自然の中でたくましく、かっこよく遊ぶ「ブッシュクラフト」の達人は、車もだいぶたくましい!
2017/12/09
人間が太古の昔から培ってきた術を駆使する
ある種のキノコを乾燥させ、叩いて薄く伸ばした火種と火打石を使い、火を起こす。着火剤などのキャンプ用品に頼ることなく、相馬さんは焚火を始めた。
「生きるうえで、なによりも火が大切だった大昔、人は工夫しながら火や火種を持ち歩いていました。今日は猪の肉を持ってきたので、焼いて食べようと思っています」
先人の知恵に学び、極力自然にあるものを利用して行う原始的なキャンプスタイルをブッシュクラフトという。相馬さんは火起こしやナイフワークなどのノウハウを、独学で身に付けた。
「もともとアウトドアにどっぷり浸かっていたわけではなく、むしろ都会の生活を謳歌するタイプでしたが、クレー射撃の選手として銃を所持していて、そのまま狩猟をやるようになったのがきっかけで、どんどん深みにハマっていったという感じです」
運転免許を取得したのもその頃で、初めて手に入れたのが、ランクルだったという。
「今乗っているのは2台目なんです。1台目は買って3ヵ月でクロスカントリー中に潰してしまいまして(笑)。改めて買い直してパーツを移植して、さらに手をかけていったら、こんな車になってしまいました!」
オフロードを走るうえで一番重要な足回りは、前後ダブルショック化やデフロックシステムなどで徹底的に強化し、迷彩色のボディには、スコップやジャッキ、シュノーケルなどが付いた、究極仕様だ。
「モデルチェンジするごとに快適装備が増えてSUV化していくなか、この80系はクロカン好きの間で“最後のランクル”といわれる名車です。本物ならではの機能を磨き上げるだけでなく、ドレスアップという意味でも楽しんでいるんです」
相馬さんがランクルをカスタマイズすることには、自然と共存するブッシュクラフトの楽しさを、少しでも多くの人に知ってほしいという願いも込められている。
「ブッシュクラフトは、死なないためのサバイバル術とは違います。だから、自分のレベルで遊べる。車も含めて、もっとかっこよく遊びましょう!」
※本記事は、カーセンサー 2018年2月号(2017年12月20日発売)の記事をWEB用に再構成して掲載しています
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