▲恋する女性に振り向いてもらうため、アクアは必死にトレーニング。そして俊敏性を手に入れたアクアはG'sに生まれ変わったというムービー「G’s BOOT CAMP」。かなり面白いです! ▲恋する女性に振り向いてもらうため、アクアは必死にトレーニング。そして俊敏性を手に入れたアクアはG'sに生まれ変わったというムービー「G’s BOOT CAMP」。かなり面白いです!

中古車相場は高値で推移しがちだが、探す価値あり!

『ジョギングをする美女に一目惚れしたトヨタ アクア。でも彼女は青いスポーツカーで走り去ってしまう。そこでアクアはジムで自らを鍛えようと決意。最初は思いタイヤを運べなかったりコーナリングで段ボールを倒したりと、かなりどん臭い。でも彼女のことを思い出し、死に物狂いでトレーニングすると、やがてG'sとなり、彼女が振り向いてくれる』

これは「G’s BOOT CAMP」と題されたこのスペシャルムービーの内容です。トヨタのYoutubeチャンネル「toyotajpchannel」で見ることができます。

G'sはトヨタが展開するコンプリートカーブランド。コンプリートカーとは、市販車をベースに内外装や機関部位にチューニングを施した状態で販売される車のこと。もともとはチューニングショップなどが手掛けていましたが、現在ではメーカーやメーカー系列の開発部門が手掛けているものもあります。

トヨタのスポーツカーと言えば86ですが、かつてはスープラ、MR2、レビン/トレノ、セリカなど多くのスポーツカーを製造していました。しかし利便性や燃費性能が重視される現代ではスポーツカーの販売は苦戦しています。

1台しか車が持てないとスポーツカーを選ぶのは難しい。でもスポーツカーならではのスタイリングや走りを諦めたくない。そんな人のために開発されたのがG'sシリーズなのです。そのためいわゆるスポーツモデルではなく、利便性の高いミニバンやハッチバックなどに設定されています。

G'sシリーズはGAZOO RACINGテストドライバーが開発を担当。ボディやサスペンションなどの性能を高めています。開発陣も、自分たちが「これだ!」と思えるものを作っているそうです。さらにメーカーでしかできないこと、例えば統一したデザイン性やボディのスポット溶接打点追加などを施してあるのも特徴です。

G'sが最初に世に出たのは2010年6月、2代目ヴォクシー/ノアに「G SPORTS」として設定されたのが始まりでした。以降、ヴィッツ、プリウス、マークX、アクア、アルファード/ヴェルファイアなどにG'sを設定。2015年1月にはハリアーG'sが登場しました。

ちなみに、トヨタのコンプリートカーはG's以外にもあります。マークXの「+M SUPER CHARGER」は350Sをベースにエンジンにスーパーチャージャーを追加。最高出力が360ps、最大トルクが498N・mまで高められたモデル。86には高性能実験車両の技術をフィードバックした「14R-60」が設定されました。

また、コンプリートカーとは別にトヨタのカスタマイズパーツなどを手掛けるTRDやモデリスタが手掛けるカスタマイズカーも多くの車種に設定されています。

G'sをはじめとするコンプリートカーやカスタマイズカーは新車での販売台数が少ないため、中古車になると多くの人が必死に探すようになります。そのため中古車相場はかなりの高値で推移。それでも手にする価値はあると思います! 興味がある方、ぜひぜひ探してみてください!!

▲G'sの歴史はここから始まった! 2010年6月、2代目ヴォクシー/ノアに設定されたG SPORTS。専用のローダウンサスやブレーキパッド、アルミペダルなどを装備しています ▲G'sの歴史はここから始まった! 2010年6月、2代目ヴォクシー/ノアに設定されたG SPORTS。専用のローダウンサスやブレーキパッド、アルミペダルなどを装備しています
▲ただでさえ迫力ある2代目アルファード/ヴェルファイアがG'sになるとご覧のとおり! 威圧感、半端じゃないっすよ! ▲ただでさえ迫力ある2代目アルファード/ヴェルファイアがG'sになるとご覧のとおり! 威圧感、半端じゃないっすよ!
▲プリウスG'sは2011年12月から発売された初期モデルなら車両価格200万円以下も出始めています。ただ台数が少ないので争奪戦は必至です! ▲プリウスG'sは2011年12月から発売された初期モデルなら車両価格200万円以下も出始めています。ただ台数が少ないので争奪戦は必至です!
▲G'sシリーズ初の4WDモデルとなるハリアー。ボディ剛性を大幅に高めると同時に足回りなどを強化しつつも、ハリアー本来のエレガントさを活かしているのがメーカーならではの技 ▲G'sシリーズ初の4WDモデルとなるハリアー。ボディ剛性を大幅に高めると同時に足回りなどを強化しつつも、ハリアー本来のエレガントさを活かしているのがメーカーならではの技
text/高橋 満(BRIDGE MAN)