コンパクトとミニバンが合体した?
“ちょうどいい”サイズのホンダ フリードがデビュー!

写真:尾形和美 文:高山正寛

PERFORMANCEエンジン種類やミッション、最新装備などを解説

モビリオ系の実質後継車種、クラス初の8人乗りも設定
  • ホンダ フリード エンジン|ニューモデル試乗
  • ホンダ フリード シフトレバー|ニューモデル試乗
  • ホンダ フリード カーナビ|ニューモデル試乗
テレビCMで見るコンパクトとミニバンを切り取って足したことを表す記号には、結構意味がある。フロントはコンパクトなフィットをベースにし、居住空間は限りなくステップワゴンに近い。全長4215mmというボディによくぞここまでの室内空間を作り上げたと驚くほどだ。
エンジンはフィットRSと同じ1.5L、これ1本で勝負。ミッションもFFがCVT、4WDが5ATとなるのもフィットと同様である。

DRIVING実際に運転してのドライビングフィールを解説

多人数乗車でも交通の流れに十分乗れる動力性能をもつ
  • ホンダ フリード 走り|ニューモデル試乗
  • ホンダ フリード アルミホイール|ニューモデル試乗
  • ホンダ フリード メーター|ニューモデル試乗
試乗した最上級グレードとなるGiエアロ(FFのみの設定)の車両重量は1330kg、同エンジンを搭載するフィットRSより、200kg以 上重い。大人約3名分の重量が最初から加わったハンデをどう乗り越えるかがポイントだが、意外や意外、CVTやエンジン特性の変更 で大人4名乗車でも加速は十分以上だ。ただしこれが高速に行くと上り坂ではやや苦しい。

SPACE室内空間の広さや演出を解説

無駄なシートアレンジを廃し、定員に合った使い方を提案
  • ホンダ フリード 3列目シート|ニューモデル試乗
  • ホンダ フリード 2列目3列目乗車|ニューモデル試乗
  • ホンダ フリード ラゲージ|ニューモデル試乗
これはウマイな、と思うのが5/7/8名という乗車定員に対して、使い方を提案できている点。これは「何でもできますよー」的なシートアレンジではなく、ユーザー 側が「こう使うなら何人乗り」というある部分割り切った設定をしていること。ゆえに、各シートはしっかりと座れ、気になる3列目シートはやや背もたれの長さが不 足気味ながらも十分使える。

OWNERSHIPスタイルや品質など所有する喜びなどを検証

コンパクトミニバンだからという日陰の身?はもう卒業
  • ホンダ フリード フロントグリル|ニューモデル試乗
  • ホンダ フリード エンブレム|ニューモデル試乗
  • ホンダ フリード インパネ|ニューモデル試乗
まずデザインがいい。価格もそれなりに上がってはいるが、とても1.5Lのスモールミニバンに見えない主張がある。フリードはワンクラス上のミニバンユーザーからも「へえーっ、結構いいね」といわれるだけのチカラをもっている。大型ミニバンを運転しづらいからと言って諦めていたオトーサンも自信をもって買って良し!! 売れている理由がわかります。

SPECIFICATIONS

グレード Giエアロ
駆動方式 FF
トランスミッション CVT
全長×全幅×全高(mm) 4215×1695×1715
ホイールベース(mm) 2740
車両重量(kg) 1330
乗車定員 7人
エンジン種類 直4SOHC
総排気量(cc) 1496
最高出力 87kW(118ps)/6600rpm
最大トルク 144N・m(14.7kg-m)/4800rpm
車両本体価格 226万円

RATING走行性能だけでは車は語れない。そこで快適装備の充実度や安全性の高さ、環境性能、燃費、バリューの5つのポイントで評価する

EQUIPMENT(装備)

最上級グレードとはいえ、カーナビはオプション。ただし両側パワースライドドア、エアロパーツ、フルオートエアコン、15インチアルミホイールなどを標準装備。内容を考えるとお買い得感はある。

SAFETY(安全性)

VSA(ABS+TCS)、ディスチャージヘッ ドライト、セキュリティアラーム&イモビライザー、そして1列目サイドエアバッグなど、すぐ下のGエアロに比べ、安全装備が充実。単体装着よりお得。

ECO(環境性能)

FF車は平成22年度燃費基準+25%を達成、4WD車は+5%達成と差はあるが、低排出ガスに関してはどちらも4つ星を獲得。現在求められる環境性能から考える
とトップレベルといっていい出来だ。

MILEAGE(燃費)

Giエアロを含むFF車は16.4km/Lだが、4WD車は14.0km/Lと車重の違いが燃費の差に出てしまった。それでも 400km近くを走った(うち高速200km)結果は14.9km/L、実用燃費も高い。

VALUE(バリュー)

Giエアロの販売比率は4%と低い。ここまでフル装備でなくてもいいということだろう。これにホンダ自慢のインターナビ対応カーナビを付ければ、乗り出しは280万円程度、これは少々高いかな。

総合評価
19