車が丸くなった平成16年。あの四角い車もデビュー【平成メモリアル】
カテゴリー: トレンド
タグ: トヨタ / 日産 / スズキ / ワンボックスカー / ハッチバック / スイフト / ハイエースバン / ティーダ / ハイエース / ハイエースコミューター / 平成メモリアル / 田端邦彦
2019/04/19
令和が始まっても【平成メモリアル】は続きます!
「MTSHR」。ドイツ製のカッコいいサスペンション・メーカーみたいな名前ですが、ご存じのようにコチラ、元号のイニシャルでございます。
発表されましたね! 新元号「令和」。
すごいぞATOK、もう一発変換できちゃうもんね。
そして【平成メモリアル】企画もついに折り返し地点の16年。
残すところ半分でございます。
数十年後には日刊カーセンサー【令和メモリアル】企画があるんでしょうけど、その頃まだ私ライターやれてるかなー。
つーか生きてるかなー。
何にしたって、長く続いてほしいものですね、令和。
印象に残る流行語だらけの平成16年
平成16年といえば、アテネオリンピックが開催された年。
競泳の北島康介選手をはじめとする日本代表選手が大活躍し、37個ものメダルを持ち帰ってくれました。
あの時、大流行した「チョー気持ちいい!」、今でもたまにモノマネしてる人いるもんね。
ペ・ヨンジュン主演の「冬のソナタ」も大流行。
韓流ブームを巻き起こしました。
「アナタノコトガ・スキダカラ」という流行語も、いまだに新宿二丁目あたりでは耳にします。
さすがに「間違いない!(by長井秀和)」「○○斬り(by波田陽区)」はもう聞かないなー。
それにしても、多くの流行語が生まれた年でした。
その頃、車にはちょっと独特の変化が起きていました。
どの車もボンネットが厚く、ずんぐりムックリした姿になりつつあったのです。
カテゴリを問わず、コンパクトも、セダンも、ミニバンも。
これ、なぜかというと、2004年に改正された保安基準の影響。
「歩行者頭部保護基準」が新たに保安基準の内容に追加され、車と人がブツかったときにボンネットで衝撃を吸収する構造でなくてはならなくなったんですね。
新型車には2005年から、継続生産車には2010年から適用される、というものでした。
新しい時代のパッケージを実現【日産 ティーダ】
はい、それでは今週も平成16年生まれの私的トップ3発表とまいりましょう。
第3位は日産 ティーダ。
今話題の日産が、アライアンス関係のルノーと共同開発した、Bプラットフォームから生まれた車です。
この時代、ひとつのプラットフォームからコンパクト、セダン、ミニバン、SUVなど様々なタイプを生み出す方式はすでに定番化していましたが、Bプラットフォームはこの時点での到達点ともいえる出来映えの良さ。
ティーダ以外に同じ日産のマーチ、ジューク、ウイングロード、ルノーの3代目クリオ、ルノーサムスンのクロスオーバー、QM3なども同じプラットフォームです。
初代ティーダはサニー、パルサーなど消えていった往年のコンパクト、ミドルクラスの領域をまるっと引き受ける形で2004年新たに登場。
5ナンバーサイズながら、シーマ以上の後席足元空間、ステーションワゴンであるウイングロード並みの荷室長を確保しているのが自慢でした。
上記の保安基準改正による影響でボンネットが厚く、ベルトライン(横から見たときのドア上端が描く線)よりずっと上になっているのが特徴です。
JWRCでも実力を発揮した【2代目スズキ スイフト】
第2位には、2代目スズキ スイフトにしましょう。
それまでスズキの小型車といえば、軽自動車のボディを拡大してリッタークラスのエンジンを載せたものがほとんどでしたが、この2代目スイフトは違います。
スズキの世界戦略車として、イチから開発された車。
内外装のデザインも走りも、ワゴンRプラスから開発された初代とは比べものにならないほど良い内容に仕上がっていました。
ボディ剛性の高さは翌年投入されたスポーツバージョン「スイフトスポーツ」でも有利に働き、ボディ自体の大幅な剛性強化を必要としなかったほどです。
スイフトをベースとしたマシン「スイフト・スーパー1600」は、JWRC(ジュニア世界ラリー選手権)でも大活躍。
ベースマシンのポテンシャルの高さを見せつけてくれました。
ワンボックスの新たな価値観を生み出した【5代目トヨタ ハイエース】
平成16年の車業界で、話題をすべてもっていった車といえばコレでしょう。
5代目にあたるハイエースH200系です。
先代までのハイエースも、建設現場などのビジネスシーンやファミリーに人気でしたが、15年ぶりにフルモデルチェンジした5代目は圧倒的なカッコ良さで、発売直後から爆発的な大ヒットモデルに。
標準ボディのバン(4ナンバー商用車)、ワイドボディのワゴン(3ナンバー乗用車)があり、全長もロングとスーパーロングの2種類を用意、屋根の高さも3種類、乗車定員は2~14名と膨大なラインナップを揃えているのもハイエースならではの特徴です。
ローダウンやエアロ、キャンピングカーといったカスタムのベース車としても大人気になりました。
乗用車ナンバーが付いているワゴンも設計としては商用車そのものですが、何といってもシンプルでラギッドな見た目がカッコ良く、ファミリーカーとしても、キャンプやマリンスポーツなど趣味の車としてもピッタリだったことが好評を博した理由でしょう。
人気は登場から15年たった現在まで長く続いています。
ついに、当企画で初めて、現在も継続販売中の車がランキングに登場。折り返し地点、って感じです! 後半戦も張り切っていきますよー。
自動車ライター
田端邦彦
自動車専門誌で編集長を経験後、住宅、コミュニティ、ライフスタイル、サイエンスなど様々なジャンルでライターとして活動。車が大好きだけどメカオタクにあらず。車と生活の楽しいカンケーを日々探求している。プライベートでは公園で、オフィスで、自宅でキャンプしちゃうプロジェクトの運営にも参加。
【関連リンク】
日刊カーセンサーの厳選情報をSNSで受け取る
あわせて読みたい
- 【スズキ MRワゴンの中古車を買うなら】オススメの選び方や相場、グレードなどを徹底解説
- アウトドアブームの過熱を引き金に、規格外に車内が広い車の注目度が上がる!?
- 【総予算100万円!】格安90’sミニバンを自分仕様に仕上げて遊ぶ(後編)
- 【トヨタ タンクの中古車を買うなら?】オススメの選び方や相場、グレードなどを徹底解説
- 現行型ヴォクシーの平均価格が200万円切り目前|迫力重視の「煌」も、燃費重視のハイブリッドも買い時到来
- 【総予算100万円!】格安90’sミニバンを自分仕様に仕上げて遊ぶ(前編)
- 2022年モデルのGT-Rニスモ、スペシャルエディションを投入
- 【試乗】新型 日産 ノート|市販モデルではプロトタイプのネガ部分が消え、スタビリティの高さが際立った
- 次期クラウンの開発事情
- 【フェルディナント・ヤマグチ×編集長 時事放談】自動車業界と半導体について(前編)