【試乗】新型スズキ アルト|低価格で低燃費。さらに奥ゆかしさまで感じられる進化したニューモデル
2022/04/28
かわいらしい雰囲気の外観にリニューアル
1979年に「アルト47万円」というキャッチコピーで成功を収めたスズキ アルト。今回2021年12月のモデルチェンジで9代目となる。
歴代モデルを見ていくと、先代のデザインを継承するよりも潮流に沿った雰囲気に趣をおいていたようであった。しかし今回の9代目は、先代のデザインを受けながらさらに塊感と重厚さをプレスラインで表現している。
これは初代ハスラーから2代目に変わったときのような雰囲気を感じる。先代のシャープで後方が持ち上がったウエッジ型のサイドビューから、丸みをもたせてエージレスに対応した雰囲気もする。
ヘッドライトとグリルに協調性をもたせテールランプのコストよりも雰囲気と後続車への視認性を高めたものである。小さくても少し賢く生意気そうな顔つきは「チコちゃん」っぽさを感じるのは私だけであろうか。
そんな生意気そうな顔つきだが、スズキらしいキッチュな2トーンが似合うデザインにしたところは否めない。兄弟モデルのアルトラパンのように、アルトにもかわいらしさが復活した。
パワー不足を補うマイルドハイブリッド
乗り込んでみて感じられるのは明るく開放的になった雰囲気と。視認性の良さである。後方確認の向上は真っ先に感じられた。
フロントウインドウの傾斜も小さくなったことで、ボディサイズは小さくてもさらに視認性を増した印象だ。居住性と安全性も留意したデザインといえる。
センタークラスターの雰囲気も大人らしい装いとなった。
エンジンを始動し、Dレンジにセレクトして発進する。
3人乗車でもフラットな道では不足はない。流れに乗るにも全く支障はないし、必要以上に負荷をかけなければミニマムを最大限に活用して快適さを演出している。
出力の足りない部分はそっとマイルドハイブリッドで補う。これは日本の奥ゆかしさが感じられる技術である。さりげない後押しは個人的に好感がもてる。
3人乗っているときは高い音が抑えられていた。パワー不足は全く感じないというのは語弊があるが、加速時にしか感じられない。
決して、ただ安いだけの軽自動車ではない
乗り心地も必要にして十分だ。サスペンションは価格を抑えながらソフトタッチの入力に変換させるノウハウは素晴らしい。
ステアリングとタイヤの関係も優しい雰囲気で、急なステアリングホイールの動きに対して寛容に車体を受けとめる。小さくても包容力は万全である。
スズキの軽自動車の特徴は、軽量化をしても乗り心地に悪影響を与えない誇れるエン ジニアリングである。
小回りを利かすためにタイヤの外径も上げず、最大限ホイールベースを伸ばして乗り心地をよくしながらボディ剛性も向上させる。不愉快のない心地と最新技術と安全性も携えて、新車価格おおよそ126万円はお値打ちである。
日本のレギュレーションが作りあげた、真似のできない伝統的な1台が大きな進化を遂げた。
▼検索条件
スズキ アルト(現行型) × 全国【試乗車 諸元・スペック表】
●アルト 660ハイブリッドX
型式 | 5AA-HA97S | 最小回転半径 | 4.4m |
---|---|---|---|
駆動方式 | FF | 全長×全幅×全高 | 3.4m×1.48m×1.53m |
ドア数 | 5 | ホイールベース | 2.46m |
ミッション | CVT | 前トレッド/後トレッド | 1.3m/1.3m |
AI-SHIFT | - | 室内(全長×全幅×全高) | 2.02m×1.28m×1.26m |
4WS | - | 車両重量 | 710kg |
シート列数 | 2 | 最大積載量 | -kg |
乗車定員 | 4名 | 車両総重量 | -kg |
ミッション位置 | インパネ | 最低地上高 | 0.15m |
マニュアルモード | - | ||
標準色 |
ダスクブルーメタリック、フェニックスレッドパール、アーバンブラウンパールメタリック、ソフトベージュメタリック、ブルーイッシュブラックパール3、シルキーシルバーメタリック、ホワイト |
||
オプション色 |
ダスクブルーM ホワイト2トーンルーフ、フェニックスレッドPホワイト2トーンルーフ、アーバンブラウンPMホワイト2トーンルーフ、ソフトベージュM ホワイト2トーンルーフ、ピュアホワイトパール |
||
掲載コメント |
- |
型式 | 5AA-HA97S |
---|---|
駆動方式 | FF |
ドア数 | 5 |
ミッション | CVT |
AI-SHIFT | - |
4WS | - |
標準色 | ダスクブルーメタリック、フェニックスレッドパール、アーバンブラウンパールメタリック、ソフトベージュメタリック、ブルーイッシュブラックパール3、シルキーシルバーメタリック、ホワイト |
オプション色 | ダスクブルーM ホワイト2トーンルーフ、フェニックスレッドPホワイト2トーンルーフ、アーバンブラウンPMホワイト2トーンルーフ、ソフトベージュM ホワイト2トーンルーフ、ピュアホワイトパール |
シート列数 | 2 |
乗車定員 | 4名 |
ミッション 位置 |
インパネ |
マニュアル モード |
- |
最小回転半径 | 4.4m |
全長×全幅× 全高 |
3.4m×1.48m×1.53m |
ホイール ベース |
2.46m |
前トレッド/ 後トレッド |
1.3m/1.3m |
室内(全長×全幅×全高) | 2.02m×1.28m×1.26m |
車両重量 | 710kg |
最大積載量 | -kg |
車両総重量 | -kg |
最低地上高 | 0.15m |
掲載用コメント | - |
エンジン型式 | R06D | 環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆☆ |
---|---|---|---|
種類 | 直列3気筒DOHC | 使用燃料 | レギュラー |
過給器 | - | 燃料タンク容量 | 27リットル |
可変気筒装置 | - | 燃費(JC08モード) | 33.1km/L |
総排気量 | 657cc | 燃費(WLTCモード) | 27.7km/L └市街地:24km/L └郊外:29.2km/L └高速:28.6km/L |
燃費基準達成 | R12年度燃費基準 95%達成車 |
||
最高出力 | 49ps | 最大トルク/回転数 n・m(kg・m)/rpm |
58(5.9)/5000 |
エンジン型式 | R06D |
---|---|
種類 | 直列3気筒DOHC |
過給器 | - |
可変気筒装置 | - |
総排気量 | 657cc |
最高出力 | 49ps |
最大トルク/ 回転数n・m(kg・m)/rpm |
58(5.9)/5000 |
環境対策エンジン | H30年基準 ☆☆☆☆ |
使用燃料 | レギュラー |
燃料タンク容量 | 27リットル |
燃費(JC08モード) | 33.1km/L |
燃費(WLTCモード) | 27.7km/L └市街地:24km/L └郊外: 29.2km/L └高速: 28.6km/L |
燃費基準達成 | R12年度燃費基準 95%達成車 |
自動車テクノロジーライター
松本英雄
自動車テクノロジーライター。かつて自動車メーカー系のワークスチームで、競技車両の開発・製作に携わっていたことから技術分野に造詣が深く、現在も多くの新型車に試乗する。車に乗り込むと即座に車両のすべてを察知。その鋭い視点から、試乗会ではメーカー陣に多く意見を求められている。数々のメディアに寄稿する他、工業高校の自動車科で教鞭を執る。『クルマは50万円以下で買いなさい』など著書も多数。趣味は乗馬。