カスタマイズの楽しさに目覚めた!?【N-ONE編・東京スマート軽ライフ】
2016/12/12
自動車ライター、塩見智さんが軽自動車に約1ヵ月間乗り、東京での軽ライフをリポートする「東京スマート軽ライフ」。高級車が溢れる東京での軽ライフを赤裸々につづっていく。今回はN-ONE編の第1回。

全高を低く抑えたローダウンのN-ONEはストレスフリー
いよいよ東京スマート軽ライフも最後の車種となった。最後はN-ONE。N-BOX、N-ONE、N-WGNと、ホンダが「ニュー・ネクスト・ニッポン・ノリモノ」として世に問うた中から、一番好きなN-ONEを選んだ。内外装のみならず走りの品質も高く、不毛なカタログ上の燃費競争や価格競争から脱却を図ったホンダのNシリーズの実力を知らずにスマート軽ライフを終えるのはどう考えてもよくない。
これまで試した軽自動車の中には全高が高く、都市部の立体駐車場に入れることができない車種がいくつかあった。東京で軽自動車を使うには、そのことは事前の想像以上に不便だった。通常のN-ONEの全高は1610mmで、多くの立駐の上限である1550mmを超えているのだが、N-ONEにはローダウンという仕様があり、ルーフ形状とサスセッティングが異なり、全高1545mmに抑えられている。おかげでN-ONE生活はストレスフリー!
今の軽自動車はハイトワゴンが圧倒的に主流だ。縦横のサイズを制限されている以上、背を高くしてスペースを稼ぐしかないのはわかる。だがローダウン仕様のN-ONEの室内が狭いというわけでもない。果たして世の多くのハイトワゴンは本当にその全高が必要なのか。少しでも燃費を稼ぎたい時代、軽自動車の全高を再考してみてもよいのではないだろうか。

カスタムも意外にいいかも……!?
N-ONE全体を見ると、噂に違わぬ実力を持ち合わせていることを確認できた。乗り心地がいい。高いボディ剛性とよくチューニング&セッティングされたスプリング&ダンパーの組み合わせによって快適。静粛性も高い。もちろん、エンジンの回転を上げればエンジン音は高まるが、やかましいという感じの音ではないので不快にならない。これらはN-BOXやN-WGNに乗っても感じることなので、Nシリーズ自体のプラットフォームが優れているからこそ、どの派生モデルも出来がよいのだろう。
ところで、この青いN-ONEだが、普通のN-ONEのようでいて、あちこち手が入っていることに気がついていただけるだろうか。今回、ホンダアクセスの協力を得て、モデューロパーツを好きに取り付けさせていただいた。なんでも取り付けてよいと言われ、これはセンスを問われるぞ、と少々プレッシャーを感じたが、“よく見るとちょっと違う”“ややクラシカル”“ノーマルの実用性を損なわない”をキーワードにやってみた。
具体的には、ブリリアントスポーティブルー・メタリックXスマートブラックの2トーンカラーのプレミアムツアラー・ローダウンをベースに、まずは足元を引き締めるべく、車高が10mm下がる(ローダウンの場合)モデューロサスペンションキットとネオサテンフィニッシュのアルミホイールを取り付けた。このアルミはちょっとクロモドラのマグホイールのようにも見えるクラシカルなデザイン。フロントグリルデカール「ヴィンテージウッドII」と合わせて、ちょっと古風なカフェレーサーっぽく仕上げたつもり。

一方で、あまり“力が入っている”感じを出したくなかったので、スモールライトに連動するフロント用Hマークのエンブレムイルミネーションやフレンチストライプのドアハンドルカバーおよびリアワイパーでヌケ感を演出(←安っぽいファッション誌かよっ)。


すべてディーラーで購入、装着できるモデューロパーツばかりなので、まったく実用性を損なわない。サスペンションキットは引き締まった乗り味となるが、不快ではなく、標準よりもこっちの方が好みという人も多いはず。予算いっぱいの車を買うのもよいが、無理なく買える軽自動車を選んで、自分好みに仕上げるのがこんなに楽しいとは思わなかった。古い車好きにはノーマル信仰というのがあって、僕もその傾向があるのを自覚していたのだが、メーカー系のパーツならアリだなとあっさり宗旨変えしたのであった。
【筆者プロフィール】
1972年、岡山県生まれ。自動車雑誌編集部を経て、フリーランスの自動車ライターへ。軽自動車好き。SUV好き。「カーセンサーnet」をはじめ、「GQ Japan」「GOETHE」「webCG」「carview!」「ゴルフダイジェストオンライン」などにて執筆中。
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