フィアット 500 VS ミニ ミニ PART2:使い勝手が優れているのはどっち?
2008/06/12
PART2 使い勝手が優れているのはどっち?
フィアット 500
ミニ ミニ
日常でのパーソナルユースを前提としたフィアット500
500(チンクエチェント)のポジションは、ベースのパンダと共通。座面と視線が少し高く、左手を自然に伸ばした場所にインパネシフトがある。視線が高めなので、一見すると天地に狭そうなサイドウインドウの視界も不満はなく、フロントスクリーンも大きく明るい視界を提供してくれる。後席は前後方向のスペースがさすがにミニマム。最寄りの駅まで人に送ってもらう程度なら我慢できる・・・そんな感じだ。
インパネ回りは、メカ的にはこちらもパンダベース。空調スイッチのレイアウト(デザインは異なる)など見覚えのあるパンダのそれだ。とはいえ丸型1眼メーターはじめ、メッキパーツなどの演出は独自で、パーソナル感を演出。チェック地のシート表皮の仕立ても良く、フィアット車としても、品質感が一段アップした印象で好感がもてる。
ラゲージスペースは、後席を起こした状態では、機内持ち込みサイズのトローリーケース2個を立てて並べて置ける程度。どちらかと言えば日常の用途がメイン。もちろん後席を倒せばスペースアップするが、倒した後席背もたれ(背面の鉄板から類推すれば、ここもパンダと共通のようだ)は、倒した状態でやや斜めに。
この“斜め具合”は大きめで、イタ車だからドイツ車のように、重たい荷物を積んだら水平になる・・・といった言い訳はないはず。
いずれにしろ、後席を倒せば荷室容量は増えるが、欲張ってはいない。“上すぼまり”のバックドア開口部形状も小さめだ。わざわざ付くトノカバーの小ささは笑える。
スポーツカーのような低いポジショニングのミニ
一方のミニ。コチラは500(チンクエチェント)から乗り替えると、スポーツカーの座席に移ったかのようだ。ポジションが低く、おまけにフロントウインドウも天地に狭いからだ。センターメーターもモデルチェンジでさらに大型化し存在感を増したから、いやが上でも“ミニに乗っている感”が味わえる。運転席側のみ、サイド側にもサンバイザーが付くのは先代と同じ。前席のリクライニングは先代は非常にやりづらかったが、現行型はレバー位置こそ同じ(背もたれ中央側)だが、レバー形状が改良され、軽い操作で動かせるようになったのが改善点。
後席はオトナでも一応は収まることができる。さすがにもう、クラシックミニのときのように、ラガーマンが座る写真をカタログに掲載したりはしていないが・・・。シートは座面を丸くえぐったような形状になっていて、座れば収まりがよい。
ラゲージスペースは、深さは案外あるが奥行きはソコソコ。「床部分の固定式フックが少し邪魔」 「後席を倒すレバーが背もたれ背面にありバックドア側から操作できて便利」などの報告がスタッフからあがっている。
ちなみに先代も背面にレバーがあったが、位置は左右で、現行型(中央寄り)とは異なっていた。バックドア開口部は500(チンクエチェント)より天地が低めで、室内奥側の荷物の積み下ろしは、車に潜るようにして行なう。実はリポーターは先代ミニで自分の引っ越しを経験したが、現行型もかさばるものでなければ、古雑誌の束、掃除機など、それなりに1度に積み込めるはずだ。
今回のまとめ
パーソナルユースがメインならどちらでもOKだが、多人数で移動できるのはミニのほう。というわけで今回はミニの勝ち。次回予告
取り回しや駐車しやすさを検証しよう!
取り回しや駐車しやすさを検証しよう!
今回のテスト車両
フィアット 500 | |
---|---|
テスト車両 | 1.2 8V ラウンジ 225.0万円 |
駆動方式 | 2WD(FF) |
トランスミッション | 5速デュアロジック |
全長×全幅×全高(mm) | 3545×1625×1515 |
ホイールベース(mm) | 2300 |
車両重量(kg) | 1010 |
最小回転半径(m) | - |
乗車定員(人) | 4 |
エンジン種類 | 直4SOHC |
総排気量(cc) | 1240 |
最高出力 [kW(ps)/rpm] |
51(69)/5500 |
最大トルク [N・m(kg-m)/rpm] |
102(10.4)/3000 |
使用燃料 | 無鉛プレミアム |
燃料タンク容量 | 35L |
10・15モード燃費 (km/L) |
- |
タイヤサイズ | 185/55R15 |
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