▲特徴的なバンパー左右の大きなエアインテークを継承しつつ、4ドアクーペ風のシルエットが与えられる次期MIRAI。クラウンと同じFRプラットフォームが使われる ▲特徴的なバンパー左右の大きなエアインテークを継承しつつ、4ドアクーペ風のシルエットが与えられる次期MIRAI。クラウンと同じFRプラットフォームが使われる

世界初の燃料電池車として2014年に登場

世界初の燃料電池車として登場したトヨタ MIRAIが、デビューから5年という意外にも早いタイミングでフルモデルチェンジされることが判明した。

しかもシャシーの刷新に加えて、駆動方式まで変更されるというから驚きだ。

MIRAIは、一充填あたりの航続距離が約650km(カタログ値)、かつエネルギー源となる水素の充填が約3分で完了する利便性も身につけている。

ひと足先にデビューを果たしていた、電気自動車の日産 リーフ(先代)をけん制するかのように2014年、MIRAIを発売した。

とはいえ、燃料電池車はまだまだ特殊な存在で、MIRAIのモデルライフは長くなるのでは? と予想していたスクープ班だが、デビューから5年、すなわち2019年の冬にも登場するというから驚きだ。

▲世界初の燃料電池車として2014年11月に発表された現行MIRAI。FFシャシーに2本の水素タンクや、FCスタックが搭載され、4人乗車が可能なキャビンが組み合わされている ▲世界初の燃料電池車として2014年11月に発表された現行MIRAI。FFシャシーに2本の水素タンクや、FCスタックが搭載され、4人乗車が可能なキャビンが組み合わされている

先進の燃料電池車プラットフォームを採用

現行MIRAIは、レクサス HSをベースに開発。前輪駆動のモデルとして登場したが、次期モデルは、クラウンとTNGAプラットフォームを共有し、後輪駆動に生まれ変わる。

駆動方式の変更に伴って、コンポーネントのレイアウトも部分的に変わる。2本ある水素タンクは、並列配置からT字型の配置へと見直し搭載位置を変更。

具体的には、リアシート後方の1本をそのままに、もう1本はセンタートンネルに沿って配される。これは、2015年の東京モーターショーで、レクサスブースに展示されたパッケージングレイアウトに準じている。

2020年に追加ラインナップされる、LSの燃料電池モデルを含めて、今後トヨタが展開していく、後輪駆動方式の燃料電池車に共通して用いられていく模様だ。

ただ、このレイアウトで5名乗車化は難しそうなので、世代交代後も4人乗りのままか。

まだ詳細は判明していないものの、心臓部でもあるFCスタックにも磨きがかかり、航続距離は現行モデルの650kmから、大幅に上昇する可能性もある。

いよいよ一般的なガソリン車に近づくことも考えられる反面、開発部隊が価格を抑えることに躍起になりすぎて、内外装のクオリティが下がってしまうことも考えられる。そこは避けてほしい。

▲同じく2015年の東京モーターショーで公開された、後輪駆動燃料電池車のコンポーネント部分。2本ある水素タンクのうち、1本をセンタートンネルに配置するレイアウトが提示された ▲同じく2015年の東京モーターショーで公開された、後輪駆動燃料電池車のコンポーネント部分。2本ある水素タンクのうち、1本をセンタートンネルに配置するレイアウトが提示された
▲燃料電池サルーンのコンセプトモデルとして、2015年の東京モーターショーに参考出品されたレクサス LF-FC ▲燃料電池サルーンのコンセプトモデルとして、2015年の東京モーターショーに参考出品されたレクサス LF-FC

※2018年3月4日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【SPECIFICATIONS】
■予想発表時期:2019年12月
■全長×全幅×全高:4925×1825×1500(mm)
■搭載エンジン:電気モーター

text/マガジンX編集部
photo/マガジンX編集部、トヨタ