▲6月8日に行われた「NV200 タクシー」の出発式。35台がずらりと並びました ▲6月8日に行われた「NV200 タクシー」の出発式。35台がずらりと並びました

ワゴンタイプの「NV200 タクシー」が日本を(少し)変える

突然雨に降られたとき、終電を逃してしまったとき。私たちがいろいろな場面でお世話になるタクシー。6月8日(月)、そのタクシーに関する気になるニュースがありました。

この日行われたのは「日産 NV200 タクシー」の出発式。昨年11月に発表され、今月発売となる予定の新型NV200 タクシー35台が東京タワーから、都内各地をパレード走行しました。

「新型のタクシーがパレード? なぜ?」とお思いになる方もいらっしゃるかもしれませんが、この車両、これまでのタクシーとは大きく違う点があります。それは「カタチ」。実はこのタクシー、おなじみのセダン型ではなく、ワゴン型なのです。

NV200 タクシーは、商用車のNV200をもとに開発されたモデル。アメリカ・ニューヨークでタクシーといえば「イエローキャブ」ですが、その新型として約700台がすでに街を駆け抜けています。

もちろん、ワゴンにも様々な種類がありますが、今回はミニバンなどでよく見る背が高く、短めのボンネットを持つタイプ。このワゴン型の特徴は、従来のセダン型タクシーに比べドアが大きいことや、スライドドアが採用されていることが多いため乗り降りがしやすいこと、そして車内がゆったりとしていることが挙げられます。

式典に出席した日産自動車の星野朝子専務執行役員は、自身がスキーに行った際、荷物の収納に便利なワゴンタイプのタクシーがなかなか予約出来なかったというエピソードを交えて、新型車両をアピール「2020年の東京オリンピック開催時には海外から多くの方が来日されると予想されるが、NV200 タクシーは大きなスーツケースを抱えたお客様にもしっかり対応できる。広々とした室内空間で最高のおもてなしをご提供できると確信しています」と話しました。

オリンピックを迎える2020年、日本のタクシー事情はどうなっているのでしょうか。もし「タクシーといえばワゴン型」となっていたら、今とは少し違った景色となっているに違いありません。

▲次々と出発していく車両。NV200 タクシーには通常のタイプに加えて、車いすの乗り入れをさせやすいスロープなどを備えたユニバーサルデザイン仕様も設定されています ▲次々と出発していく車両。NV200 タクシーには通常のタイプに加えて、車いすの乗り入れをさせやすいスロープなどを備えたユニバーサルデザイン仕様も設定されています
text&photo/若菜乱太郎(編集部)