ランドローバー レンジローバースポーツ (九島辰也)【ニューモデル試乗】
カテゴリー: ランドローバーの試乗レポート
タグ: SUV
2014/01/09
ジェントルな英国車ライフを送るなら3LのV6、やんちゃ度アップを狙うなら5LのV8だ。ステアリングを何度握っても飽きさせないだろう。クールなたたずまいは誰に見せてもかっこいいと賞賛されるはず。オシャレゴルファーの週末の足にどうぞ!
“ジェントル&スポーティ”なアニキとは異なる個性を発揮!
こいつはレンジローバーとは別モノだ
この車の発表は3月のNYモーターショーだった。プレスデー前夜に特設ステージの前で陣取っていると、目の前に勢いよく走り込んできた。降りてきたのはダニエル・クレイグ。そう、ジェームス・ボンドだ。その後7月に英国の貸し切り飛行場で試乗した1台だ。
さて、そんなレンジローバースポーツが日本に上陸した。まさにジェントル&スポーティなモデルだけに注目度は高い。
特徴は従来ディスカバリーと共有していたシャシーフレームをオリジナルでこしらえたこと。アルミフレームはレンジローバーと同時に設計されたものだが、75%のパーツが専用というから立派。それだけ強いこだわりを感じる。
で、そのこだわりは個性としてしっかり表現される。今回あらためてステアリングを握ってそれを確信した。「こいつはレンジローバーとは別モノ」だと。
キラーカイエンターボ
それを如実に体感できるのは5L V8スーパーチャージドのオートバイオグラフィ ダイナミック。スターターを押した直後のブリッピングからして違う。猛獣のうなり声のようなヴォン! という音が響く。走り出しもそう。低速から太いトルクがグイグイ引っ張る。ドライバーはアクセルを踏む足に力が入る。
そこからの加速はもはやSUVであることを忘れさせる。向こうの景色がビュンビュン目の前に迫ってくる感覚はド級のGTカー。思わず口元がニヤけてしまう。そりゃそうだ。考えてみれば500psを超えている。それと同時にものすごい安定感に驚く。ステアリングは正確でボディとの一体感も強い。それに乗り心地も文句なし。エアサスのセッティングは自然な乗り味を再現し、足を突っ張った感もない。
うん、これはいい。そこで頭に浮かんだのは「キラーカイエンターボ」。なるほど、こだわりはそこかもしれない。
SPECIFICATIONS
グレード | Autobiography Dynamic | ||
駆動方式 | 4WD | ||
トランスミッション | 8AT | ||
全長×全幅×全高(mm) | 4855×1985×1800 | ||
ホイールベース(mm) | 2920 | ||
車両重量(kg) | 2410 | ||
乗車定員(人) | 5 | ||
エンジン種類 | V8DOHCスーパーチャージド | ||
総排気量(cc) | 4999 | ||
最高出力[ps/rpm] | 510/6500 | ||
最大トルク[N・m/rpm] | 625/2500 | ||
車両本体価格(万円) | 1260 |