新型ホンダ ステップワゴンはトルクフルな新エンジンと足回りの改善で乗り心地が良くなった
2015/06/11

先代に比べて乗り心地とレスポンスが向上
5代目となるステップワゴンはニューウェポンを携えて登場した。話題のわくわくゲートに加え、ダウンサイジングされた1.5Lターボエンジンだ。トランスミッションはすべてのグレードでCVTと組み合わされている。ラインナップはノーマルグレードが3タイプ、よりスポーティに味付けされたグレードのSPADAが2タイプの設定。今回はノーマルグレードのG・EXと、SPADA・Cool Spiritの2台に試乗した。どちらも快適装備が充実した上級グレードだが、走りはどうだろうか。
まずはG・EXに試乗する。エンジンはアイドリングストップ後の再始動も速く、静粛性も高い。走り出しの際もスムーズで、流れに乗る時の加速はキビキビとしたスポーティさが感じられる。CVTとのマッチングもポイント。ミッション自体の重量軽減により小気味よいレスポンスを見せる。アクセル操作と加速のタイムラグからCVTを敬遠する方にも一度おすすめしたいところだ。
サスペンションはよく上下に動いて衝撃を吸収しながら常にボディをフラットに保つ動きを見せる。切り立ったエクステリアデザインは横風の影響を受けやすいが、揺れを上手くいなしている。リアにもう少し安定感があるとフラつきはさらに軽減されるだろうか。
続いてSPADA・Cool Spirit。横風が強いシチュエーションでもSPADAの方は走行安定性が良好で走り出しも軽やかだ。これはダンパーとスプリングやベアリングの変更によって、リアサスペンションアームの剛性が向上しているためであろう。ちなみにシート2列目に座っての走行も体験したが、1列目よりもさらに静かで快適な印象だ。
2台とも先代に比べてシャシーが刷新されたわけではなく、5ナンバーサイズと大きさもほぼ同様。しかし、トルクフルな新エンジンとサスペンションとボディをつなぐブッシュの改良によってドライバーの操作によく反応し、乗り心地も改善された車に仕上がった。改良で得た余力をただ速さに振り向けるのではなく、快適な乗り心地を追求した人に優しい車にするために使ったといえる。




【SPECIFICATIONS】
■グレード:G・EX ■乗車定員:7名
■エンジン種類:直4DOHCターボ ■総排気量:1496cc
■最高出力:110(150)/5500[kW(ps)/rpm]
■最大トルク:203(20.7)/1600-5000[N・m(kgf・m)/rpm]
■駆動方式:FF ■トランスミッション:CVT
■全長×全幅×全高:4690×1695×1840(mm) ■ホイールベース:2890mm
■車両重量:1670kg
■JC08モード燃費:16.2km/L
■車両本体価格: 258万8000円(税込)
■グレード:SPADA・Cool Spirit ■乗車定員:7名
■エンジン種類:直4DOHCターボ ■総排気量:1496cc
■最高出力:110(150)/5500[kW(ps)/rpm]
■最大トルク:203(20.7)/1600-5000[N・m(kgf・m)/rpm]
■駆動方式:FF ■トランスミッション:CVT
■全長×全幅×全高:4735×1695×1840(mm) ■ホイールベース:2890mm
■車両重量:1700kg
■JC08モード燃費:15.4km/L
■車両本体価格: 288万7000円(税込)
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