▲家族で使える車が1台あるなら、通勤車は好みに特化することができます。電気自動車を選ぶもよし、2シーターを選ぶもよし。あなたならどうします? ▲家族で使える車が1台あるなら、通勤車は好みに特化することができます。電気自動車を選ぶもよし、2シーターを選ぶもよし。あなたならどうします?

維持費だけでなく満足感にも目を向けた選び方を!

駐車場事情がいいとは言えない都市部在住だと車は“一家に1台”が普通の感覚。でも自宅の敷地に余裕があったり、月極駐車場の家賃が安いエリアだと複数台持つことも珍しくないですよね。中には“1人1台”が常識という人もいるでしょう。

家族で使う車とは別に通勤用の車を購入する場合、ほとんどの人は家族用を人がたくさん乗れて荷物もいっぱい積める大きな車にして、通勤用は1~2人で近距離移動が楽な小型車と考えるはず。

家族用の車は週末稼働だったりたまに奥さんが乗ったりという感じかもしれないですが、通勤車は基本的に平日は毎日稼動。だからこそ燃費が気になりますよね。さらに複数台分の維持費も考慮しないといけません。

ただし、燃料代を含めた維持費にばかり目をやってしまうと買ってからの満足感が低くなりかねません。どんな車に乗りたいか、どんな機能が欲しいかも忘れずに考えておきましょう。

また、セカンドカーにそんなにお金はかけられない、という方も多いかと思うので、今回は予算100万円以内で買える中古車の中から、通勤にピッタリでいろいろな機能があって満足度の高いモデルをピックアップ!

通勤車こそハイブリッドで! トヨタ プリウス(2代目)

▲昨年12月に4代目が登場したこともあり、2代目だとやや古くさいと感じる人がいるかもしれないですが、3代目が街にあふれているので逆に新鮮味があるとも言えますね ▲昨年12月に4代目が登場したこともあり、2代目だとやや古くさいと感じる人がいるかもしれないですが、3代目が街にあふれているので逆に新鮮味があるとも言えますね

ハイブリッドカーを所有するのは「人とは違うものを持っている」「(地球環境やお財布に)いいことをしている」という喜びがあります。初めてのハイブリッドカーなら普通のガソリン車とは違う乗り味に驚くはず。

通勤時間帯はそれなりに渋滞もするでしょう。普通の車ならストップ&ゴーが増えるため渋滞は燃費を悪化させる原因のひとつになります。しかしプリウスは最もガソリンを消費する停止状態からの発進にモーターを併用するため、渋滞でも燃費よく走れるのが魅力。さらにブレーキ時に発電しバッテリーに蓄電するので、実は高速道路より市街地走行の方が向いています。これほど通勤に適した車はないですね!

ハイブリッドカーは少しでも新しいものが欲しいという人も多いでしょう。しかし3代目プリウスも予算100万円で買えなくはないですが、まだ予算内の中古車は限られています。ここはあえて予算内の中古車が豊富な2代目に目を向けて。オススメはナビがHDDタイプになった2005年11月以降の後期型。最上級グレードのGツーリングセレクションレザーパッケージが見つかれば最高です!

燃費(JC08モード):27.0~29.6km/L
流通量:約780台(3/4現在)
価格帯:20万~150万円(3/4現在)

思い切って電気自動車デビュー! 三菱 i-MiEV(現行型)

▲電気自動車で通勤したら、職場では大きな話題になりますよ。職場には充電環境がないところが多いと思うので、出勤前に満充電にしておきましょう ▲電気自動車で通勤したら、職場では大きな話題になりますよ。職場には充電環境がないところが多いと思うので、出勤前に満充電にしておきましょう

ハイブリッドカーはガソリンエンジンと電気モーターを使って走行しますが、電気自動車は文字どおり電気だけの力で走る車です。排ガスを一切出さず電気代もガソリン代より安く済みますが、一方でガソリンのように気軽に燃料補給できない、充電に時間がかかるなどの理由で検討対象から外している人も多いはず。

でも自宅と職場までの距離は変わらないので電気使用量の読みが立てやすい、家に帰ってきたら充電しておけば出勤前には満充電状態になっているなどの理由から、通勤がメインのセカンドカーとして使うなら電気自動車はピッタリなんです!

日産リーフより8ヵ月早く個人向け販売が開始されたi-MiEV(アイ・ミーブ)は予算100万円でも十分ターゲットになります。エントリーグレードのMは航続距離が短いので、職場までの距離を計算に入れながら選びましょう。

航続距離(JC08モード):120km~180km
流通量:約160台(3/4現在)
価格帯:45万~130万円(3/4現在)

セダンでもスポーティな雰囲気を! マツダ アクセラ(2代目)

▲魂動デザイン採用前のモデルでもマツダ車は若々しいスタイルが魅力でした。アクセラの1.5Lは通勤で使うなら十分に楽しめるはずです ▲魂動デザイン採用前のモデルでもマツダ車は若々しいスタイルが魅力でした。アクセラの1.5Lは通勤で使うなら十分に楽しめるはずです

職場に乗っていくのだから、車はオーソドックスなセダンに。こう考えている人も少なくないはずです。燃費や維持費を考えると排気量は1.5L~2Lのコンパクトセダンがターゲットになってきますが、一方でこのクラスのセダンは営業車的な雰囲気がぬぐえません。通勤用とはいえ自分で買うのですから、デザインなどにもこだわりたいですね。

そこで注目なのが2代目アクセラ。マツダは日本はもちろん世界で販売することを考えているため、小型車でもいわゆる5ナンバーサイズの制約を気にせずデザインしているものが多くあります。アクセラも全幅が1755mmあるため3ナンバーになります。一方でエンジンは1.5Lも用意されており、自動車税を抑えることができます。現在のマツダが進める「魂動(こどう)」デザイン採用前のモデルですが、内外装ともにスポーティな雰囲気を楽しむことができますよ。

SKYACTIV(スカイアクティブ)技術搭載前の前期型1.5L車なら予算100万円で探すのは余裕。より低燃費にこだわるなら予算を130万円前後にまでアップし、2011年9月以降の2L車でスカイアクティブ搭載グレードを探してみてください。

燃費(JC08モード):11.2~17.6km/L
流通量:約70台(3/4現在)
価格帯:50万~160万円(3/4現在)

自分専用車はおしゃれな輸入車に! フォルクスワーゲン ポロ(2代目)

▲ゴルフのボディサイズが大きくなりプレミアムカーへと進化した現在、「ワーゲンらしさを味わうならポロがベスト!」という人も大勢います。初めての輸入車ライフにピッタリの選択ですよ ▲ゴルフのボディサイズが大きくなりプレミアムカーへと進化した現在、「ワーゲンらしさを味わうならポロがベスト!」という人も大勢います。初めての輸入車ライフにピッタリの選択ですよ

家族用の車があるし、セカンドカーは毎日乗るからこそ、オーソドックスな国産車ではなく輸入車で冒険したい! それがもし初めての輸入車なら、迷わずポロをオススメします。ゴルフの弟分にあたるポロは扱いやすい5ナンバーサイズでありながら室内は思いのほか広いのが特徴。

職場の駐車場に止めても目立ちすぎず、でも他の人の車とは違うドイツ車ならではの高級感も備わっています。インテリアデザインは質実剛健。長く乗っても飽きが来ないはずですよ。シルバーや黒といったベーシックな色もいいですが、思い切って赤など派手な色を選んでみるのもアリだと思います。

2代目ポロは全年式予算100万円以内で買うことができるので、できればフロントライトが丸4灯から涙目になった後期型を。維持費重視なら1.4Lエンジン搭載車になりますが、6ATを積む1.6スポーツラインもアリな選択です。

燃費(10・15モード):13.2~14.6km/L
流通量:約390台(3/4現在)
価格帯:10万~155万円(3/4現在)

セカンドカーで遊びたい人に! マツダ ロードスター(3代目)

▲職場がオープンカーで通勤しても大丈夫な雰囲気なら、これほど楽しいモデルはありません。仕事帰りに幌を開けてひとっ走り。最高じゃないですか! ▲職場がオープンカーで通勤しても大丈夫な雰囲気なら、これほど楽しいモデルはありません。仕事帰りに幌を開けてひとっ走り。最高じゃないですか!

メインの車は家族のために。だからこそ自分しか乗らないセカンドカーは趣味に走ってもいいよね……。いいじゃないですか! 走りましょう(笑)。そこで注目なのがマツダ ロードスターです。

1989年のデビュー以来続くオープン2シーターモデルのロードスター。2005年にデビューしたロードスターはその年の日本カー・オブ・ザ・イヤーにも輝きました。排気量が2Lに拡大されたこともあり、パワー不足を感じることもありません。ミッションはMTとATから選べるので、通勤時間を心地よく走りたいという人ならあえてATを選んだっていいと思います。

予算100万円で買えるのは2008年までの前期型でベースグレードが中心になります。電動ハードトップを搭載するRHTが欲しい人は予算を150万円まで上げてください。

燃費(JC08モード):11.2~12.6km/L
流通量:約320台(3/4現在)
価格帯:40万~280万円(3/4現在)

いかがでしたか? 自分しか乗らないセカンドカーなら、予算と維持費を考慮すれば、多少のワガママも通じるはず。家族用と同じような車ではなく、思い切り楽しめる車を選んでください!

text/高橋 満(BRIDGE MAN)
photo/三菱、トヨタ、マツダ、フォルクスワーゲン