「若者の車離れ」といわれる昨今、現代の若者と、80年代に青春を過ごしたオジサマ達とで何が違うのだろうか。現代の若者はドライブデートをしなくなったのか? ジャストシステムはセルフ型ネットリサーチFastaskを使い20代と50代の男性にほぼ同じ質問をして意識の変化をまとめた。

まず暇な休日の過ごし方(複数回答)について聞いてみると、今の20代がパソコン(71.9%)やスマートフォン&タブレット(43.6%)をいじっているのに対し、50代の人が20代の頃はドライブと音楽鑑賞が同数(46.6%)でトップだった。

では、今の20代は本当にドライブに興味がなくなってしまったのかというと、どうやらそうでもなさそう。恋人と過ごす休日について聞いてみると(複数回答)、ショッピング、ランチ/ディナーについでドライブは3位(53.4%)に入っている。50代が20代の頃はドライブデートが1位(59.6%)だったことを考えれば確かに「最近の若いやつらは…」と言いたくなるかもしれないが、それでも5割以上が楽しんでいることを考えれば、今だってドライブは若者の重要なデートスタイルと言えるはずだ。

ではこのような結果が出たのになぜ「若者の車離れ」「デートに車を使わない」という印象があるのか。50代の人の若かりし頃、80年代といえば、ソアラやマークⅡなどのハイソカー、プレリュードやシルビアなどのスペシャリティカーが人気となり、デートカーという言葉まで生まれた。お気に入りの音楽を聴きながら海までドライブしたり街を流すのが最高のステイタスだった時代に青春を過ごしたからだろう。

50代の人が当時の車選びで重視したことは、外観の良さ(59.0%)が断トツの1位。乗っていた車もセダン(32.0%)とクーペ(25.2%)が群を抜いて多い。今の20代は外観の良さ(54.2%)はもちろんだが、燃費(64.5%)や乗り心地(57.4%)などをバランスよく見ているのが大きな違い。選ぶ車が燃費性能に優れ維持費が安い軽自動車(33.9%)やハッチバック&コンパクトカー(計26.7%)になるのも自然な事だ。

実はかつてスタイル至上主義で車を選んでいた50代のオジサマたちも現在は若者と同じように燃費(67.2%)や乗り心地(50.2%)、安全性(58.0%)などをバランスよく見て車を選んでいるようだ。 世相とはいえ「せめて若者が若者らしい車選びをしないのは寂しい」という意見もあるだろうが、思いかえしてみると、80年代はスタイル重視でハイソカーに乗るオジサマがたくさんいて、彼らへの憧れもあったはず。もしかしたら若者が憧れることのできるオジサマが増えることで「若者の車離れ」を払しょくするきっかけとなるかもしれない。

今の20代だって定番デートは海などへのドライブ。車の選び方が昔とは変わっただけで楽しみ方は同じ!(写真/ペイレスイメージズ)

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ドライブデートを選ばなかった理由は「他にもいろいろな遊びがある」が多い。このあたりはPCやスマホの普及も影響しているだろう

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80年代デートカーの象徴といえば2代目プレリュード。助手席リクライニングレバーを運転席側につけたことは今でも伝説になっている

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