にするために、ぶつかっても簡単にはつぶれない頑丈な骨格(ラダーフレーム)は秋田犬にそっくりです。
 

▲今では当たり前の装備のである、ラジオやウインドウォッシャーもオプション設定。そう思うと、時代を感じさせます。▲今では当たり前の装備のである、ラジオやウインドウォッシャーもオプション設定。そう思うと、時代を感じさせます。

当時の国産車としては、脅威の大排気量ガソリンエンジン(力持ちの車ということ)。

しかし、燃費も悪く、維持費もかかることが原因で日本国内ではさっぱり売れなかったそうです。

ですが、北米では人気がありました。
 

▲ランドクルーザー56の車体は大きく1ナンバーサイズ(トラックサイズ)。ガタイはいいのに、ちょっと内側によった丸目のライトは愛嬌があって秋田犬にそっくり!▲ランドクルーザー56の車体は大きく1ナンバーサイズ(トラックサイズ)。ガタイはいいのに、ちょっと内側によった丸目のライトは愛嬌があって秋田犬にそっくり!

野山を駆け巡ることができるシンプルで丈夫な足回りもそうですが、4WDらしく雪道も走れちゃいます。

ギア比も低く、大排気量車ならではの力強いトルクがあるので、じっくりジワジワと重い雪をかき分けながら進むことができます。

その姿は、フカフカの毛に包まれて、太くて長い足をもつ秋田犬が雪の中を走り回るのに似ています。

なにより、秋田犬は寒さに強く雪遊びが大好きです。

現在、日本の街を走っているランドクルーザー56は本当に少ないです。

これは、動物でいう絶滅危惧種です。秋田犬のように天然記念車に指定されてもいいのかもしれません。

もともと、アメリカでの販売を意識して作られたので、国内での販売台数も少なく入手するのが困難な車です。

ちなみに、カーセンサーでも残り1台と正真正銘絶滅危惧となっています。

みなさん、残り1台ですよ!

『秋田犬』=『ランドクルーザー56』。

ランドクルーザーは年代によってデザインや性能が違いますが、秋田犬の特徴を知るうちに『ランドクルーザー56』だなと確信したので今回選ばせて頂きました。

独断と偏見で犬を車にたとえていますが、ぜひわんちゃんを飼っている方もそうでない方にも楽しんでいただけたら幸いです。
 

▲馬力があってグイグイ進むのはオラたちと一緒だな。好きんだんて乗れる車だし、乗りこなすのもむずがし車だな。だども、それさえでぎたら、しっかりご主人様に使えるってのがオラたちとランドクルーザー56よ▲馬力があってグイグイ進むのはオラたちと一緒だな。好きんだんて乗れる車だし、乗りこなすのもむずがし車だな。だども、それさえでぎたら、しっかりご主人様に使えるってのがオラたちとランドクルーザー56よ
text/矢田部明子
photo/photo AC、編集部