ホンダ N-WGN/N-WGNカスタム (松本英雄)【ニューモデル試乗】
カテゴリー: ホンダの試乗レポート
2013/12/27

軽快で扱いやすい味付けとなる標準のN-WGN。対して力強くきびきびとした味付けのカスタムGターボパッケージ。どちらもホンダ車を望むユーザーの好む「スポーティーさ」を念頭に置いている
スポーティな味付けを望むホンダ車ユーザーへの1台
扱いやすさに重点を置いた標準のN-WGNの味付け
まずNAエンジン+CVTのN-WGN Gに乗った。走りはキビキビというより、扱いやすさを念頭に置いた味付けだ。
ステアリング操作は軽く、極めて軽快。だが、この扱いやすさと裏腹に、街中の乗り心地は少々硬めだ。特に荷重が少ないリアには、その硬さが顕著に表れる。
この背景には、ホンダ車を望むユーザーが、スーパーハイトワゴンであろうがスポーティな味付けを好む、というのがある。エントリーグレードであるGはスタビライザーが非装着なため、ロールを硬めのスプリングとダンパーで抑えている。
だがサイドウォールの柔らかなタイヤだけでは道路のつなぎ目を補いきれない。足回りの硬さが、リアハッチ部分の剛性の甘さまで露呈させてしまうのだ。もっとも荷物や乗員による荷重が増せば乗り心地は改善し、高速走行での安心感もある。
カスタムGターボパッケージの足回りは秀逸
次にターボエンジンを搭載したカスタムG・ターボパッケージに乗る。走り出しから力強い。低中回転領域で最大トルクを発生し、キビキビ走ることに重点を置いた味付けだ。
加速性能を重んじ、最終減速比はNAよりローギヤードだ。ステアリングは専用セッティングで、低速でもしっとりとした重みがあり高級感が漂う。
この重み=手応えは、高速道路では不安を取り除いてくれる。カスタムターボの注目ポイントはサスペンションのセッティングだ。段差を越える時も“タタン”と心地よく通過する。これはサスペンションがちゃんと利いている証拠だ。専用のスプリングとダンパーは伊達じゃない。
動きが機敏でロールが少ないのはスタビライザーの効果だ。価格はカスタム Gと比べ約20万円ほど高くなるが、この乗り心地とハンドリング、性能からすると決して高くない。基本骨格が良質だと軽自動車とはいえクラスを超えたフィーリングになる良い例なのである。
SPECIFICATIONS
グレード | G | G・Aパッケージ | カスタム G・ターボパッケージ |
駆動方式 | FF | 4WD | |
トランスミッション | CVT | ||
全長×全幅×全高(mm) | 3395×1475×1655 | 3395×1475×1675 | |
ホイールベース(mm) | 2520 | ||
車両重量(kg) | 820 | 870 | 910 |
乗車定員(人) | 4 | ||
エンジン種類 | 直3DOHC | 直3DOHC+ターボ | |
総排気量(cc) | 658 | ||
最高出力[kW(ps)rpm] | 43(58)/7300 | 47(64)/6000 | |
最大トルク[N・m(kg-m)/rpm] | 65(6.6)/4700 | 104(10.6)/2600 | |
JC08モード燃費(km/L) | 29.2 | 26.0 | 24.2 |
ガソリン種類/容量(L) | レギュラー/30 | ||
車両本体価格(万円) | 113.1 | 125.0 | 163.0 |
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