第205回 トヨタ アリオン(現行型) 【おいしい中古車】
カテゴリー: クルマ
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2012/01/20
■実用性に優れる5ナンバーサイズのスタンダードセダン
1990年頃までのファミリーカーといえば、5ナンバーサイズのセダンが定番でした。それがいつしかコンパクトカーやミニバンに取って代わられ、今や5ナンバーどころかセダン自体がなかなか売れない状況にあります。売れないとなれば、安くなるのが中古車。セダンの中では比較的売れているトヨタ アリオンでも、半額以下の中古車が登場するようになってきました。アリオンは同じトヨタの5ナンバーサイズセダン、プレミオと兄弟関係にあります。基本的にパワートレインなどは同じで、スタイルの方向性が異なります。プレミオが高級感や格調の高さを追求したのに対し、アリオンはスポーティな印象を与えるデザインとなっています。
エクステリアは、トヨタのデザインフィロソフィ「VIBRANT CLARITY(活き活き・明快)」に基づき、上質感と存在感を感じさせるスタイルを創造している(左右)
パワートレインは、直4の1.5Lと1.8Lエンジン、そして最上級モデルに2Lエンジンが用意されていますが、中古車で流通しているのは1.5Lと1.8Lモデルがほとんどです。ミッションは、排気量に関係なくすべてCVTとなっています。
一昔前、いやふた昔前の5ナンバーセダンを知っている方ならうなずかれるでしょうが、当時のエントリーセダンは、クラウンとは比べるまでもなく、マークⅡやコロナと並べてみても明らかにチープな印象でした。それが今やどうでしょう。威風堂々たるスタイリングをもち、インテリアだって安っぽさを感じることがなくなりました。
初めてこの車を見た時、これより上のクラスは今後大変だなと思ったものです。なぜなら、質感をさらに高めなければなりませんからね。全車高級化というわけではないでしょうが、昔のエントリーセダンを知っている人間としては、隔世の感すら覚えたほど質感は高いです。
居住性をとってみても、旧型より室内長で80mm、室内幅で55mm拡大しています。その広さは、リアシートで足が組めるほどです。さらに装備面の充実ぶりも見逃せません。スマートエントリー&スタートシステムも全車に標準装備されているんです。
インパネ回りは5ナンバーセダンとは思えないほどの質感の高さを誇る(左) 居住性に優れるほか、リアシートを含めたラゲージの実用性も高い(中・右)
■半額どころか100万円以上安い中古車も!
さて、そんなアリオンですが、セダンの中では比較的人気があるものの、セダン全体が落ち込んでいるため、相場としては十分においしい存在です。2010年のマイナーチェンジ後のモデルはまだまだ高いですが、前期モデルは流通量が豊富で、価格的にもオトクです。例えば、排気量にゆとりがある1.8Lエンジンを搭載したA18で、走行距離5.4万km、修復歴なしの中古車が88万円で販売されていました。当時の新車価格が189万円ですから、101万円も安くなっているわけです。
さらに驚くことに、この中古車は保証の手厚いディーラー系販売店で売られているものなんです。新車時価格の半額以下、しかも安心感の高いディーラー車となれば、魅力はより高まるというものです。ミニバンにばかり目がいって、最近の5ナンバーセダンを知らないみなさん、アリオンのクオリティの高さを、ぜひ自分の目で確かめてみてください。
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