様々な車を乗り継いでいきついたボルボ V50は、今までにない「普通」のカーライフをもたらした
2021/05/07
車の数だけ存在する「車を囲むオーナーのドラマ」を紹介するインタビュー連載。あなたは、どんなクルマと、どんな時間を?
愛車遍歴で一番長く所有しているボルボ V50
中村さんは、いわゆる「車ジャンキー」である。良い出物を求めて常に中古車情報をチェックしており、知人が購入した車を見て、元々どこのどのお店で売られていた個体なのか、をズバリ言い当てられるぐらい情報のネットワークを張り巡らせている。
この20年間で購入した車は、メルセデス・ベンツ SLKやゲレンデヴァーゲン、ランドローバー ディスカバリーⅡ、スバル XV、日産 エルグランド、エクストレイル、ジープ チェロキーなど、計10台。
平均すると2年に1台のペースで車を買い続けていることになるのだから、なかなかのジャンキーっぷりだろう。
だが、現在の愛車、ボルボ V50は乗り替えて約3年が経過した。これまでで最も長く所有する1台だ。
その理由は、「あらゆる面で丁度良い」ところだという。自身が経営するヘアサロンまでの通勤や、趣味のゴルフやキャンプ、釣りに出かける際の足としてオールマイティに活躍している。
ただコンパクトで実用的なだけではなく、スタイリングが端正で「車好き」の自尊心もきっちり満たしてくれるところがお気に入りなのだ。
「全体的にはシンプルなのに、ディテールをよく見ると凝った造型をしているんですよ。後ろ斜めからのアングルがとくに好きですね」
キャンプする際は、車の横にサイトを設営できるオートキャンプ場がマスト。「YAKIMA」のルーフラックを取り付けてややアウトドアテイストが加味された愛車を眺めながら、ゆったりと過ごす時間は格別だとか。
近年はSUVがブームのため、ステーションワゴンだと他人とかぶりにくいところも中村さんにとっては美点だ。
それにしても、中村さんのV50はコンディションが良さそうである。鮮やかなレッドで塗られたボディは、新車の艶を保ったままだし、インテリアもほとんど劣化が見られない。
約10年落ちの中古車とはとても信じられないほどだ。こういう状態の良い個体との巡り合わせが中古車選びの醍醐味であり、だからやめられないと中村さんは言う。
ステーションワゴンならではの高い走行性能は、代わりにステアリングを握ることも多い奥様や、後席に乗るお子さんたちからの評判も上々。
コロナ禍以前は、自宅のある神奈川県から伊豆方面や富士山周辺に遊びに出かけることも多かったが、しっかりとしたサスペンションのおかげで、高速道路から山道のワインディングロードまで、あらゆるシチュエーションを快適に走れたという。
ノントラブルな車を手に入れつかんだ「普通」なカーライフ
何より故障の不安がなく、ガソリンもあまり消費しないことから、気軽にドライブに出かけらるようになったことが大きな変化だったと中村さん。
というのも、V50の前は20年落ちのメルセデスベンツ ゲレンデヴァーゲンやランドローバー ディスカバリーⅡなどの高級SUVを乗り継いでおり、維持や管理に相当の苦労を伴ったという。
長距離走行をする際は、事前に各部をしっかり点検したうえ、トラブルに備えてオイルも携行。時には出先でロードサービスのお世話になることもあった。
いまとなってはそれも楽しい思い出だが、まだしばらくは「普通」のカーライフをエンジョイしたいです、と中村さんは苦笑した。
中村さんのヘアサロンには車好きのお客さんも多い。お店の前が駐車場になっているので、カット中はお客さんの愛車の後ろ姿を眺めながら車談義に花が咲く。
おかげで車の「お尻」のスタイルには、ちょっとうるさくなったそうな。
中村圭太さんのマイカーレビュー
ボルボ V50(初代)
●年間走行距離/約10000㎞
●マイカーの好きなところ/赤いボディーカラーに車の形
●マイカーの愛すべきダメなところ/ナビ画面がダッシュボードの上にあるので邪魔です(笑)
●マイカーはどんな人にオススメしたい?/おしゃれな車に乗りたいファミリー層にオススメです!!
ライター
佐藤旅宇
オートバイ専門誌『MOTO NAVI』 、自転車専門誌『BICYCLE NAVI』の編集記者を経て2010年よりフリーライターとして独立。様々なジャンルの広告&メディアで節操なく活動中。現在の愛車はスズキ ジムニー(81年式)とスズキ グランドエスクードの他、バイク2台とたくさんの自転車。
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