世界的ベストセラーのボルボ XC60は、キレッキレの走りを見せてくれた
カテゴリー: ボルボの試乗レポート
2018/04/11
ボルボ入魂の小気味好く静謐な世界観に酔うべし
XC90、V90とS90、V90クロスカントリーと、ボルボの新しいデザインに目が馴染んできた近頃。
同じくSPAアーキテクチャだし、新しいXC60は90シリーズの金太郎飴にならないかと少し心配していたのだが、それは杞憂だった。
走り出してすぐさま感じられたのは、90シリーズにはないキレ。2865mmというホイールベースはXC90に比べ120mmも短い。
旧型と比べたら+90mmほど延びたが、最小回転半径は5.7Mと従来より0.1M削ってきた。絶妙な磨かれ具合に、XC60がボルボの世界的ベストセラーかつ主力モデルであることを思い出す。
むしろ上位モデルとの共通項は、内装の雰囲気と心地よさだ。試乗車は白いナッパレザーのインスクリプションだったが、その静的質感の高さは旧型オーナーなら驚くレベルだろう。
浜辺に漂着した流木風仕上げの「ドリフトウッド」も、近頃サード・ウェイバーなボルボ・ワールド全開の北欧感。
この空間で淹れたてコーヒー飲んだらリア充確定、そんなお洒落偏差値の高いインテリアだ。
T5+アイシンの8速ATによる254psのAWDという既視感あるパワートレインは盤石で、スムーズさとパンチ力は申し分ない。
一方でオプションのエアサスは、ドライブモードがコンフォートのままだと路面の荒れた峠道で、乗り心地が多少ポヨポヨした。
スポ―ツに入れると車高が低まる分、劇的ではないにせよ動きは締まる。
走りのおうようさ、サイズ感からくる余裕は90シリーズがやはり上。
とはいえ軽快さならXC60は2枚ほど上手だし、後乗の視線の高さと居住性は特筆モノ。
ベーシック好きなら、T5指名買いもアリと思わせる出来映えだ。
【SPECIFICATIONS】
■グレード:T5 AWD Inscription ■乗車定員:5名
■エンジン種類:直4DOHCターボ ■総排気量:1968cc
■最高出力:187(254)/5500[kW(ps)/rpm]
■最大トルク:350(35.7)/1500-4800[N・m(kgm)/rpm]
■駆動方式:4WD ■トランスミッション:8AT
■全長x全幅x全高:4690x1900x1660(mm) ■ホイールベース:2865mm
■車両価格:679万円
【関連リンク】
あわせて読みたい
- 西川淳の「SUV嫌いに効くクスリをください」 ランボルギーニ ウルスの巻
- 先代BMW 3シリーズ(F30型)を買うなら、総額150万円以下が狙い目だ!
- EVハイパーカーメーカー「リマック」が今熱い!従来のスーパーカーを猛追するクロアチアの新星【INDUSTRY EDGE】
- 【功労車のボヤき】「オペルとは思えないほどイカしてる!」というトホホな褒め言葉に涙した日もあったけど……。オペル一族の逆襲!?
- 5年落ち以内が車両本体価格200万円以下から狙える! スタイリッシュな輸入車SUV4選
- 【試乗】メルセデス・ベンツ 新型Sクラス│”新時代の車”を堪能できるラグジュアリーセダンの最高峰!
- 9年連続エンジン・オブ・ザ・イヤー2.0~2.5L部門賞を受賞した「2.5L直列5気筒TFSIエンジン」搭載の狙い目モデル3選
- ドア開閉音からも分かる卓越したビルドクオリティ、空冷時代だからこそ生きたポルシェの技術力
- 【試乗】新型 フォルクスワーゲン T-Cross│「TさいSUV」はハッチバックよりもどこが欲張りか? 実際に乗って考えた
- 今はもう中古車でしか味わえない高純度FR、国産を代表するミドルセダンのレクサス GS【Back to Sedan】