名門BMWが磨き上げた官能のスポーツカー

BMWといえば、誰もが知る高級車メーカーですが、「駆けぬける歓び」というキャッチフレーズからもわかるとおり、走りの楽しさも追求しているメーカーです。そんなBMWからリリースされたスポーツカー、3シリーズクーペがいよいよ200万円を切ってきました!

3シリーズクーペのデビューは、ベースとなるセダンの登場から遅れること約1年半の、2006年9月。ベースは確かにセダンなのですが、共用しているボディパネルはまったくなく、外装パーツでは唯一ドアハンドルだけ同じという、もはや別車種といってもいいほどの存在です。
  • BMW 3シリーズクーペ 外観(フロント)|おいしい中古車
  • BMW 3シリーズクーペ 外観(リア)|おいしい中古車
セダンと同じ3シリーズという冠はついているものの、スタイルは似て非なるもの。フロントマスクは、セダンに比べ精悍な顔つきとなっている(左右)
この3シリーズクーペ最大のトピックは、何といっても新開発の直噴+ツインターボエンジンでしょう。BMWとターボという組み合わせに違和感を感じる方もいらっしゃるでしょうが、このエンジンが最高に気持ちいいんです。

BMWのエンジンといえば、シルキーシックスと呼ばれる直6のNAエンジンがおなじみですが、3シリーズクーペの3L直噴ターボも負けていません。事前にターボと知っていたからこそ口にすることはありませんでしたが、もし知らなかったら「やっぱ直6のNAは気持ちいいね!」などと間抜けなことを言っていたことでしょう。

つまり、それほどターボの違和感がないので、ターボが苦手という人でも抵抗なく乗れるはずです。ホンダのタイプRなどに代表される高回転型NAエンジンのように、レッドゾーンまで気持ちよく回っていきますから。高回転まで回した時の感覚は、もはや官能の世界です。

グレード構成は、2Lの直4エンジンを搭載した320iと、先に紹介した3Lターボを積んだ335iのほか、昨年5月のマイナーチェンジで3LのNAエンジンを搭載した325iもラインナップに加わりました。ミッションは全グレード6ATが基本となり、MTは320iを中心とした2L直4モデルのみ6MTが選択可能となっています。
  • BMW 3シリーズクーペ インパネ|おいしい中古車
  • BMW 3シリーズクーペ リアシート|おいしい中古車
  • BMW 3シリーズクーペ トランク|おいしい中古車
インテリアは、スポーツカーというよりラグジュアリーカー。後席は大人でも十分に座れるスペースをもつ(左・中) トランクの容量も実用レベルでは必要十分(右)

半額以下は当たり前! NAもターボもどちらも狙い目

狙い目のグレードは冒頭でもお伝えしたとおり、200万円を切ってきた320iがまず挙げられます。例えば修復歴こそありますが、走行距離3.5万kmの320iハイラインパッケージが179万円です。当時の新車価格が473万円と聞けば、この中古車がどれだけオトクかご理解いただけるでしょう。

修復歴が気になるというなら、走行3.4万kmで修復歴なしの238万円という中古車も存在します。320iはターボの335iに比べればパワーは劣りますが、お金の問題だけではなく、軽快な走りを求める方にはこちらのほうがオススメです。

一方で、懐に余裕のある方は、ぜひ335iを狙ってください。修復歴なしで走行5.9万kmの中古車が298万円と、実は300万円以下の中古車も登場してきているんです。新車時価格が700万円オーバーということを考えれば、オトク度でいえばこちらのほうが上かもしれません。官能の世界が味わえる貴重な一台を、ぜひ手に入れてください。
Text/金子剛士