▲昨年12月、筆者と大脇の2人で埼玉の『コクボ自動車販売』にロードスターを物色しにいった際のカット。本体価格は67.8万円、総額75万円のNR-Aは、当時最安値だった ▲昨年12月、筆者と大脇の2人で埼玉の『コクボ自動車販売』にロードスターを物色しにいった際のカット。本体価格は67.8万円、総額75万円のNR-Aは、当時最安値だった

サーキット歴3ヵ月! 超フレッシュな体験談

昨年末に総額75万円の“修あり”ロードスターを購入してから約半年が経過した。以降の顛末は、「ど素人がゼロから始めるモータースポーツ参戦記」として、カーセンサー本誌とカーセンサーnetで連載しているので、ご存じの読者も多いだろう。(ご存じない方は、ぜひ記事末の関連リンクよりバックナンバーをご覧いただきたい)

車購入から現在までの半年の間に、何度かサーキットで練習し、JAF公式戦ではないものの結構マジな耐久レースも経験した。右も左もわからないど素人ながら、「運転が上手くなりたい」という一心で飛び込んだモータースポーツの世界。その入り口に一歩足を踏み入れた今現在の率直かつフレッシュな感想は、“自分もやってみたい”と心のどこかで思っている読者の一里塚になるかもしれない。ということで、筆者を含めいずれ劣らぬど素人の揃う我がCERC(カーセンサー・エディターズ・レーシング・クラブ)のメンバーによる座談会(という名の飲み会)を行い、この半年を振り返ってみた。

<座談会メンバー>
中野 剛(筆者):この企画を思いついた当事者。カーセンサー統括デスク。10年前にモータースポーツへチャレンジするも、あっけなく挫折した経験がある
大脇一成:カーセンサー本誌デスク。若かりし頃、埼玉の峠を夜な夜な攻めていたと吹聴しているがモータースポーツ経験はほとんどない
安島俊樹:カーセンサーEDGE編集部員。メンバー最年少の29歳。「運転が上手くないのはカッコ悪い」と気づき、カッコいい大人になるべくCERC参加を自ら志願

▲ロードスター購入から2週間後の今年1月、群馬にある『大山オート自動車部』でコンディションチェック。良品のお墨付きをもらい、早速サーキット走行に必要なロールバーなどの安全部品を取り付けることに ▲ロードスター購入から2週間後の今年1月、群馬にある『大山オート自動車部』でコンディションチェック。良品のお墨付きをもらい、早速サーキット走行に必要なロールバーなどの安全部品を取り付けることに
▲今年3月、千葉にある『袖ケ浦フォレスト・レースウェイ』のサーキットライセンスを取得した際のカット。手前が大脇、奥が安島 ▲今年3月、千葉にある『袖ケ浦フォレスト・レースウェイ』のサーキットライセンスを取得した際のカット。手前が大脇、奥が安島

あらためて思う中古車の実力

筆者:まずは、俺たちのNA-R(2代目ロードスター)について。あの車、H15年式の11年落ち、走行7万km、修ありで総額75万円なんだけど、どう?

大脇:今現在って、お金どれくらいかかってましたっけ?

筆者:ちょっと前に車検通して、ざっと120万円くらいだね。

安島:コスパが半端ないんじゃないかと思います。モータースポーツって、お金持ちの遊びっていうくらいだから、結構敷居が高いイメージでしたけど。

大脇:自分が普段乗っているホンダ フィット(初代)の方が、まだお金かかってますから。

筆者:あのNR-Aは、購入当時、本当に最安値物件だったからね。

大脇:修復歴がありましたからね。

筆者:でも、今回の車検であらためて主治医(大山オート自動車部)に診てもらったけど、油脂類以外は全く問題ないって。

大脇:あの車を買うとき、僕も一緒に行って試乗したじゃないですか。そのときの印象と、がらっと変わりましたよね。

筆者:確かに変わった。最初はもっとモッサリしてた。でも、ちゃんとエンジンを高回転まで回してあげたら、シャッキリしたもんね。

安島:車って、扱い方とか運転の仕方ですごく変わるんですね。

大脇:袖ケ浦フォレスト・レースウェイでがんがん練習して、マツ耐(マツダファン・エンデュランス)も走ったけど、今のところ壊れてませんし。

筆者:そう。だから、車って本来は想像しているよりタフで、きちんと手をかけてあげればそうそう壊れるもんじゃない、と。「安物買いの銭失い」って言うけど、車の状態に対する警戒レベルを高く上げすぎるのもどうなんだろう。

安島:僕たちみたいに、運転上手くなりたいというモチベーションだと、高性能の車である必要もないですしね。その意味でも、あのロードスターはほとんど素の状態なんで、自分の運転スキルが赤裸々に見えちゃいますね。

▲3月のライセンス取得以降、中野が4回、大脇と安島は3回、『袖ケ浦フォレスト・レースウェイ』で練習走行を行っている。およそ1ヵ月に1回のペース ▲3月のライセンス取得以降、中野が4回、大脇と安島は3回、『袖ケ浦フォレスト・レースウェイ』で練習走行を行っている。およそ1ヵ月に1回のペース

車を走らせることの奥深さを痛感

筆者:でも、正直なところ、運転って難しいよね。

大脇:袖ケ浦で練習したり、スポーツランドSUGO(マツ耐第1戦のサーキット)で走り始めてから、公道で愛車のフィットを上手く運転できなくなった。

安島:どういうことですか?

大脇:これまで雑に扱いすぎていて、それに車も体も慣れちゃってたんだろうね。コーナーの入り方とか、タイヤの使い方とかを意識し始めたとたん、逆にぎくしゃくしちゃうんだよ。

安島:それ、わかります。僕もちょっと前までダイナミックな走りが上手いって思っていましたけど、ギアチェンジだったりハンドル操作だったり、一つ一つの地味な動作がタイムに繋がるんだって。結構、力任せにエイってやってましたから。

筆者:そうだよね。仕事柄いろんな車に乗るし、普通の人よりも運転は上手というか、扱いには慣れていると思っていたけど、それとは次元が違うよね。

大脇:マツ耐で痛感しました。スピンしちゃいけないのは当然だとしても、ちゃんと車を走らせないと次の人にバトンが渡せませんからね。

安島:車が素のロードスターで良かったと思ってます。もっとハイパワーな車やターボ車だったら、運転が雑でもそこそこのタイムが出ちゃうと思うんです。

大脇:ロードスターは非力だもんね。

安島:この非力な感じでどんどん走り込んでおくのは大事なのかな、と。

筆者:そうだと思う。今、俺たちがやっているのは基礎練習。ややもすると同じことの繰り返しで退屈かもしれないけど、技術は確実に身についていくと思うんだ。

▲他のメンバーが多忙で練習できないなか、中野はこっそり筑波サーキットで行われた走行会に参加。この模様は、本誌にてリポートする予定だ ▲他のメンバーが多忙で練習できないなか、中野はこっそり筑波サーキットで行われた走行会に参加。この模様は、本誌にてリポートする予定だ

今後のレースに向け、練習あるのみ!

大脇:次のマツ耐は8月の筑波サーキットですね。

筆者:熊本地震の影響で、7月に大分のオートポリスで予定されていた第2戦が中止になって、その代替に8月の前半に岡山国際サーキットがセットされたんだけど、一月に2回の耐久レースはさすがに…。

安島:それで8月は筑波に絞るんですね。

筆者:そう。それに、筑波サーキットのマツ耐の1週間後の9月3日は、毎年恒例のメディア対抗ロードスター4時間耐久レースがある。

安島:メディア対抗、出るんですか?

大脇:今年もカーセンサーは声をかけてもらったから、ぜひ参加させていただきます、とは返事しているよ。

筆者:今年はどんな作戦でいくのよ?

大脇:今、調整中ですので、それまで待っててください。

筆者:なにはともあれ、次の筑波でのマツ耐は初戦のSUGOよりも上位を目指したいね。

安島:中野さんがさりげなく練習しているって聞いてたんで、僕ももっと練習したいです。

大脇:すでに袖ケ浦で2秒も差を付けられてるからね。

安島:2秒ですか! サーキットの1秒って結構でかいですからね。

筆者:とにかく練習あるのみ。とにかく、俺たちのホームグラウンドの袖ケ浦フォレスト・レースウェイでしっかり走り込もう。そして、前回のSUGOとか、メディア対抗の自分を超えていこうよ。

(了)

【CERCとは】
中古車情報誌『カーセンサー』の連載『CERC』のスピンオフバージョンである。カーセンサー本誌に収録しきれなかった話題を、同連載の語り手である本誌デスク本人が赤裸々に綴る。ちなみにCERCとはCarsensor Editors Racing Club(カーセンサー・エディターズ・レーシング・クラブ)の略。

【筆者プロフィール】
1970年生まれ。群馬県在住の編集・ライター。カーセンサー本誌の編集デスク担当。
2015年9月に参加したメディア対抗ロードスター4時間耐久レースでの惨憺たる結果から一念発起。運転技術を磨くべく、マツダ ロードスター(2代目)のNR-Aを購入した。

text・photo/編集部 中野