家族が刻んできた時間を、ずっと見守ってきた愛車「ティーダ」
2019/05/30
車の数だけ存在する「車を囲むオーナーのドラマ」を紹介するインタビュー連載。あなたは、どんなクルマと、どんな時間を?
「おじいちゃん孝行がしたい!」ティーダが結んだ家族の絆
後部座席を占拠する存在感抜群の2つのチャイルドシート。
え、2つ!?
そう、この車の持ち主の反町晃一さんは、昨年11月に生まれた双子の男の子と女の子のパパなのだ。
「双子だから、ベビーカーもおむつもなんでも2倍。買い物に行くととにかく荷物が多くて。本当に車があってよかったと思っています。ティーダには大学3年の時から乗っていますが、こんなに活躍しているのは間違いなく子供が生まれてからです」
最近のドライブコースは、ベビー洋品店での買い出しと、近郊に住む親せき宅の訪問。親せき中のアイドルである双子ちゃんをお披露目行脚するのだ。
「子供たちは両家にとって初孫。両親はもちろん、祖父母もとてもかわいがってくれています。いい孝行になれば」
前述のとおり、反町さんと愛車ティーダとの付き合いは8年と長く、大学時代にまで遡る。購入のきっかけは、足腰が悪く、遠出に腰が重くなっていた祖父を旅行に連れていってあげたかったから。
「那須高原、八ヶ岳など近場ですが連れて行くことができました。喜んでくれていましたね」
思春期を過ぎ大人の入口にたった年齢といはいえ、学生がおじいちゃん孝行のために車をもつなんて簡単にできる話ではない。
現在の週末の過ごし方やこのエピソードからも分かるとおり、反町さんは家族をとても大切にする人だ。
そのメンタリティーのゆえんは、反町さん自身が愛情深い家庭で育ってきたためだろう。
柔和な語り口と、まっすぐで潔い言葉はそのことを物語っていた。
運命の人との再会。そしてティーダがもたらしたつり橋効果!?
ティーダ購入とほぼ時を同じくして、反町さんは運命の人とも出会う。
実は2人は小学校の同級生なのだ。成人式で再会し、反町さんのアプローチで交際に発展した。
取材の間も終始お互いを気遣い、さりげなく立て合う関係性はまさに夫婦の鑑! 車同様、奥さまとのつき合いも長い反町さんだが、人にもモノにも大切に愛情を注ぐ人柄が伝わってくる。
恋人時代からティーダと付き合いのある奥さまだが、意外にもペーパードライバーだそう。
「結婚前、那須高原へ旅行した際、妻が練習がてら運転していたんですが、高速の合流ができないという事件がありまして(笑)。走行レーンにはトラック、後ろからも車が迫っているのに、合流ができず冷や汗が止まりませんでした」
聞いているだけで鳥肌ものだが、合流レーンが途切れる前に反町さんのナイスアドバイスで九死に一生を得たそう。
「今となっては笑い話ですが、一瞬『こいつと一緒に死ぬのか……』って覚悟しましたね(笑)。あの時死んでいたら双子に出会えていなかったので、本当に無事でよかったです。でも、この車があったからそんなアクシデントを経験したわけで、よく2人であの時の思い出話をするんです。ある意味、絆も深まったかもしれません」
族の歴史を見つめてきた車が見る、未来の景色とは
実は反町さん、夏はダイビング、冬はスノボとアクティブなパパでもある。
「子供たちが大きくなったら一緒に行きたいですね。子供の好奇心の幅が広がる車の使い方ができたら」
家族に大事に育てられてきた反町さんが運命の人と出会い、その人と恋人になり、結婚して夫婦になり、そして親になった。
その歩みをずっと見守ってきたティーダ。
これから先も、この車は反町さん家族といろんな景色を見るのだろう。
反町晃一さんのマイカーレビュー
日産 ティーダ(初代)
●購入金額/100万円
●年間走行距離/約3000㎞
●購入する際に比較した車/日産 ノート
●マイカーの好きなところ/家族4人で乗っても広く感じる車内空間やたくさん荷物が運べる収納
●マイカーの愛すべきダメなところ/上り坂や加速でもう少し頑張れ!
●マイカーはどんな人にオススメしたい?/友達や親、家族と素敵な時間を過ごしたい方へ。買い物や旅行、子供の送り迎えなど様々なシーンで活躍しました。
インタビュアー
武田尚子(たけだなおこ)
一児の母でライター。「カーセンサーライターたるもの車を持たねば!」と一念発起し、出産後、ペーパードライバーを脱してBMW 3シリーズを購入したママドライバーでもある。エネルギーの源は宝塚。
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