SUV人気が加速すると、デザインで尖る「デザイナーズミニバン」に注目が集まる?
2022/05/11
SUV人気の裏で減少するミニバン購入者
グラフ①は、直近で中古車を購入した人にそのボディタイプを聞いたデータだ。
いずれの年も軽自動車が1位だが、注目したいのはミニバンとSUVの推移である。世界的な流行となって久しいSUVが、中古車でも毎年シェアを伸ばしていることがわかる。
一方で、3年連続減少となっているのがミニバンだ。ミニバンとSUV以外のボディタイプでは大きな変化はないため、減少したミニバンユーザーの一部がSUVに乗り替えている、もしくはこれまでミニバンを検討していた層がSUVを選択していると見ていいだろう。
ミニバン購入者が減りSUVが増えている理由はいくつか考えられるが、SUVにミニバンのような広さや快適性、3列シートを備えたモデルが増加していることが挙げられる。
マツダではミニバンを廃し、3列シートを備えたSUVのCX-8をラインナップさせているが、ミニバンからの乗り替えが一定数あると聞く。
機能的な部分が同じであるならばSUVの方が「かっこいい」となり、「それならばSUV!」となる人が増えているのではないだろうか。
実際、SUV購入者は「見た目や外装が購入の決め手になった」という割合が他のボディタイプの購入者よりも多い(グラフ②)。
今後、この流れが進めばミニバンのシェアがSUVに取って代わられる日は遠くないかもしれない。ただし、限られた大きさで最大限の室内空間を提供したり、後席の乗降性で圧倒的バリューを発揮するスライドドアはミニバンならではの強みであり、完全に絶滅をするようなこともないはずだ。
ミニバンの便利なパッケージを保持しつつも、SUVのように見た目や外装が「いいね!」と思わせるデザインのモデルなら、今後も支持を集める可能性は十分にありえる。
最近のミニバンは迫力を前面に押し出した面構えがデザイントレンドとなっているが、過去のモデルであればレトロな雰囲気をまとった1台を選択することも可能。
また、好みに合わせてパーツや塗装でカスタムをするのもいいだろう。これらの選択肢は中古車でこそ手に入れられる価値だ。
機能面が重視されがちなミニバンだが、これからはデザインのエッセンスがより強調されるモデルが注目されていくのかもしれない。
SUV顔負けの洒落っ気たっぷりデザイナーズミニバン3選
1:ホンダ ステップワゴン(2代目)
2:三菱 デリカD:5(現行型)
3:ホンダ フリード クロスター(現行型)