▲この3台の車たち、スマートフォン1つで人が乗らずに自動で駐車しに行くことができるんです! ▲この3台の車たち、スマートフォン1つで人が乗らずに自動で駐車しに行くことができるんです!

そもそもバレーパーキングとは?

バレーパーキングという言葉、耳にしたことはありますか?

このバレーパーキングというのは、ホテルやレストラン(超お高いいい感じのところ)に行った際にエントランスに車を乗りつけます。そこで、スタッフに車を預けると車を駐車しに行ってくれるというサービスです。

今回、このバレーパーキングの自動化(以下:自動バレーパーキング)という取り組みの実証実験がありましたので、見に行ってきました!

この自動バレーパーキングが実用化されたら、バレーパーキング専用の車じゃないとできないの?

駐車場も作り変える必要があるの?

と思いましたがそういった類のものは一切不要です!

▲「DROP OFF」をタッチすると自動バレーパーキングがスタートします▲「DROP OFF」をタッチすると自動バレーパーキングがスタートします

では、さっそく自動バレーパーキングスタート!

まず、乗降場で車を降ります。

その後、スマートフォンの専用アプリで「DROP OFF」をタッチ。

すると、ハザードが点灯し、管制センターの指示に従って移動を開始します。

なにか異変があった際には、車が停止し、他の車両も停止するよう管制センターから指示が出ます。

そして、管制センターのスタッフがすぐに該当車両の元に駆けつけます。

▲管制センターに写し出される映像。車がどのように動いているのかが一目瞭然!▲管制センターに写し出される映像。車がどのように動いているのかが一目瞭然!
▲車両に装着されているカメラによってこのランドマークを認識し、駐車場内を走行します▲車両に装着されているカメラによってこのランドマークを認識し、駐車場内を走行します

車たちが、しっかり前後間距離も考えながら1列に並び、管制センターに指定された駐車場の元へと向かっています。

ランドマークと呼ばれるグレーとホワイトのマークをカメラで認識しながら走行しています。

このランドマークは既存の駐車場に設置するだけでOKです。

▲管制センターから指定された駐車場に到着! 自動で切り返しをしながら駐車をしています▲管制センターから指定された駐車場に到着! 自動で切り返しをしながら駐車をしています

駐車場に到着すると、白線を認識し自動で駐車をします。

今回、実証実験のため人が乗っていますが、無人でこれらができてしまいます。

乗っている方は、手を挙げてステアリングには一切触れていません。

もちろん、ブレーキやアクセルペダルも踏んでいません。

このように、自動バレーパーキングは、現在の自分で駐車場を探して、駐車するという一連の流れをスマートフォンひとつで簡単にやってくれるんです!

出庫するときも、「PICK UP」をタッチすると乗降場に車が来てくれるので待っているだけでOKです。

駐車が苦手な横山にとってはこのうえなくありがたすぎるシステムです!!

自動バレーパーキングが実用化されると、1台につき20%の省スペース化が図れるといいます。

それにより、現在5台しか止められない場所に6台止められるようになるんです。

狭い駐車場でのドア開閉の煩わしさや、小さいお子さまが勢いよく開けたらどうしようという心配もなくなりそうですね。

先日やってしまったのですが、あまりにも駐車場が広すぎてどこに車を止めたか分からなくなってしまった!!

というヒヤヒヤ体験もなくなりますね(笑)。

万が一、駐車場内で車同士の衝突事故が起こった際も、自動バレーパーキング=運転権限は管制センターというふうに捉えているそうで、車の持ち主に責任がいかない方向で検討しているとのことでした。

ですが、現段階ではまだ議論中だそうです。

このシステムは2021年年度以降に実用化の予定です。

その際は、駐車場内歩行者の安全確保のため、一部エリアをバレーパーキング専用として使用し、徐々に広げていくということでした。

自動バレーパーキングが当たり前になる日が、個人的にとってもとっても待ち遠しいという近未来のシステムでした。

text/編集部 横山菜月
photo/篠原晃一