第30回 日産 ラフェスタ(現行) 【おいしい中古車】

■オープンカーのような開放感が得られるラフェスタ
ミニバンは「5ナンバー箱型」や「ビッグミニバン（“ミニ”バンなのにビッグというのも変な話ですが）」など形状や大きさでカテゴリー分けされることが多いのですが、今回ご紹介するミニバンは、トヨタノアや日産セレナ、ホンダステップワゴンのように背は高くありません。

ヒントは「5ナンバー箱型」と「頭上に広がる大きなガラスルーフ」の2つ。ミニバンのチェックを欠かさないパパさんはお気づきかもしれません。そうです、日産ラフェスタの登場です。

居住性と走りの良さを見事にバランスさせたラフェスタは、2004年の12月に登場しています。エンジン、ミッションは、ともに新開発の2LのDOHCと、MTモード付きCVTの組み合わせ。MT感覚でキビキビ走ることを可能にしながらも、クラストップレベルの燃費（10･15モード燃費：15.0km/L）を実現しています。
　
また、今やミニバンのお家芸ともいえる多彩なシートアレンジはもちろん、両側スライドドアを備え使い勝手も上々。運転席やリモコンキーで自動開閉（助手席側）できるリモコンオートスライドドアを備えるのも嬉しいところです。

■“飛び道具”だけじゃない! 高いお買い得感も魅力
ラフェスタ最大の飛び道具ともいえるのが、パノラミックルーフ。これはサンルーフの巨大版というよりも、天井がガラスになったと言うほうがピッタリかもしれません。なにせ開口部の大きさは1500mm×800mm。ミニバンの弱点ともいえる2～3列目の閉塞感を一気に払拭。逆に開放感ある空間へと変え、天井からはさんさんとお日様の光が入ってきます。

「それはいいけど、紫外線が怖いわね」とお肌を気にされる奥様や、お子様への影響を心配する方も多いでしょう。しかし、その必要はありません。パノラミックルーフのガラスは、紫外線を100％カットします。しかも眩しいという時には、電動のシェードですべての光をシャットアウトすることもできるのです。このように、ラフェスタはミニバン最大の利点ともいえる車内の広さは残しつつ、弱点を見事に克服した車と言えます。

　　
さて、このラフェスタ。ほぼ同時期に登場した（ラフェスタの3カ月前）同じ5ナンバー箱型(一部グレードは3ナンバー)のトヨタアイシスと比べてみると、そのおいしさがよくわかります。

●ラフェスタ：20S＋2005年式＋走行6.0万km＋修復歴なし＝77.9万円（新車時価格：185.9万円）
●アイシス：2.0L＋2005年式＋走行6.2万km＋修復歴なし＝128万円（新車時価格：199.5万円）

走行距離は若干アイシスのほうが延びていますが、他は同条件。ラフェスタは当然パノラミックルーフ付きです。それでいて、その差は約50万円。数百万円する車ならいざ知らず、相場が100万円前後の車ということを考えれば、新車時価格の差（約14万円アイシスが高い）を考慮しても圧倒的に安いのです。

これからのシーズン、パノラミックルーフごしに新緑を楽しんだり、子供とキャンプに行って星空を眺めるなんてのもいいんじゃないでしょうか。普通のミニバンでは味わうことのできない世界が広がっているはずですよ。