ボルボ V70 T-5スポーツ【プレイバック試乗】
カテゴリー: ボルボの試乗レポート
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2010/05/11
コンセプト
限定スポーティモデルをラインナップに加えた
V70シリーズの2001年の販売台数は、1万台強。プレミアムステーションワゴン市場において、これに勝るモデルは、国産輸入を問わずない。クラウンエステートはトヨタの販売力をもってしても6000台強であったというから、いかにV70の人気が高いかがわかるだろう。T-5スポーツは、そもそも現行V70がデビューした2000年に500台、翌2001年に400台だけ限定販売したモデルで、いずれも即完売状態の人気であったため、今年はラインナップに加えてみた、というわけだ。
2.3L直5DOHC20バルブユニットは可変バルブタイミング機構とハイプレッシャーターボによって、250psという高出力を達成。さらに2002年モデルでは、インテークマニホールドやスロットルモジュール、フロント触媒の改良/変更により、低燃費・低排出ガス性能を実現した。
室内&荷室空間
素晴らしいオーディオと豪華なインテリア
エクステリアでは17インチの専用デザインアルミホイールが目立つ程度だが、インテリアには他グレードとの一層の差別化が施されている。今回初採用となるのが、スポーツレザーシートとアルミニウムパネルだ。サイドのサポートを強めたバケットタイプのシートとし、カラーパターンも5色が用意される。鈍く輝くアルミニウムパネルはダッシュの一部とドアハンドル周辺に配され、クールで硬質な雰囲気だ。その他、シフトノブやハンドブレーキノブが革製になり、トリップメーターやクルーズコントロールなども標準で装備されている。
機能面では、新型のダイナミックスタビリティ&トラクションコントロールやエマージェンシーブレーキアシスタンスが新採用となった。ドルビーサラウンドによる音響はまるでホームシアター感覚だ。
ドライブフィール
高速での安定感が増す18インチスポーツサス
250psのスポーツ仕様だからといって、アクセルをガンガン踏んでかっ飛ぶのは、この車のスタイルに合わない走り方だ。軽めのアクセルペダルをホンの少しだけ踏み込めばグィと車は前へ進み、ある程度の速度域に達したら、その後は親指一本の力を加減するだけで常に流れをリードする。そんな余裕しゃくしゃくのドライブこそV70シリーズのトップレンジにふさわしい。実際、街中では5分の1以上アクセルを踏み込む必要はないのだ。オプション設定の18インチホイールスポーツサス仕様にも試乗した。高速道路でのレーンチェンジなどで明らかにフラット感が増し、安定した走りを見せる。街中での乗り心地の犠牲も最小限。ハンドリングは切り始めのクイック感が増す。もっともミシュランパイロットスポーツのパターンノイズは気に障るのだが…。
こんな人にオススメ
最も売れているプレミアムワゴン。欲しいんだけど街でよく見かけるのがなんとなく嫌だなあ、という方へ。最上級にして最高のパフォーマンスだから、鼻高々に乗ることができるでしょう。あとは、高速道路での長距離移動が多い方。18インチホイール仕様にして乗ってみてください。ラクです。それ以外は普通の2.4で十分!SPECIFICATIONS
グレード | T-5スポーツ |
駆動方式 | FF |
トランスミッション | 5AT |
全長×全幅×全高(mm) | 4710×1815×1470 |
ホイールベース(mm) | 2755 |
車両重量(kg) | 1620 |
乗車定員 | 5人 |
エンジン種類 | 直列5気筒DOHCターボ |
総排気量(cc) | 2318 |
最高出力 | 184kW(250ps)/5200rpm |
最大トルク | 330N・m(33.7c)/2400~5200rpm |
車両本体価格 | 575.0万円 |
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