まだ乗れるブランニューのシェルビー!エアコン標準の500馬力オープン

  • シェルビー コブラ アジア パシフィックモデル 走り|ニューモデル試乗
  • シェルビー コブラ アジア パシフィックモデル リアスタイル|ニューモデル試乗
スーパーフォーマンス社の「MK-Ⅲ」をベースに、日本向けに装備を拡充。コブラ初心者でも乗りやすくした。標準装備として雨をしのぐソフトトップ、トノカバー、パンク修理キットなどを装着。オプションで+65万円のハードトップも選べる。外板色は11色で、ストライプはレスオプション。新車保証は1年間または走行6000km
1963年から1970年に生産されたオリジナルのコブラはキャロル・シェルビー氏が率いるシェルビーアメリカンが、英国ACカーズからボディ、フレームなどの供給を受け、フォード社のエンジンとトランスミッションを組み合わせて完成させたもの。

その人気から多くのリプロダクションモデルが生まれたが、今回シェルビーアジアが販売するAP(アジアパシフィック)モデルは、シェルビーライセンシング社が認めたコンティニューションモデル(継続生産車)。1960年代当時のフレームや足回りのデザインを使用する唯一のブランドとなる。

6ℓのV型8気筒エンジンは500馬力を発揮。5速マニュアルのみの設定で、前後サスペンションにはダブルウィッシュボーンを採用。18インチタイヤが標準だが15インチも選択可能。トノカバーやソフトトップ、エアコンなども標準装備で価格は680万円となる。
  • シェルビー コブラ アジア パシフィックモデル エンジン|ニューモデル試乗
  • シェルビー コブラ アジア パシフィックモデル インパネ|ニューモデル試乗
シフトレバー、サイドブレーキはオリジナルのスタイルを踏襲したもの。標準装備としてスミス製の7連メーターやコンソールボックス、バックワードシフトレバー、ウッドステアリングを装着。速度計は反時計回りの180マイルスケールを表示する。スタンダード仕様のエンジンは500ps/62.2kg-mを発揮するフォードモータースポーツ製6LのV8OHVを搭載。写真は+150万円のオプションとなる495psのROUSH社製5.8LのV8スーパーチャージャー。さらにオプションとして412psのマスタング用COYOTE 5LのV8(+100万円)も用意される

暴力的な楽しみが残る本物のシェルビー

もはやオリジナルモデルの相場が6000万円を超えている骨董品のような車なだけに、そのテイストを新車で楽しめるということはコブラファンにはとって物凄い朗報である。試乗したモデルはエンジン仕様の異なるハイパフォーマンスマシンだったが、ボディほかのクオリティを確認するには十分な時間を取ることができた。

まずボディ。完成度が高いグラスファイバー造型であり、歪みや引っ掛かりは皆無。逆回転速度計を含むスミス製の計器類も雰囲気を盛り立ててくれる。本革シートに身を任せてローにシフトして右足に少しだけ力を入れると低いエグゾーストとともに強烈な加速が始まるのだ。

軽量ボディにハイパワーの組み合わせはユニーク。よくできたリアサスのおかげで低速走行でも乗り心地が保たれている。APモデルはクラッチも重すぎず快適。本当の面白さが残る一台だ。

SPECIFICATIONS

主要諸元のグレード アジアパシフィックモデル
全長×全幅×全高(mm) 3860×1753×1220
車両重量(kg) 920
エンジン種類 V8 OHV
総排気量(cc) 5949
最高出力[ps/rpm] 500/6100
最大トルク[kg-m/rpm] 62.2/5300
車両本体価格 680万円(エアコン付き)/650万円(エアコンなし)
Tester/堀江史朗 Photo/向後一宏