4xe▲モーターの瞬発的なトルクと電子制御システムによって悪路走破性が向上。ジープ史上最も燃費効率の良いモデルだ

快適性重視か走破性重視か、どちらも魅力的な2タイプがラインナップ

ジープ初のPHV“レネゲード4×e”に用意されているリミテッドとトレイルホークの2台に試乗して、すぐに「これはトレイルホークの一択でしょ」と確信した。

そもそもリミテッドとトレイルホークでは同じ1.3Lターボエンジンを積んでいるのに最高出力はトレイルホークの方が48psも大きい179psとなっている。ここに最高出力60psの後輪駆動用モーターが加わることで、トレイルホークは239ps、リミテッドは191psの総合出力を発揮する。

しかも、トレイルホークには栄誉あるトレイルレイテッドのバッジが授けられている。トレイルレイテッドとはジープが定めるオフロード性能の認証制度のようなもので、ジープの中でも厳しい審査に合格したごく一部のモデルのみに与えられる。
 

4xe▲エクステリアはガソリンモデルのものを踏襲。青色アクセントのあしらわれたフロントグリルや、4xeバッジでPHEVであることをアピールしている
4xe▲自宅での普通充電が可能で、簡易的な装置で充電することができる。また、バッテリー残量がなくなった場合でもハイブリッド車同様に走行することができる

私はアメリカ・ミシガン州にあるFCAのオフロードモデル用テストコースでトレイルレイテッドの一気乗りに挑戦したことがあるが、小はレネゲードから大はラングラーまで、すべてのトレイルレイテッドモデルがこの難コースを走破してみせた。裏を返せば、トレイルレイテッドであればオフロード性能はジープによって保証されているといっていいだろう。

乗り心地にしても、市街地で時としてタイヤがばたつくリミテッドよりも、ショックの吸収が巧みでサスペンションがしなやかにストロークするトレイルホークの方が快適だった。最低地上高がリミテッドより40mmも高いトレイルホークはその分、サスペンション・ストロークが長くて衝撃吸収性に優れていることに加え、踏面が柔らかいオールシーズンタイヤを装着していたことが、リミテッドよりも快適な乗り心地を生み出す要因だったと推測される。
 

4xe▲Apple CarPlayとAndroid Autoに対応、スマートフォンの音声操作や対応アプリを、車内のインフォメントシステムから利用できる
4xe▲7インチモニター付きの専用メーターを装備。モニター内メニューはステアリング上で操作可能
4xe▲センターには、3つの4WDモード切り替えなどをできるダイヤルを設置、安全に坂を下るヒルディセントコントロールや、新たに追加されたスポーツモードなども切り替え可能

というわけで、どこからどう考えてもトレイルホークの方が魅力的だと思っていたのだが、価格表と装備表を見比べるうち、その確信が揺らいできた。

価格はリミテッド498万円、トレイルホーク503万円と、リミテッドのほうがほんの少しだけ安い。にもかかわらず、リミテッドにはレザーシート、シートヒーター、アダプティブクルーズコントロールという“豪華装備”が標準で付いてくる。反対に、トレイルホークはオプションでもこれらを装備できない。

つまり、オフロード性能や市街地での乗り心地はトレイルホークの方が上回っているけれど、装備内容はリミテッドの方が上。今回はテストできなかったものの、ワインディングロードでの走りもリミテッドがトレイルホークを凌いでいる可能性がある。そこまで考えると、トレイルホーク一択で本当にいいのかどうか、ちょっと心配になってくる。
 

4xe▲リミテッドグレードには、助手席下収納や8wayパワーシートなども装備する(画像はトレイルホーク)
4xe▲画像のトレイルホークグレードは、ステッチ入りファブリックシートを装備している
4xe▲ラゲージには、充電ケーブルやスペアタイアが用意されているため、ガソリンモデルよりも容量は少なくなっている

レネゲード4xeは前輪をエンジン、後輪を電気モーターで駆動するタイプのPHV。容量11.4kWhのバッテリーにより最大48kmのEV走行が可能な他、モーターの力だけで130km/hの速度まで対応する。また、エンジンをかければ最高速度は200km/hに達する。

また、エレクトリック、ハイブリッド、Eセーブの3モードを用意し、環境性能重視からドライバビリティ優先までドライバーの好みに応じたパワートレインの作動状況を選択できる。それでいてジープらしいデザイン性やオフロード性能は堅持。まさに環境時代に相応しいジープといえるだろう。
 

▼検索条件

ジープ レネゲード 4xe × 全国
文/大谷達也、写真/茂呂幸正

【試乗車 諸元・スペック表】
●リミテッド 4xe 4WD

型式 7LA-BV13 最小回転半径 5.5m
駆動方式 4WD 全長×全幅×全高 4.26m×1.81m×1.7m
ドア数 5 ホイールベース 2.57m
ミッション 6AT 前トレッド/後トレッド 1.54m/1.54m
AI-SHIFT - 室内(全長×全幅×全高) -m×-m×-m
4WS - 車両重量 1790kg
シート列数 2 最大積載量 -kg
乗車定員 5名 車両総重量 2065kg
ミッション位置 フロア 最低地上高 0.17m
マニュアルモード
標準色

アルパインホワイトクリアコート、コロラドレッドクリアコート、ブラッククリアコート、スレートブルーパールコート

オプション色

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掲載コメント

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型式 7LA-BV13
駆動方式 4WD
ドア数 5
ミッション 6AT
AI-SHIFT -
4WS -
標準色 アルパインホワイトクリアコート、コロラドレッドクリアコート、ブラッククリアコート、スレートブルーパールコート
オプション色 -
シート列数 2
乗車定員 5名
ミッション
位置
フロア
マニュアル
モード
最小回転半径 5.5m
全長×全幅×
全高
4.26m×1.81m×1.7m
ホイール
ベース
2.57m
前トレッド/
後トレッド
1.54m/1.54m
室内(全長×全幅×全高) -m×-m×-m
車両重量 1790kg
最大積載量 -kg
車両総重量 2065kg
最低地上高 0.17m
掲載用コメント -
エンジン型式 46337540 環境対策エンジン -
種類 直列4気筒SOHC 使用燃料 ハイオク
過給器 ターボ 燃料タンク容量 36リットル
可変気筒装置 - 燃費(10.15モード) -km/L
総排気量 1331cc 燃費(WLTCモード) 17.3km/L
└市街地:18.5km/L
└郊外:15.1km/L
└高速:18.5km/L
燃費基準達成 -
最高出力 131ps 最大トルク/回転数
n・m(kg・m)/rpm
270(27.5)/1850
エンジン型式 46337540
種類 直列4気筒SOHC
過給器 ターボ
可変気筒装置 -
総排気量 1331cc
最高出力 131ps
最大トルク/
回転数n・m(kg・m)/rpm
270(27.5)/1850
環境対策エンジン -
使用燃料 ハイオク
燃料タンク容量 36リットル
燃費(10.15モード) -km/L
燃費(WLTCモード) 17.3km/L
└市街地:18.5km/L
└郊外: 15.1km/L
└高速: 18.5km/L
燃費基準達成 -