▲現在のETCレーンには、ゲートバーが設置されており、また、時速20km以下という制限もかかっているが、ETC2.0の導入に合わせ、一定速度で通過できる新設計料金所を設置予定▲現在のETCレーンには、ゲートバーが設置されており、また、時速20km以下という制限もかかっているが、ETC2.0の導入に合わせ、一定速度で通過できる新設計料金所を設置予定

2016年にはETCがさらに進化するかも!?

2000年4月に試行運用が始まったETCサービスは、16年が経過して、交通インフラのひとつとして完全に定着した。ETC総合ポータルサイト「Go!ETC」によると、全セットアップ件数の累計は、2015年12月末時点で5216万9752台(セットアップ完了済の車載器に再度セットアップをした総件数を除く)。

自動車検査登録情報協会による、平成27年9月末の自動車保有台数は8117万1563台なので、実に約64%の車に設置されている計算になる。ちなみに、国土交通省の最新資料によると、平成26年3月の高速道路での利用率は89.7%にも上るという。

そんなETCだが、2016年にはさらに進化して便利になるかもしれない。キーワードは4月以降に予定されている『ETC2.0』の新サービス開始だ。『ETC2.0』とは、これまでの料金収受に加えて、道路側のアンテナであるITSスポットとの高速・大容量、双方向通信が可能になり、世界最先端の道路と車の協調サービスが提供されるとのこと。

ちょっとピンとこないかもしれないので、もう少し具体的にできることを紹介しよう。ひとつは、広範囲の渋滞・規制情報提供や安全運転支援など様々なサービスが受けられるようになる。

▲「ITSスポット」は全国約1600ヵ所に設置し全国の高速道路をカバーしている。写真は国土交通省のリーフレットより抜粋▲「ITSスポット」は全国約1600ヵ所に設置し全国の高速道路をカバーしている。写真は国土交通省のリーフレットより抜粋

『ETC2.0』ならタイムリーに渋滞情報がわかる

例えば、今、走っている道路の合流地点情報や出口情報などをタイムリーに告知したり、最大1000km分の道路交通情報を元に、最適ルートをETC2.0対応カーナビに反映したりできるようになるのだ。

また、カーブ先の見えない渋滞やトンネル入口等の渋滞、積雪や霧などの状況などの危険の注意喚起や大災害時の通行可能ルートの提供などもしてくれる。

さらに今後は、渋滞を迂回する経路を走行したドライバーを優遇する措置なども計画中。例えば、首都圏では都内を経由せず圏央道を利用したルートでは料金の2割引が予定されている。

日常のカーライフも『ETC2.0』で便利になるかも

また、道路以外でもドライブスルーや駐車場、ガソリンスタンドでの料金決済、観光地での情報提供、店舗での顧客管理なども予定されており、さらにカーライフが便利になることが予想される。

この『ETC2.0』のサービスを受けるには、ETC2.0対応車載器の購入、セットアップおよび取付けが必要になる。車載器には、モニターのついた「カーナビゲーション連動型」、モニターはなく音声で情報を伝える「発話型」、接続したスマートフォンのモニターを利用する「スマートフォン連動型」がある。

▲従来のETC車載器と、 ETC2.0対応車載器が同じ車に取り付けられている場合は、機器が正しく動作しないので注意。写真は三菱電機のETC2.0車載器『EP-A015SB』▲従来のETC車載器と、 ETC2.0対応車載器が同じ車に取り付けられている場合は、機器が正しく動作しないので注意。写真は三菱電機のETC2.0車載器『EP-A015SB』

一般財団法人ITSサービス高度化機構では、2016年3月31日までに再セットアップしたユーザー先着10万名に、最大2700円を助成する「ETC2.0 再セットアップサポートキャンペーン」を実施している。これを機会に、『ETC2.0』の導入を検討してみてはどうだろうか。

text/笹林司
photo/三菱電機