第144回 トヨタ オリジン【見つけたら即買い!?】
カテゴリー: クルマ
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2010/12/01
■センチュリーのラインで作られた小さな高級車
日本が誇るショーファードリブンカーであるトヨタセンチュリー。そのほとんどが手作業で作られている日本の職人芸が結集したモデルですが、同じ関東自動車工業のラインで作られ、2000年11月に1000台限定で発売されたのが今回ご紹介するオリジン。初代クラウンをモチーフにしたクラシカルなルックスが特徴です。ベースとなっているのはプログレで、ボディサイズは5ナンバーサイズに収まっています。エンジンは3Lの直6DOHCを搭載しており、トランスミッションは4ATとなっています。新車時の車両本体価格はなんと700万円。これは当時のフラッグシップカーであったセルシオの最上級グレードよりも高額という設定でした。
外観でまず目を引くのが、特徴的なフロントグリル。初代クラウンに装着されていた観音開きのドアも、しっかりと再現されています。最終塗装前に職人がペーパーを手作業でかけるというペイントは、もちろんセンチュリーと同じ工程。前後バンパーにはクロムメッキが施されるなど、その凝りようは徹底しています。
室内は材質を厳選された赤みの強い本木目パネルや、縫い目のピッチまで調整された本革シートなど、実に高級な仕様。文字盤が光るオプティトロンメーターを装着し、センターコンソールの時計には金メッキが施されています。足回りは構造こそ基本的にプログレと同じですが、ダンパーなどを調整することで上質な乗り心地となっています。
クラシカルな見た目に反して、中身はハイテク。車間を自動的に調整するレーダークルーズコントロール、ナビやブレーキと連動するナビ協調シフト制御、スタビリティコントロール(VSC)など、当時としては最先端の装備が備えられています。シートに描かれた「Origin」の文字も革刺繍が施されるなど、細部までこだわりが見られます。
11月30日時点でカーセンサーnetに掲載されているオリジンの物件数は5台。価格は198万~499万円とかなり幅がありますが、10万km近い多走行車は200万円以下、2万km未満の低走行車は300万円以上と、単純に走行距離に応じたわかりやすい相場となっています。
なかなか手の届きにくい超高級車ですが、発売から10年が経過したこともあって、そろそろ狙い頃となってきたオリジン。クオリティの高い車だけに、メンテナンスさえ気を使えば多走行車でも問題なく使えそう。興味をもった方は下の検索窓に「トヨタ オリジン」と入力して、検索してみてください。
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