2010年1月に「低燃費タイヤラベリング制度」が始まって3年、低燃費タイヤはどのくらい一般的に知られているのか? 第4回「低燃費タイヤに関する実態調査」(日本能率協会総合研究所)が発表された。

JATMA(社団法人日本自動車タイヤ協会)が定める「低燃費タイヤラベリング制度」では、転がり抵抗とウエットグリップに関して一定以上の性能を発揮できるタイヤのみが「低燃費タイヤ」とうたうことができる。ブリヂストンや横浜ゴム、ミシュランタイヤなど、ほとんどのタイヤメーカーが参画している。

調査結果では「低燃費タイヤ」という言葉だけは知っているという人は58.8%で前年から10.1%の減。「低燃費タイヤ」という言葉すら聞いたことがないという人が35.1%と前年から9.8%増。「低燃費タイヤラベリング制度」に関しては、“基準が明確になって良かった”とポジティブに捉えているユーザーは23.9%で前年比4.9%減、“特になんとも思わない”と回答しているユーザーが58.5%と前年比約9.9%増。多くのデータが、低燃費タイヤへの関心の低下を示している。

一方で、低燃費タイヤという言葉を知っている、もしくは低燃費タイヤを正しく理解しているユーザーの内、39.8%が実際に低燃費タイヤを購入したことがあり、これは前年比27.8%増と大きく伸びている。低燃費タイヤを知っているユーザーは、選択肢の1つとして積極的に低燃費タイヤを選んでいるようだ。

低燃費タイヤは各メーカーが日進月歩で進化させており、燃費性能やCO2削減などの環境性能の向上はもちろん、グリップ性能、静粛性などの基本性能も格段に良くなっている。燃費が良くなればお財布にも優しく、ユーザーにとってもメリットは大きい。あとは低燃費タイヤのことを正しく、広く知ってもらうことが課題といえそうだ。

低燃費タイヤのことを知らない、よくわからないユーザーが増えている。結果として低燃費タイヤの購入にもつながらないようだ

低燃費タイヤのことを知らない、よくわからないユーザーが増えている。結果として低燃費タイヤの購入にもつながらないようだ

低燃費タイヤの購入理由では、燃費性能やウェット性能を上げる人が増えている。性能を知っていることが購入動機に直結するようだ

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