ミニバンやコンパクトカーに押され、セダンの人気が落ち込んで久しい
しかし乗り心地やハンドリングはセダンのほうが優れている場合がほとんどだし
新車時価格で見ても、今回取り上げるセダンの中には1000万円近いものも
それが新車のヴォクシー／ノアよりも安い150万円以下で買えるとしたら?
人気の低い今こそ、高級＆高性能セダンを手に入れるチャンスだ！
ラグジュアリィな輸入車高級セダン
アウディＡ６（旧型）
先進技術を流麗なボディが覆う
　先代アウディA6は一見クーペにも見える流麗なエアロルックのボディをいち早く採用したり、縦置きエンジンの前輪駆動をベースにして、クワトロと呼ぶ4WDを実用化するなど、先進性をウリにしたセダン。エンジンはV6が中心になっている。駆動方式はFFとクワトロ（4WD）が用意され、CVTと5速ティプトロニックが組み合わされる。150万円の予算だと2.4ＬエンジンのFF車が中心になるが、むしろFF車のほうが車両重量は軽く、軽快な走りを楽しむことができる。燃費もFF車のほうが良い。アウディ自身、FF車に関しての経験は長いのでメカニカルな部分での信頼性が高いのもオススメする理由の一つだ。
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メルセデス･ベンツＥクラス（旧型）
新時代M・ベンツが凝縮された一台
　1995年10月から日本市場に投入された旧型Eクラスは、これまでのメルセデス・ベンツ流の車作りの発想を転換したモデルとして知られている。それは、高コストでも良いものを作るという思想から高品質のものをより安価に、という生産技術の変化だった。最初エンジンは2.4Lの直4と、3.2Lの直6、4.3LのV8を揃えていた、これらのエンジンは多走行であっても耐久性は問題ない。インテリアは実用性、使い勝手重視のデザイン。長時間ドライブでも疲れ方が少ないのは、M・ベンツの安全哲学によるところも大きいはず。4マチックと呼ばれている4WDモデルもあるが、大半はFR方式。初期モデルはメンテナンスをしっかり受けているかをチェックしたい。
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BMW５シリーズ（旧型）
ベストBMWの声もあるセダン
　1995年5月からの日本投入で、2003年まで販売され、ベストBMWという声も耳にするほどに完成度の高いセダン。アルミニウムのシャーシに、エンジンは直6の2.5Lを中心に3L直6、4.4LV8も用意されていた。2003年に現行モデルへと切り替わるまでにスタイリングの変更は少なかったが、メカニカル部にはいくつかの変化がある。とくにエンジンはBMWが最も誇りにしているだけに毎年のように細かい手直しが行われていた。BMWらしさを味わうなら2.5Lか3Lの直列6気筒エンジンを搭載したモデルがよい。5速ATのDレンジでも、Mモードマニュアルシフトにしても、シュンシュンとよく回る6気筒エンジンの軽快さと力強さを楽しむことができるはずだ。
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ジャガーＸＪシリーズ（旧型）
本物の高級インテリアを堪能できる
　ジャガーの4ドアセダンは、当時XJシリーズだけだった。ジャガー伝統の4灯ヘッドライトと、それに合わせたボンネットの形状が独自の世界を演出している。この価格帯で探せるのは3.2Lと4L、いずれも初期の直列6気筒エンジンとなる。これにJ字パターンの4速ATが組み合わさり、マニュアルシフト的なシフトワークも楽しめる。なんといっても魅力なのはインテリア。インストルメントパネルは全面にウッドパネルが使われ、シートやドア内張りも本物のレザーがたっぷり用いられている。この雰囲気を150万円で味わえるのは安いf走行距離5万～8万km程度ならば、エンジンはあまり心配ない。購入時はむしろインテリアの状態をチェックしたい。
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フォルクスワーゲンパサート（旧型）
隠れた高品質セダンを探しているなら
　現在ではフェートンという最上級セダン（日本未導入）があるが、この時代のフォルクスワーゲンはパサートが最上級セダンだった。それだけにボディの作りのしっかり感やインテリアパーツの高品質感は他のフォルクスワーゲン車とは一線を画している。室内も広い。とくにリアシートは足元、ヘッドスペースともにたっぷりしており、大柄な人でも十分に快適。フロントシートもクッションは厚く、ホールドも良い。あまり目立たないセダンだが、その上級感はかなりのレベルなのだ。エンジンは直4の1.8Lと同ターボ、さらにV5の2.3L、V6の2.8L。4LのW8もあった。駆動方式はFFが主だが2.8Lには4WDもある。2001年10月には2315カ所にも及ぶ大規模なマイナーチェンジが行われた。
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Report／石川真禧照、金子剛士　Photo／芳賀元昌　Model／平綿かおり
※この記事は、カーセンサー関東版20号（2007年10月4日発売）の特集をWEB用に再構成したものです