▲しっかりとダウンフォースを得て高速走行時の安定感アップに貢献するウイングはタイプRのアイコンのような存在。リアビューを印象づける役割も果たす ▲しっかりとダウンフォースを得て高速走行時の安定感アップに貢献するウイングはタイプRのアイコンのような存在。リアビューを印象づける役割も果たす

2015年3月に話題沸騰となったタイプR

2015年3月のジュネーブショーでワールドプレミアされたシビックタイプR。日本には限定750台が英国から輸入され、同年3月3日に完売したことは、1年ちょっと前のことだった。

今後の熟成が期待されたが、そんな矢先、2016年のジュネーブショーでは次期シビックのコンセプトモデルが発表された。つまり、話題沸騰で人気を集めたタイプRはモデル末期の9代目シビックにもうひと花咲かせる役割で投入されたようなものだったのだ。

次期シビックにタイプRはあるのか。答えはYESだ。

▲モデル末期にも関わらず、2015年にデビューした9代目シビックタイプR。ニュルブルクリンクでFF量産車最速タイムをたたき出した ▲モデル末期にも関わらず、2015年にデビューした9代目シビックタイプR。ニュルブルクリンクでFF量産車最速タイムをたたき出した

2L直噴ターボは次期タイプRにも搭載予定

前述の2015年に限定販売されたタイプRに搭載された2L直噴ターボは吸排気VTC(可変バルブタイミング位相)、排気VTEC(可変バルブリフト量)、電動ウエストゲート付ターボなどが組み込まれ、最高出力310ps/最大トルク400N・mを発生する高性能ユニットであった。

次期タイプRにもこのユニットは用いられる。前述の排気側に加えて吸気側にもVTECが採用され、低回転域での高トルクと全開領域での高出力化が両立されるだろう。

▲開発されてから日が浅い2L VTECターボは、ファインチューンが施されたうえで、次期タイプRにも用いられる ▲開発されてから日が浅い2L VTECターボは、ファインチューンが施されたうえで、次期タイプRにも用いられる

さらに、走行特性を変えられる「+R」スイッチ、大容量のブレンボ製フロントブレーキ、コーナーで挙動の乱れを防ぐアジャイルハンドリングアシストなど、最新バージョンで注目を集めたデバイスは適合化されたうえで流用されるだろう。次期タイプRは、現行モデルと同等以上のパフォーマンスを有するに違いない。

次期タイプRは後ろ姿にもインパクトが

モデルチェンジで全長が130mm伸びるボディには、引き続きエアロダイナミクスに配慮した作り込みが施される。その一例として挙げられるのが、ハッチゲートに備わる巨大なリアウイングだ。また、ワイドタイヤを履くためのトレッド拡幅をカバーすべく、フロントフェンダーも広げられ、後方にはエアアウトレットを設置しエンジンルームの熱対策も配慮される。

もうひとつ注目したいのはバンパー下から顔をのぞかせるエグゾーストだ。センター3本出しエグゾーストが採用される。中央に配される3本目はやや細めというのもインパクト大。サウンドの作り込みにもこだわり、ドライバーのスポーツマインドを刺激することだろう。

2017年のジュネーブショーで発表される公算が大きいが、それに先立ち、2016年秋のパリサロンでコンセプトモデルがサプライズ出展される可能性もある。ノーマルモデルはパリサロン開催までに正式発表されるだろうから、パリでは次のステップとしてタイプRのスタディモデルが出品されても不思議ではない。

※2016年5月25日現在における新型車の発表についての予測記事です。発表を保証するものではありません

【SPECIFICATIONS】
■予想発表時期:2016年9月
■全長x全幅x全高:4500x1880x1435(mm)
■搭載エンジン:2L 直4+ターボ

text/マガジンX編集部
photo/マガジンX編集部、ホンダ