スバル インプレッサSTI【概要編】
2007/07/20
WRCのノウハウを注ぎ込んだ
本格ロードスポーツモデル
●コンセプト
専用チューニングを施したスパルタンモデル
小型大衆車であるインプレッサをベースに、同社のモータースポーツ部門を担当するスバルテクニカインターナショナル(STI)がチューニングを施したのが、STIバージョン。今回紹介するモデルは、2代目インプレッサをベースとしたものだ。
H12年から7年間にわたって販売されたが、その間、毎年のように小改良を実施。性能は年を追うごとに進化していった。大きなマイナーチェンジは2回実施されており、フロントマスクを中心に大きく変わったので、ひと目で判別することができる。
グレードは年次によって異なるが、基本的にはスタンダードなSTIと、ストリート仕様ながらサーキット走行会などにも出場できるスペックC系、競技車ベースのタイプRA系の3系統。
さらに、これらをベースとした特別仕様車も数種類作られており、リアウイングをリップスポイラーとして派手さを抑えた「Aライン」なども設定する。
●メカニズム
進化し続けるエンジンは320psオーバーを達成
量産乗用車としては唯一スバルのみが生産する水平対向4気筒エンジンを縦置きに搭載。トランスミッションからドライブシャフトまで左右対称のシンメトリカルレイアウトを採用する。
エンジンはすべてターボ仕様だが、年次によって出力が異なる。初期型は206kW(280ps)、373 N・m(38.0kg-m)。H14年にはツインスクロールターボと等長等爆エキマニにより394N・m(40.2kg-m)に、またH16年には412N・m(42.0kg-m)にまで向上した。さらに、H18年には特別仕様車タイプRA-Aの最大トルクが432 N・m(44.0kg-m)となり、自主規制撤廃により最高出力も235 kW(320ps)にまで向上している。
トランスミッションは6MT、駆動方式はフルタイム4WDのみの設定。センターデフには差動制限の強さを任意に設定できるDCCDがオプション設定されており、H14からはオートモードも追加されている。
●エクステリア&インテリア
マイチェンごとに異なる3種類のフロントマスク
初代にあったクーペは消滅。さらに、H14年11月にはワゴンも廃止され、ボディタイプは4ドアセダンだけとなった。フロントマスクは3種類あり、スバル1000を思わせる丸型ヘッドランプのモデルが前期型、通称「涙目」と呼ばれる横長ヘッドランプが中期型、3分割された「スプレッドウインググリル」を装備するのが後期型である。
これらの変更はデザイン上だけでなく、ラリーシーンにおける空力特性の向上を目的として行われたという側面が強い。
225 サイズのタイヤを収めるためにサイドフェンダーが張り出しており、全幅1740mmの3ナンバーサイズとなる。
中央にタコメーターが収まるインパネはスポーツムード満点。前席はショルダーサポートの大きなバケットタイプで、ブルーのセンター部がレーシーな雰囲気を盛り上げる。なお、後席はレッグスペースが狭いため、大人の長時間乗車には向かない。
●インプレッション
想像以上の走りを味わえる世界有数のスポーツカー
「ノーマル同等のプロトタイプで、ニュルブルクリンクのオールドコースを7分59秒41で周回した」といえば、インプレッサSTIの走りがどれほどのものかわかる。ここで8分を切れるのは、世界でも一握りのスポーツカーに限られるからだ。
スタンダードのSTIでも非常にグリップ力の高いタイヤを履いているが、このグリップ力に頼った速さではないのが凄い。スキッド領域でのコントロール性は抜群で、車両姿勢はアクセルワークで自在に制御できる。
ただし、乗り心地や静粛性が許容できるかどうか、十分に試乗してから手を出すべし。
■狙い目グレード
前期から中期へ移行するH14年~H15年式を狙え!
H14年式、H15年式は、流通量が豊富なため探しやすい。特にH14年式の前期型は相場がこなれているので、予算を抑えたい人にもオススメ。走行性能の高さだけを求めるなら、スペックCやトルクアップを繰り返した後期型に狙いを定めよう。
■購入時のチェックポイント
パワフルな走行性能は 実際に運転して体感したい
スポーティなモデルだけに、過酷な走りを繰り返された可能性が高い。外装のチェックはもちろんのこと、可能な限り試乗して駆動系などを確認したい。試乗不可の場合も、シートの硬さや乗り心地などを実際に確かめてみることをオススメする。
前期から中期へ移行するH14年~H15年式を狙え!
H14年式、H15年式は、流通量が豊富なため探しやすい。特にH14年式の前期型は相場がこなれているので、予算を抑えたい人にもオススメ。走行性能の高さだけを求めるなら、スペックCやトルクアップを繰り返した後期型に狙いを定めよう。
■購入時のチェックポイント
パワフルな走行性能は 実際に運転して体感したい
スポーティなモデルだけに、過酷な走りを繰り返された可能性が高い。外装のチェックはもちろんのこと、可能な限り試乗して駆動系などを確認したい。試乗不可の場合も、シートの硬さや乗り心地などを実際に確かめてみることをオススメする。
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