マツダが運転コンテスト「JAPAN DRIVE Fest グランプリ 2011」を開催
カテゴリー: レース&イベント
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2011/12/26
■運転技術が採点されるi-DMで「スムーズな運転」を競争!
勘違いされやすいのだが、「SKYACTIV」とはエンジンだけを指す名称ではない。高効率のトランスミッションや、軽量でありながら剛性や衝突安全性をキープしたボディとシャーシなど、革新的な新世代技術を総称したものが「SKYACTIV TECHNOLOGY」で、すべての技術を搭載するのは、2012年春に発売予定の第三弾、CX-5からとなる予定だ。
車をスムーズに運転することは、混雑した道路や複雑な環境では実に難しいが、言葉にしてしまうと実に単純。「急加速」「急制動」「急旋回」を防げばいい。これらの3つを計測して、うまく運転すると褒め、まずいと指摘するコーチング機能と、運転終了後に採点するティーチング機能をもつのがi-DMなのだ。
すっかり前置きが長くなったが、「JAPAN DRIVE Fest」はこのi-DMの採点機能を使って、誰が一番スムーズな運転を行えるかを競うイベント。ナンバーワンを決めるグランプリ大会は、東京都心のど真ん中である六本木ヒルズ周辺という、非常に混み合った過酷なステージでの勝負となった。
サーキットなどでタイムを競い合うようなこととは違った「数字の競い合い」は、車の運転に対する新たな楽しさの提案ともいえる。筆者は最もやさしいステージ1ではデミオで4.9点を出したことがあるが、ステージ5である六本木ヒルズ周辺では、はたして何点を出せるのか。ぜひ試してみたくなった。
うまい運転は燃費に良く、環境に良い。それを視覚的に教えてくれるi-DMは、スマートなドライバーを育てようという、実にマツダらしい志の高い技術だと感じた。それをイベント化して、競う楽しさの提案までしてしまう「JAPAN DRIVE Fest」。個人的にも友人たちと試してみたくなる、実に面白い試みだ。
JAPAN DRIVE Festサポーターの安田美沙子さん、柴小聖さん、おぎやはぎの2人も参加。六本木ヒルズ周辺をスムーズに運転できるか挑戦したが、やはり難易度は高かったようで
マツダが主催する「JAPAN DRIVE Fest」(ジャパン・ドライブ・フェス)というイベントがある。全国のドライバーが運転スキルを競い合うというもので、このイベントのランキング上位50人を集めたグランプリ大会が、12月17日(土)に東京・六本木ヒルズで開催された。
さて、「運転スキルを競う」といっても、果たしてどう競おうというのか? これにはまず、マツダの新世代技術である「SKYACTIV TECHNOLOGY」(スカイアクティブ テクノロジー)を理解する必要があるのだ。もう「SKYACTIV」がなんのことか知ってる! という人は、ここから2段落ほど読み飛ばしていただきたい。
デミオは圧縮比14.0の1.3L直噴エンジン「SKYACTIV-G 1.3」を搭載。アイドリングストップ機能「i-stop」の効果も相まって、ハイブリッド車に近い燃費(30.0km/L=10・15モード、25.0km/L=JC08モード)を実現している。アクセラは2Lの「SKYACTIV-G 2.0」を搭載し、高効率の6AT「SKYACTIV-DRIVE」を組み合わせている
マツダの「SKYACTIV TECHNOLOGY」とは、車がもつ走りの楽しさを失わず、かつこれまでにない優れた環境性能や安全性能を備えるための技術のこと。デミオやアクセラに搭載された高圧縮比のエンジンがその代表例で、従来と同じフィーリングでありながら、優れた燃費性能を発揮するのが特徴だ。勘違いされやすいのだが、「SKYACTIV」とはエンジンだけを指す名称ではない。高効率のトランスミッションや、軽量でありながら剛性や衝突安全性をキープしたボディとシャーシなど、革新的な新世代技術を総称したものが「SKYACTIV TECHNOLOGY」で、すべての技術を搭載するのは、2012年春に発売予定の第三弾、CX-5からとなる予定だ。
JAPAN DRIVE Fest グランプリ2011の会場には、東京モーターショー2011にも展示された「雄」(TAKERI)と「CX-5」が登場。「フルSKYACTIV」となる予定のCX-5は圧縮比14.0のディーゼルエンジン「SKYACTIV-D」を搭載予定。高価なNOxの後処理装置なしで、排ガス規制に適合できるという
しかし今回注目したいのは、SKYACTIVエンジンを搭載したデミオやアクセラに搭載されている、「i-DM」(インテリジェント・ドライブ・マスター)と呼ばれるドライビング評価システムだ。車をスムーズに運転することは、混雑した道路や複雑な環境では実に難しいが、言葉にしてしまうと実に単純。「急加速」「急制動」「急旋回」を防げばいい。これらの3つを計測して、うまく運転すると褒め、まずいと指摘するコーチング機能と、運転終了後に採点するティーチング機能をもつのがi-DMなのだ。
「i-DM」はメーターの右側に表示。アクセル、ブレーキ、ステアリングの操作がどのように影響したかがリアルタイムにわかる。グリーンランプは動きが穏やかなやさしい運転、ブルーランプはなめらかで的確な運転を示す。一方でまずい運転をすると白いゲージが。アクセルやブレーキ操作は右側に、ハンドル操作は左側に表示される。乗り心地が悪く、燃費にも良くない状態だ。運転を終えるとスコアが5点満点で表示される
燃費計が付いていると、燃費に良い運転をするドライバーが多くなるとはよく言われることだ。i-DMはさらに、アクセル操作やブレーキ操作、ハンドル操作のどれがうまく、どれに問題があったのかをリアルタイムで実感できるところが画期的。あわせて同乗者に優しい運転も身につくという、一挙両得な機能でもある。すっかり前置きが長くなったが、「JAPAN DRIVE Fest」はこのi-DMの採点機能を使って、誰が一番スムーズな運転を行えるかを競うイベント。ナンバーワンを決めるグランプリ大会は、東京都心のど真ん中である六本木ヒルズ周辺という、非常に混み合った過酷なステージでの勝負となった。
休日の東京都心繁華街という、過酷でありながらも実情に合った環境での走行。安田さんは出発前から緊張気味で、柴さんに至っては「東京の道路を走るのはまだ2回目!」と自信なさげ。一方でステージ1で優勝した小木さんや「六本木は庭」と語る矢作さんは自信満々!
最後にJAPAN DRIVE Festのサポーターであるタレントの安田美沙子さんと柴小聖さん、お笑いコンビのおぎやはぎの2人が登場し、同じコースで計測に挑戦。おぎやはぎの小木さんがアクセラに乗り、3.0点で優勝。以下、矢作さんがアクセラで2.9点、安田さんがデミオで2.5点、柴さんがデミオで1.8点となった。サーキットなどでタイムを競い合うようなこととは違った「数字の競い合い」は、車の運転に対する新たな楽しさの提案ともいえる。筆者は最もやさしいステージ1ではデミオで4.9点を出したことがあるが、ステージ5である六本木ヒルズ周辺では、はたして何点を出せるのか。ぜひ試してみたくなった。
ステージ1では4.9点と好スコアだった小木さんも、ステージ5では3.0点止まり。他カテゴリーの入賞者も、4.0点を超えたのはアクセラクラス優勝者の森田さん(4.2点)のみ。なおステージ5で5点満点を出すのは、マツダが誇る熟練のテストドライバーでもトップランクであるSクラスのドライバーだけだという。テストドライバー養成部隊も、i-DMを養成ツールとして使うことを検討しているのだとか
MT車の運転に尻込みするドライバーが激増し、AT限定免許の割合も増えつつある。都市部では自動車を保有する家庭が減り、その分ペーパードライバーの数が増えた。必然的に、運転に不慣れなドライバーの割合が多くなっているはず。そうなれば渋滞が増え、燃費に悪い運転が増えるのは明らかだ。うまい運転は燃費に良く、環境に良い。それを視覚的に教えてくれるi-DMは、スマートなドライバーを育てようという、実にマツダらしい志の高い技術だと感じた。それをイベント化して、競う楽しさの提案までしてしまう「JAPAN DRIVE Fest」。個人的にも友人たちと試してみたくなる、実に面白い試みだ。
Report/渡瀬基樹
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