※この記事はカーセンサー関東版40号(2000年10月26日発売)に掲載されていたものをWEB用に再構成したものです

高い動力性能で、オンも合格、オフロードはハイレベル

  • ボルボ クロスカントリー 走り|ニューモデル試乗
  • ボルボ クロスカントリー リアスタイル|ニューモデル試乗
↑オンロードはもちろんダートでも乗り心地は良く、走破力もハイレベル(左)バンパーの形状や、ゲートに「XC」などのエンブレムが入るリアビューが目立つ(右)
クロスカントリーは1997年に先代のV70をベースにして登場したのが最初だ。V70をベースに車高を上げ、オフロード走行もできるようにしたこのモデルは、アメリカで大ヒットした。日本にも輸入され、一部のファンに受け入れられていた。 そこで、モデルチェンジしたV70では特別限定でなくカタログモデルとして設定されたのだ。

エンジンは直列5気筒DOHCライトプレッシャーターボの2.4L。200psの最高出力と29.1kg-mの最大トルクを1800rpmという低回転で発生する。ミッションも2.4Tはマニュアルシフト付きの5速AT(ギアトロニック)で、駆動はフルタイム4WDとなる。タイヤは専用タイヤ、ピレリ社製スコーピオンS/Tだ。

渓流釣りや高原のキャンプへの足としてピッタリ

  • ボルボ クロスカントリー  インパネ|ニューモデル試乗
  • ボルボ クロスカントリー  ラゲージルーム|ニューモデル試乗
↑インパネのデザインは現行型V70と基本的に同じ。本革と木目の雰囲気が○(左)リアシートは世界初の4:2:4 分割可倒式でラゲージスペースと一体にすることが可能(右)
Dレンジでスタートする。動きは少し重めに感じるがミッションの動きはスムーズだ。0→100km/hは10秒台。100km/h巡航は5速2200rpmになる。ちなみに各ギアで6000rpmまで回すと1速50km/h、2速90km/h、3速140km/hを記録した。スポーティワゴンといってよい動力性能だ。

走行前に気になったのはノーマルより55mmも高くなった車高がハンドリングにどこまで影響しているかだった。高速道路での操舵力は重く、直進性も一応合格といえるレベル。レーンチェンジでの収まりは若干、ピシッとしない部分もあるが不安感はない。コーナリングも重めの操舵力を保っているが、ロールはやや大きめだ。クロスカントリーの強味であるダートなどでの走りは、乗り心地が良く、走破力もハイレベルと言えるものだっだ。

渓流釣りや高原のキャンプが好きな人にはピッタリの足になりそうだ。

SPECIFICATIONS

主要諸元のグレード 2.4T
駆動方式 4WD
トランスミッション 5AT
全長×全幅×全高(mm) 4735×1860×1560
ホイールベース(mm) 2765
車両重量(kg) 1700
乗車定員(人) 5
エンジン種類 直5DOHC+ターボ
総排気量(cc) 2434
最高出力[ps/rpm] 200ps/6000rpm
最大トルク[kg-m/rpm] 29.1kg-m/1800-5000rpm
10・15モード燃費(km/L) 8.5
ガソリン種類/容量(L) 無鉛プレミアム/70
車両本体価格 530.0万円

石川真禧照の責任採点

コンセプト 5点 取り回し 4点 加速性能 3点 ブレーキ性能 4点
フィニッシュ 4点 操作系の使い勝手 3点 乗り心地 3点 環境対策 4点
前席居住性 4点 ラゲージルーム 3点 操縦安定性 3点 燃費 3点
後席居住性 4点 パワー感 3点 高速安定性 3点 ステータス 4点
内装の質感 4点 トルク感 4点 しっかり感 4点 コストパフォーマンス 4点
得点合計 73/100
(Tester/石川 真禧照 Photo/奥隅 圭之)