テスラ モデルS|ニューモデル試乗

今、通の間でコレ以上に注目される車はないだろう。車を知らない人だって、そのインテリアにはひっくり返るはず。そして乗れば、また驚きがある。しかもEVだけに先進性アピールも抜群。つまり大人が車に求めるすべてのモノを満たしているのだ!

値段も日常性も十分リアル 真剣に欲しい至極の乗り味

内外装だけで十分ソソる

ポルシェパナメーラに近いディメンションの4ドアクーペボディは奇をてらわない美しさ。上質なインテリアは、中央に鎮座する17インチのタッチパネルが目を奪う。

車両の各種情報の表示、回生ブレーキの利きや車高の調整等々、様々なセットアップもここから行うことができる。ネットには常時接続で、ナビはGoogle Mapsを使う。

EVうんぬんの前に、この内外装だけでも十分ソソるのだ。

そうは巡り合えない至極の乗り味

しかし本当にうならされるのは、その走りである。動力性能もさることながら、アクセル操作に対する加速感のリニアリティは抜群。回生ブレーキを強めにセットすれば、アクセルオフだけでほぼ停止状態にまで導けるのだが、それも含めて加減速に違和感はなく、まさに思いのままの走りを楽しめる。

シャーシ性能も素晴らしい。車重は2トン超に至るも重心がきわめて低く、当然フロントにエンジンもないだけに、フットワークは俊敏そのもの。しかもステアリングフィール、アシの動き等々あらゆる部分の質が高い。エアサスのもたらす乗り心地も絶品という具合なのである。

こんな至極の乗り味の車、歴史あるブランドでもそうは巡り合えないのに…。試乗の後、しばしぼうぜんとしてしまった。

気になる航続距離はバッテリー容量により約250km/375km/500kmから選択可能。価格はベースモデルで6万2400ドル(北米)からで、日本でも為替の動向にもよるが700万円から提供できそうとのこと。つまり価格も使い勝手も十分にリアリティがあると言っていい。

正直、思い切り魅了されてしまった。今、真剣に欲しくなっている1台なのだ。

アルミ製ボディにより軽量化が図られた。バッテリーは床下に、モーターは後輪の間に配置される

アルミ製ボディにより軽量化が図られた。バッテリーは床下に、モーターは後輪の間に配置される

地図や各種設定だけでなく、ブラウザーとしても使うことができる17インチタッチスクリーンを中央に配置

地図や各種設定だけでなく、ブラウザーとしても使うことができる17インチタッチスクリーンを中央に配置

充電用のプラグはリアコンビランプに同化するデザインとされた。充電はCHAdeMOにも対応する

充電用のプラグはリアコンビランプに同化するデザインとされた。充電はCHAdeMOにも対応する

SPECIFICATIONS

グレード MODEL S
駆動方式 RR
トランスミッション 1AT
全長×全幅×全高(mm) 4978×1964×1435
ホイールベース(mm) 2960
車両重量(kg) 2106
乗車定員(人) 5
エンジン種類 モーター
最高出力[ps/rpm] 416/5000-6700
最大トルク[N・m/rpm] 600/0-5100
Tester/島下泰久 Photo/テスラモーターズ